20代最後の夜の過ごし方
若さに嫉妬して業務のグチばかりの
声だけ大きいアラフォーおばさんだけにはならぬよう
今から気をつけて生きていたい
身の程を知り、器量の無さを受け入れて
見えないモノを磨き
中身から魅力が滲みでは大人の女性になりたい
——バイト先の会社にいる
おばさんたちを見る度につくづく思う22歳、冬
今日、20代最後の夜を過ごす彼とのLINE
彼は今ごろどんな気持ちで独り酒してるのだろう
ちょっと邪魔してやろうかなとかよぎったけれど
20代の日々に浸る時間を私なら邪魔されたくないな
とひとりキーボードを叩く(11:52 pm)
考えてみれば数が増えるたびに誕生日は
ただの日常として過ごすことが多くなってきている
22歳の誕生日には彼氏と夜ご飯を食べていると急に
店のBGMがTaylor Swiftの『22』に変わり
サプライズをされる誕生日でありたい人生だった...
実際には、就活のため東京に行って
新宿にて内定者懇親会に参加し
夜は某商人とイタリア料理を食べた後
シャンティ赤坂で人生初めての回転ベッド
というものを体験し
“大阪出張”という名目でホテルを取ってくれてる
彼のもとへ向かい二人で朝を迎えた
思い描いた22歳の幕開けでは決してなかったが
都市伝説と思っていた回転ベッドを経験でき
(天井が鏡でめちゃくちゃエロかった。笑)
一夜で二人に抱かれるというはじめての夜で
なんだかんだ印象的な22年目の始まりを
迎えた気がするからそれはそれで
思い出の残る一日であったから良しとする
では私は20代の最後どんな夜を過ごすのだろう
そんな事を考えてしまう
どーでもいい男とセックスをするような
迎え方だけは避けたい、切実にそう思うのは
そんな事をしていいのは20代までと知っているから
くれぐれもバイト先の会社にいるおばさんたちの
比にも劣らない30歳にはなりたくない、正直痛い
理想は、一人で仕事終わりに少しいいワインを買って
ゆっくりとゆっくりと20代の日々を、男たちを
思い出してひとり”ふっ”と笑えればいい
座っているのは良質なソファーだと尚良い
まぁTaylor Swiftの『22』が流れる誕生日を
迎える以前にまず彼氏すらいなかった
22歳の始まりだった事を考えると
理想は単なる理想に過ぎず
私の理想の20代最後の夜はきっと
理想通りではないのだろう、、
だけど不思議と理想通りではない今の私は
いたって満足している、納得している
だからきっと未来の私も幸せであると願って
今日はもう寝よう
今夜は夜空の星がたくさん見える
明日はきっと冬晴れだ
おやすみ、そしてハッピーバースデー
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