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"まあ。セレプロなので。"#15 チアーズはかく語りき(舞台「戦国送球〜バトルボールズ外伝〜天上天下唯我独尊」 編)

ヤンキーと聞いて「"事故"る奴は"不運ハードラック"と"ダンス"っちまったんだよ」しか思いつかなかった奴いる!?

いねえよなぁ?!!

流行りにのっかってみました。皆さんこんにチアーズ!

白河 みずなさんが新宿シアターサンモールにて舞台「戦国送球〜バトルボールズ外伝〜天上天下唯我独尊」(6/22~6/26で計8公演)に出演されたということで本当にお疲れさまでした!
ハンドボール(という名のど突き合い)がテーマだったので男性陣は激しい演技も多かったですが怪我や事故なく全公演無事に開催されてよかったです。

私は6/25のマチネ公演を観劇してきましたのでアフタートークと合わせて感想を書いていきます。リピーター特典??全通特典??知らぬ!!

※なおネタバレを含んでいますのでこれからアーカイブ配信を視聴予定の方は注意してください!

1.「戦国送球」の予備知識

①これ三作目でしかも外伝だってよ

過去作から作品名とキャストさんはチェックしていたのですが「戦国送球シリーズ」の観劇は今作が初めてでした。
そしてちゃんと調べたらソフトボイルド主催の本シリーズは過去作として「戦国送球〜バトルボールズ〜」「戦国送球〜バトルボールズ〜第二次真田合戦」の二作が存在しているらしく。

今作の立ち位置的に「ボーンシリーズでいきなりボーン・レガシーから観始めるみたいなもんじゃん」とストーリーに付いていけるか危惧していました(例えがわかりづらい)。

まあ結論を言ってしまうと前二作を知らなくても十分に楽しめる内容だったのでほぼ杞憂に終わったんですけどね。むしろ戦国武将の知識があるとより楽しめるんじゃないかと思います。
最近は色んなゲームやら創作物で(大幅に脚色された)戦国武将を知る機会も多いですし、その流れもあったりするのかなあと。毎度のことですが伊達 政宗公もあの世で驚いているでしょう。

※ちなみに爆走おとな小学生主催の作品として「戦国送球〜バトルガールズ〜」というのもやってたみたいです。制作会社が違うアニメ作品みたいだあ…。

②白河さんの役どころ

ソフトボイルド公式ブログ より引用
なんでみんなメロンパン持ってるんだろうと思ったらボールだった

白河さんの役は米沢第三高校(右の青い陣営)2年ハンド部マネージャーである月野 るり。「気が弱くいつもあゆなの後ろに隠れている」という設定のキャラクターということで。

ビジュアルが解禁された第一報ではファンがざわついたまさかのギャルキャラ!

・・・なのですが。何とこのギャル、本編に出てこないんですよね(詳細は後述)。

2.本編感想

①ざっくりストーリー

西暦2000年の山形県。県内屈指のヤンキー校である出羽ノ国高校にタイムスリップした真田 信之。彼は真田 勝利としてハンドボールで天下を獲るべく早乙女 いちかの助力を得て活動を開始する。
一方で出羽ノ国高校のライバルである米沢第三高校でも同じくタイムスリップしてきた伊達 政宗が伊達 魔佐夢と名を変えヤンキーをまとめ上げて…。

というあらすじ。
前述のとおり前二作からつながっているので知らない人向けにちょいちょい説明的な台詞がありました。直接2000年に来たんじゃなくて前は2022年にいたとか、関ケ原高校というのがあるらしいとか。

ストーリーの本筋は王道も王道なので理解できないということはまず無いと思います。ハンドボールについても「ボールを投げてゴールに入れれば得点」という程度の知識があれば十分な作りになっていました。

ではお客さんに対して訴えたかったテーマは何ぞや、と考えたときに思い浮かんだのは「ヤンキーの魅力とは?」ということなのだったのではないかと。

劇中ではいちかが頻繁に「ヤンキーはかっこいいんだよ!」ということを言っていましたし、創作物でもヤンキーブームって定期的に発生していますしね。
もちろんそれぞれ作品自体の完成度もあるでしょうが、アウトローな雰囲気っていつの時代も人を惹きつけるものです。

『友達』と書いて『ダチ』と読む!
『強敵』と書いて『ライバル』と読む!

自分が一目置いた先輩のためなら、自分が認めた仲間のためなら命すら張れる。そんな古き良き時代の懐かしさすら覚えるヤンキーたちの青春ストーリーでした。

②演出やら何やら

一方で細部の設定やら演出やらはいわゆる「創作物ヤンキーあるある」を前提に作られているのでそこだけは若干人を選ぶかもしれません。

・ヤンキーはナイフで刺されても超回復してすぐに治る
・ナチュラルに刀や鉄パイプを具現化する(いちおうイメージらしい)
・日常的に暴力を振るってるけど実はいいやつだった

まあ「テニ〇の王子様」の方がよっぽど死合いという名の試合してるし、たいした問題じゃないんですけどね。

あとハンドボールの試合演出に関して一瞬混乱したのは客席から見た視点の問題です。
最初は両側にゴールが置かれていることからコートを横から見ているのだと思っていたのですが、縦視点も織り交ぜて進んでいくので試合冒頭は何が起こっているかちょっと分かりづらかった部分もありました。とはいえ数分もすればキーパーの立ち位置でどっち視点なのか把握できるようになっていましたが。

登場人物の中では主演となる勝利と魔佐夢の戦国武将らしい硬派さがかっこよかったですね~。日本刀同士での立ち合いは男子のロマンですし!
高校生組のチャラさといい感じで対照的な雰囲気になっていたのでこの二人が出てくるとステージ上の雰囲気が一気に引き締まって見えました。
台詞の声量やケレン味もキャラが立っていてすごくよかったです!

③月野 るりについて

基本的に役者陣は「10代の高校生を演じている(若干名例外あり)」わけですけど、るりについては白河さんの幼さそのままというか、白河さんの引っ込み思案なところや臆病なところをフューチャーしたような役柄でした。

舞台での実際のビジュアルはこんな感じだったのでギャル要素は一切なかったです。音泉女子高生かな?

バディである桃園 あゆなが終始暗躍しているキャラクターだったというのもあり作品中唯一の常識人といっても過言ではありません(アサルトリリィに続き石原さんまた暗躍キャラやってた)。
基本的にヤンキーが叫んでる暑苦しい場面が続く作品なので、るりの出番は清涼剤的な役割を果たしていたと思います。
演技としても声優として培った滑舌や声量が活かされていて、おどおどした佇まいであっても台詞が聞きとりづらいといったことはなかったです。さっすがー!

アクの強いキャラたちの中であんな感じのマネージャーって実際いるよね!という親近感を覚えさせてくれる可愛らしい役どころでした。米沢第三のヤンキーたちへの応援お疲れさまでした!

そういえばメタ的な話をすると当初ギャルで役柄が発表されていましたし「もしかしてどこかのタイミングで設定変更があったのかな…?」と勘ぐっています。ギャルな白河さんも見てみたかったので何かの機会に裏話として明かしてほしいところです。

3.アフタートーク感想

私が観劇した回のアフタートークは全キャスト参加回ということで「ウィンクキラーゲーム」という余興が行われました。
どうもソフトボイルドさんが発案した(らしい)ゲームで、おおざっぱに説明すると人狼ゲームと鬼ごっこを混ぜたようなルールです。

勝者にはギフト券が贈られることから心中で白河さんを応援していたのですが、まさにオオカミの群れに放り込まれたウサギ状態…!どんどん壁際に追い詰められていく様子が面白かったです。いいとこまでいったんですけどね。

あとは魔苦怒奈流怒パイセンがじゃんけんで全員抜きしてリアル武勇伝を作ってしまった瞬間が一番の笑いどころでした。マジかっけえっす!

4.OMAKE~Only one yell gift~

いっぱい食べていっぱい成長してくれ!!


というわけでざっくり感想を書いてみました。
今回アサルトリリィで見知ったキャストさんがいたのもありもっと語りたいこともあるんですが、際限がないのでこの辺で。

次回作では果たして勝利にどんな戦いが待っているのか?!

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