無題10_20191031113713

時計はきっと動き出すだろう。

どうしようもない日々は続いていく
同じような靴を選んでいる
時計はきっと動き出すだろう
どうしようもない日々のその中で

これは、『(Not)Only』という僕のオリジナル曲の中の歌詞である。
人の生活というのはある日突然、劇的に変わったりなどはしなくて、でも、そんな惰性に浸かりきった日常の中でも、時間は確かに動いている…という、心と現実との乖離…もしくは諦めや覚悟のようなものを込めたつもりの歌詞だ。

そうやっていくつか書いてきた自分の歌詞が、現実にピタリと当てはまる瞬間がある。
もっと考えるなら、歌詞を書いたのは自分なのだから"その状況"に陥ったときに選ぶ言葉や辿る思考回路がやはりどうしようもなく"自分"なだけであって、そこに必然性を感じてしまうことは滑稽なのかもしれないけれど。

『ファイナルファンタジー15』というゲーム作品を先日クリアした。
2017年の半ばで止まっていたセーブデータを読み込んで、記憶をプレイしていた当時まで巻き戻しながら。
好きな実況プレイヤーの動画を観ながらだったから、物語をより深く知りつつプレイできたのは楽しかった。FF15は悪いところもたくさんあるけど、個人的には良ゲーだなって思うことが出来た。
そうやって、最終的な感想を述べることが出来るのはなんだか達成感があるものだ。自分の手でクリアしたものだけの特権だろう。
ゲームなんて、と最近特にeスポーツなんかで話題になることも多いけど、映画や読書のように、触れない人には分からないだけなのだと思う。
そこの隙間を埋めようとは思わないから、かわりにこちらの好きなものを無知のまま壊さないでくれ、と思う。

つい昨日、HBO制作のテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』を、最終章まで観終わった。
きっかけはAmazonプライムでシーズン7(最終章はシーズン8)の吹替版が配信されたことだ。シーズン6を観終わった時点でそれまで利用していたHuluを解約していたから、ずっと観たいとは思っていたけどどうにも出来なかったのだ。(ゲーム・オブ・スローンズは元々Huluだけの独占配信だった)
そうしてシーズン7を観終わり、どうしてもすぐに続きが観たかったのでHuluを再契約し、最終章を観た。
こちらもラストは賛否両論あるけれど、大変面白く観ることが出来た。シーズン1からの色々が収束していく感じはなんとも言えず、終始ドキドキしながら観ていた。一話一話が濃厚すぎて。

僕の中の「ゲーム・オブ・スローンズ」が時間を止めていたのも、2017年の話である。
他にも、(またゲームの話になるが)最近起動して遊んでいる「ウィッチャー3」も、2017年のセーブデータで時間が止まっていた。

僕の中の時計は、2017年あたりで止まっていたのだなと思わされた。
思えば、2017年の秋頃から父が体調を大きく崩していたから、きっとあの時期あたりに僕の一部は留まり続けていたのだと思う。

相変わらず、同じような服や靴を選んでいるようなどうしようもない日々は続いているけれど、そんな毎日の中でも、ふと時計は動き出すのだ。

心が癒えてきたからなのか、きちんと決別出来たのかなんてのはまだ分からないけど、ずっと心の中で未完だったものが終わっていくというのも決して悪くないなと思えたある秋の夜なのだった。

最後に『(Not)Only』の弾き語り動画載せとこ。
ワンコーラスしか歌ってないから冒頭の歌詞出てこないけどね。笑


こんな駄文をいつも読んでくださり、ほんとうにありがとうございます…! ご支援していただいた貴重なお金は、音源制作などの制作活動に必要な機材の購入費に充てたり、様々な知識を深めるためのものに使用させて頂きたいと考えています、よ!