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それからカメちゃんは、仕事は一切せず遺産関係のことで色々な人と電話をすることが増えました。
私はわざとらしく大きな声で話すカメちゃんが嫌いでした。
私は小学校6年生でしたが、カメちゃんは嘘をついていると暮らし始めて2日後くらいには気付いていました。元からそんな遺産なんてないだろうという疑いの気持ちもあって、カメちゃんが電話している姿を注意深く見ていたのです。電話をしている時の会話のテンポ感と電話の音がなっていないのに電話に出る姿、電話口から相手の声が聞こえないことで、不信感が確信に変わっていったのです。

このことは、すぐに2番目の姉に話しました。
1番上の姉は、高校を卒業後東京の大学へ進学していたためすぐには話せませんでした。
2番目の姉は私の2つ上なので当時中学2年生でした。2番目の姉は、周りに気を使い自分の意見は言えない控えめでとても優しい性格でした。

私の話を聞いて、本当はどう思っていたのかは分かりません。否定はせず、ただ聞いてくれました。母に話そうということになり、母に思っていることを全部話しました。

母は、片耳が悪く補聴器をつけていました。
なのでカメちゃんが嘘の電話をしていることは分かりませんでした。私の話に聞く耳を持たなかったのです。



そして遺産の話をすすめるため母も仕事を辞めました。

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