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400年以上の歴史を誇る薬用養命酒、その実力はいかに?

 薬用養命酒(第2類医薬品)の誕生は、1602(慶長7)年に塩沢宗閑という庄屋が、「世の人々の健康長寿に尽くしたい」という思いで薬酒づくりを始めたことがきっかけとなっており、実に400年以上の歴史があります。

 現在の薬用養命酒は、14種類の生薬が溶け込む滋養強壮の薬酒です。その効能効果は、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症、肉体疲労、虚弱体質、病中病後の滋養強壮と、極めて多様ですよね。

 薬用養命酒の製剤添付文書において、「相談すること」の項目には、医師の治療を受けている人という記載があります。

■相談すること
1.次の人は服用前に医師,薬剤師又は登録販売者に相談してください。
 (1)医師の治療を受けている人
 (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
 (3)授乳中の人
 (4)薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人
 (5)アルコールに過敏な人

薬用養命酒;製剤添付文書より

とはいえ、薬用養命酒を定期的に服用しようと考える方は、慢性疾患を抱えるご高齢の方が多いのではないでしょうか。そして、このような方の多くは医師の治療を受けている人だと思います。

 今回の記事では、薬酒の起源や歴史を振り返りつつ、薬用養命酒の有効性に関するエビデンスを整理し、販売実務上のロジックをまとめます。

薬酒の起源と、その歴史

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