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【コラム】診療ガイドラインの推奨文を鵜呑みにしてはいけない理由

 頭痛の治療を目的に、酸化マグネシウムの摂取をすすめる動画コンテンツがYouTubeに投稿されていました。動画のURL等は、情報の拡散につながるため本記事では掲載しませんが、情報発信者は登録販売者ようです。
 
 同コンテンツに対してコメント欄にて、内容の妥当性に関する指摘をしたものの、投稿者からの返信や動画の削除は確認できておりません。有料記事で恐縮ですが、指摘の全容につきましては以下の記事にまとめてあります。

 
 「エビデンスを活用する以前に添付文書を読め」との指摘はその通りなのですが、この【コラム】では、添付文書の記載を遵守することを前提に「意思決定の豊かさに資するためにエビデンスを使え」という主張を続けてきました。診療ガイドラインの活用もまた同じです。
 
 本メンバーシップに掲載の記事においては、エビデンスや診療ガイドラインの活用において、情報を都合よく解釈し、偏った独自の論理でもって意思決定を貧しくさせるような使い方には徹底的に抗いたいというスタンスを堅持します。
 
 そもそも、診療ガイドラインの推奨自体が、情報を都合よく解釈し、偏った独自の論理でもって意思決定を貧しくさせるような側面があります。今回の【コラム】では、診療ガイドラインを鵜呑みにしてはいけない理由について論じてみたいと思います。

診療ガイドランってなんだ?

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