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モブプロは 働き方より 休み方

はじめまして! 笑屋の藤原です。

開発チームでは、モブプログラミング(モブワーク)を取り入れています。
今回はモブプロをやる上で上手に休憩を取る工夫をご紹介します。

我々のチームの特徴は、主に以下のことが挙げられます。
・時間を区切った形ではなく、全ての業務をモブで行っている
・リモートメンバーがいる
・仕事中はビデオチャットを繋いだままにしている

そのため一般的なモブプロとの違い以下の特徴があります。
・ 一つのマシンで開発できない
・物理的に同じものをみていない
・一度に複数の人間が喋ると聞き取りにくい

リモートメンバーのいるチームでのモブプロの工夫はまた別の機会にお話します。

抱えていた課題

モブプロをしている中でよく課題の1つとして挙げられるのは
「時間をどうやって区切るか」ということです。

特にフルタイムでモブプロをしていると、
時間を忘れがちになり、気づいたら疲労困憊になっていることがあります。

どのくらいの時間でドライバーを交代すれば良いのかは、
一般的な解も見つけられなかったので、自分たちで見つける必要がありました。

休憩を忘れたり、間隔を間違えるとメリハリがなくなり、目的を見失いがちになるなどのパフォーマンスの低下が見受けられました。
時間管理はとても大切です。

試してみた解決方法

休憩を忘れないように、取り組んできたことを紹介します。

1. とりあえずタイマーをかける

スマホやタブレットのタイマーアプリを使って、休憩時間を知らせるようにしました。

この時は休憩の間隔はあまり意識していませんでした。
手軽に始められる一方で作業に集中しだすと設定するのを忘れがちになります。
また、手軽なはずなのですが、不思議なことに次第に設定するのが面倒になってきます。

リモート参加のメンバーから「残り時間がわかりにくい」という意見も挙がり、別の方法を探すことにしました。

2. ポモドーロ・テクニック

ドライバーの PC でポモドーロタイマーを使ってみました。
僕らのチームでは常にビデオチャットでドライバーの画面が共有されているので、ドライバーの PC でタイマーが動作するようにしました。

これによって間隔をいちいち設定しなくてよくなったのと、時間配分で悩まずに済むようになりました。
また、残り時間がチーム全体で共有できるようになりました。

ところが、この方法でも僕たちのチームはうまく休憩できませんでした。

問題のひとつめは、タイマーが鳴っても作業を継続してしまいがちだったことです。
振り返ってみると色々と原因がわかってきました。継続してしまうのは音に気がついていないときであり、音が通知の役割を果たしていないのではないか。目覚まし時計のように、無意識に無視しているのかもしれないと思ったのです。

そして、二つ目の問題はしばしばタイマーの起動自体を忘れていたことです。
人間はなんて愚かなのでしょうか。

3. Slack リマインダー

「起動を忘れてしまうなら起動しなくても済むようにすれば良いじゃない」というわけで、リモート参加者への通知の改善もかねて一定の時間に通知するようにしてみました。

ところが音を鳴らないので気づきにくく、誰も見なくなりました。
また、タイマーが鳴っても作業を継続してしまいがちという課題に関しては
解決できていなかったので、すぐにやめてしまいました。

4. スクールチャイム

Chrome 拡張機能の、スクールチャイムも使ってみました。

これは、学校でなるチャイム(キーンコーンカーンコーンってやつ)を流してくれるものです。

気づきがたくさんありました。

まず、目覚ましのような音に比べて、ストレスが少なかったことです。

僕たちは学生のころからチャイムがなったら作業を切り上げるという行動をしてきたので、驚くほど自然に対応できました。日本教育の賜物ですね!

気づくと、学校のチャイムの音が鳴ると自然と立ちあがるようになっていました。
それだけではなく、自然と号令がかかり、全員で「よろしくおねがいします!」「ありがとうございました!」と言うようになっていました。

ところが、細かな時間を設定したり、異なるデバイスで設定を共有するのが大変という課題がありました。

また、オフィスにいるモブ参加者以外も、この音を使って休憩を挟むようになっていたため、モブプロをしている人とそうでない人で休憩の間隔が違っていたり、モブのためだけに設定を変更しづらいという問題が生まれました。

設定を変更しづらいという問題は、通知音を目的別で設定することで解決できそうでしたが、スクールチャイムには通知音を選ぶ機能はありませんでした。

ベル23について

これまでいろいろと試してきたことによって、自分たちに必要なものがわかってきました。

・簡単に時間の設定、共有ができる
・学校のチャイムの音は有効
・用途にあわせて違うタイミングで違う音を鳴らしたい
・起動の手間を少なくしたい

そこで、チームのメンバーがベル23を作りました!

Bell-23 https://gyo.gitlab.io/bell-23/

このアプリの特徴はテキストで時間を設定するので簡単に設定の変更や共有ができます。さらに通知の音は4種類ありそれぞれに設定ができるので、目的によって使い分けることができます。もちろん学校のチャイムも使うことができます。
またブラウザから利用することができるのでどこでも使うことができます。僕はスマホにも入れています。

僕らの使い方

https://giphy.com/gifs/computer-cat-wearing-glasses-VbnUQpnihPSIgIXuZv

オフィスにあるiMacでログイン時に自動的に起動するように設定して使っています。
リモート参加の人は、ビデオチャット経由で音を聞いています。
いまのところ誰かがオフィスにいるのでこのやり方で出来ていますが、全員がリモートの場合は違った方法をとる必要がありそうです。

学校のチャイム

オフィスにいるみんながこの音を使って休憩を挟むようになっていたため、
10時から19時のあいだに鳴るように設定しています。

法螺貝

もともとはモブプロの開始時間と終了時間(0分、25分、30分、55分)に鳴らしていましたが、今は25分と55分だけにしています。

モブプロを実施しているチームでは、きっちり時間通りにドライバーを交代できないときもあると思います。作業の区切りがあまりにも悪いときや、議論を継続したいときなどがそれにあたります。

僕らのチームでは、時間を守ること自体よりも休憩を忘れないようにすることが大切であると気づき、まずは0分と30分に鳴るようにして時間の目安にすることにしました。
ところが2日ほどためしてみて、この時間設定では休憩がうまくとれないことが分かりました。
作業に集中していると音が鳴って初めて時間に気づくこともあるのですが、そのときにはすでに次のモブプロを開始する時間なので、そこから休憩をとることは心理的にハードルが高かったのではないか?と、今では思っています。

そこで、基本的な休憩開始時間である25分と55分に鳴らすように変更し、今のところうまくいっています。

某ファストフード店のポテトの揚がった時の音

とりあえず決まった時間に何かをやる必要がある場合に使っています。
なかなか個性的な音なので、非常によく気付けます。

蛍の光

18時59分に蛍の光を流しています。帰ります。

展望

UIは手を入れていないので、オシャレにしたいと思っています。
残り時間のわかりやすさや通知など、チームからアイデアが出ていますので、取り入れていこうと思います。

最後に

このブログはベル23を使ってモブで執筆しました。皆さんも良いモブプロライフを!

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