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Brain Sentence

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小説ですたい。ノリで書き始めちゃうことしばしば。
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2016年11月の記事一覧

AOAZA.

AOAZA.

「あっ、まただ…」

加奈子は自分の左内腿を覗き込んでいる。



その日は特別暑かった。さっき観たニュースでは『猛暑日』であったことを報じており、画面の中には日中の茹だる街が映されていた。

駅横の、割と大きめのショッピングモールに入っている帽子屋『fly high(フライ・ハイ)』で加奈子は働いている。冷静に考えるとひどい名前だ。どうしても帽子が空高く飛んでいってしまう画を想像してしまう。

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