キャンプ写真を印象的にする"35mm"編
こんにちは!
「📸キャンプ写真を印象的に撮るTIPS⛺️」を毎度ご覧頂きありがとうございます。今回は僕が一番得意な35mmレンズで撮影した写真の解説、そして写真を撮る上で一番大切な価値観や視点についてお話しようと思います。一眼レフカメラを使ってキャンプ写真撮影をする方や、写真を生業にしているけど悩みが尽きない方にとって、有益な情報になる事を願っています。
⭐️価値観や視点のパートは、有料noteです🙏 本業の写真セミナーに近い内容を引用した内容なのでご理解ください📸
*まだ前回の記事をご覧になっていない方は、下記URLに掲載している記事を参考にどうぞ📸
35mmレンズの思い出
35mmで撮影した写真について解説する前に、35mmの素晴らしさについて語らせてください。ほぼ35mmさんへラブレターです。
Dear, 35mm.
僕が35mmレンズを持ち始めたのは、海外のウェディングフォトチーム「Chrismanstudio」に影響されたことがきっかけで使い始めました。彼らのトップページに掲載されているポートフォリオの写真たちを見て頂けると素晴らしさが伝わるはずです。
いかがですか?彼らは世界を飛び回る有名なウェディングフォトのチームで、僕の仕事がまだ軌道に乗っていない時代に毎日研究していて、その多くで使用されていたレンズの焦点距離が35mmだったことに気づいたのです。
目で見た状態を、そのまま撮ることもできる
少し引いて、全景を撮ることもできる
寄れば、小さな世界を美しく撮ることができる
全部の35mmレンズが同じとは限りませんが、彼らの写真を真似したり、現場で練習を重ねるうちに、結果的にキャンプでも愛用することになりました。
キャンプの分野では、35mmの焦点距離をマスターしてしまえば「風景と愛用するテントの空気を閉じこめた写真」も撮ることができる上に、「グッと寄ってギアを写した写真」や「キャンプの楽しかった思い出を自然な雰囲気で」撮ることだってできる優秀な距離感だと感じています。最初はレンズ1本で挑むのは難しいですし、たくさん失敗すると思います。むしろ失敗を重ねるから上達するのが写真ですが、学びの場がなければ写真自体に飽きてしまってハードオフに展示する事になるかもしれません。そうならないように、皆さんに35mm写真の楽しさ、ワクワク感、ヒントをお伝えさせてください。
キャンプ写真の解説
前回の記事でも解説したコチラの写真ですが、有難いことに高評価を頂く機会が多いので詳しくお話します。
sony α7iii, 35mm, 1/1000ss, f3.5, ISO125
水たまりから見える富士山とテントを写した写真ですが、コチラの写真を撮る際に気をつけたのは、写真中央部にぼやっと写る小石の存在でした。小石の存在を違和感なく見せるのはとても難しくて、f値を絞ってディティールを際立たせても邪魔だし、ぼかし過ぎると富士山が淡い輪郭になっていく…というバランスを考えたらf3.5あたりが妥当…という結論に至りました。完璧な設定ではないかもしれませんが、写真は【着地点を自分で決めること】なので、常に自分との戦いです(笑)
カメラ位置は水面ギリギリで、カメラを握る手は半分水の中です。この写真を最近では【リフレクション】と呼んでいるそうで、インスタグラムで #リフレクション と検索すると写真がたくさん出てくるはずです。是非研究してみてください。
35mmで逆光を撮る
sony α7iii, 35mm, 1/1250ss, f2.2, ISO160
この写真は、去年の11月終わりに撮影したものです。35mmでピントが合うギリギリまで寄って、朝露が残る草に向けてシャッターを切りました。先ほどお話したように、35mmは全景を撮ることもできれば、こんな小さな世界だって撮る事ができるんです。写真の光は、早朝に山奥から伸びてきた逆光をうまく活用して、若干構図内にフレア(光がレンズ内で反射する現象)が入るようにしました。逆光の写真が素敵な理由って様々ですが、本当に綺麗なんですよね。シンプルな答えしか思いつきませんが、キャンプの朝ってどうしてこんなにも清々しいのでしょうか。気象予報士さんに原理を教えて頂きたいレベルです。
35mmでギアを撮る
sony α7iii, 35mm, 1/1000ss, f3.2, ISO160
こちらの写真を35mmで撮影した理由は、焦点距離が大きくなるほど「背景の圧縮率が大きくなる」ので、背景のテントがボケてよく分からなくなるのが嫌だったからです。このテントは"Naturehike OPALUS3"ですが、僕が買ったテントの中でも結構気に入っているので、しっかり存在感も写したくて35mmでグッとランタンに寄って撮影をしました。このように広角レンズで寄って撮ると、背景もしっかり写しながら適度なボケ感もあって、抜けの良い写真を撮る事ができるのです。最後に85mmで撮影した写真を掲載するので、違いを確かめてみてください。
⇩こちらは、85mmで撮影したギアの写真例。見え方が全く違いますよね。
35mmで星空を撮る
sony α7iii, 35mm, 6.0ss, f2.8, ISO4000
たまたま35mmで撮影した星空の写真がありました。地面にカメラを置いて、財布とか小物で角度を調整してサクッと。寒すぎて、早くぬくぬくしたかったので、サクッと。
こちらのパートでは「星空は綺麗に写るけど、テントが明るすぎて綺麗に撮れない」と悩まれる方が多いと思うので、解決策をご紹介します。是非、参考にどうぞ。
⛺️1 テント内は、一番暗い光だけを灯す
テントが明るく写ってしまう原因の一つに、テントと星空の明るさに差がある事が理由に挙げられます。仮に星空の明るさを「1」と想定した時に、例えばテント内を快適に過ごせる明るさなら「約3」ほど明るいと考えて良いでしょう。それだけ夜空は暗いので、外の明るさに合わせてテント内の光量を調節する事をオススメします。星空の露出に合わせた後に、テント内の明るさを調整すると効率が良いかもしれません。先ほど紹介した写真は、snowpeakのキャンドルランタン1灯だけが灯っている状態です。
⛺️2 ハーフグラデーションNDを使用する
例えば、自分のサイト以外が光り輝いて、自分の力だけではどうすることもできない…という状況も考えられます。その場合は、かなりアナログな手法ですが「写真の半分だけ露出を落とすレンズフィルター」を活用すると良いでしょう。参考になる記事があったので、お時間のある際に読んでみてください。
⛺️3 Photoshopで合成する
僕の場合、この手法で星空の写真を合成しています。一発で撮る=下準備が非常に面倒な上に、荷物も増やしたくない…寒い中、長時間外に出たくない…という引きこもりスタイル&できれば早く撮り終えてストーブでぬくぬくしたい…という性格ゆえに、キャンプサイトと星空の適正写真を2枚撮って、photoshopで合成しています(笑)
こちらの写真は16mmで撮影したものですが、一つの合成例です。楽をすることを強く推奨します。早くテントの中でおでん食べて、熱燗呑んで温まりましょう。
無料noteはここまで
皆さん、いかがでしたでしょうか?たった一つのレンズだけで、ここまで思い出を残すことができるのです。カメラやレンズを買い替えても写真が上達しない理由はハード面ではなく、写真を撮る人の「視点」に全て委ねられています。何を見て、何を感じてシャッターを切るのか。その視点を支えるものがカメラであり、技術力なのです。ギアはあくまで道具にしか過ぎません。大切な人との思い出、自分自身で選んだ愛着のあるギア、自然と共に過ごす時間を、写真眺めながらリビングで語る事ができたら、何とまぁ素晴らしいチルタイムでしょうか…。
という訳で、その「視点」を解説した内容が、以下の有料パートになります。写真表現を学びたい方は、是非購読のほどよろしくお願いします📸
一旦、無料noteはコチラで終了です。
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皆さんの素敵なキャンプライフを願っています!
それではまた。
Syuheiinoue
それでは、第二部のはじまり〜
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