因果について考えてみるー最終回:情報の中の因果

 膨大な量の情報が日々更新されてる現代社会であるが、情報が表しているものは「真実」だけではない。情報の中には「偶然」「バイアス」が、「真実」とグラデーションを作りながら混在しているからだ。情報とは本質的に「真実かウソが明確に区分できるような単純なもの」ではない。そういう意味では、情報が正しいか正しくないのか、という議論は極めてナンセンスだと言える。

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情報の外的妥当性と内的妥当性

 情報に真実やウソなどないのであれば、その質をどのような言葉で表現すれば良いのだろうか。以下では「妥当性」という言葉を足掛かりに情報が示している因果の様相と、その適用可能性について考察する。

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