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esportsキャスターが教えるLeague of Legendsの観戦方法③

自己紹介

皆さんこんにちは。
esports業界でキャスター(実況)をさせていただいている、syouryu(ショウリュウ)と申します。

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League of Legendsというゲームを中心に実況を行なっており、2年目になるesportsキャスターです。
私の詳しい話はU-29さんにたっぷりと書いてあるのでお時間あればご一読下さい。

また、この記事は連載になっていますので前回を読んでいないという方は是非こちらをお読み下さい

esportsキャスターが教えるLeague of Legendsの観戦方法①
~League of Legendsの戦いは試合開始前から始まっている Ban/Pick編~
https://note.com/syouryu0717/n/n24bc83185c8f

esportsキャスターが教えるLeague of Legendsの観戦方法②
~この用語を知ればもっと試合を楽しめる League of Legends用語解説編~
https://note.com/syouryu0717/n/n82944cfc9f4f

いよいよ試合へ

前回はLeague of Legendsを観戦する上で最低限の知識をご紹介しました。
今回からは実際の試合のうち、

①Ban/Pick 

②レーンフェイズ

③ドラゴン

④ヘラルド

⑤タワープレート破壊

⑥バロンナッシャー

⑦ネクサス破壊へ

②~⑤までの序盤を解説します。

今回も試合の例として使用するのは昨年のWorld Championship 2021 決勝戦 EDG(中国) vs DK(韓国)の最終ゲームです。
下にリンクを記載するのでこの記事と合わせて見てみて下さい。


試合開始直後

試合開始直後はレーンフェイズです。
レーンフェイズとはレーンに来る相手ミニオンを倒して、お金と経験値を獲得することです。
これを行う理由として試合開始直後は、チャンピオンは全員レベル1からのスタートで通常スキルをすべて使用可能にするのにレベル3になる必要があるからです。

チャンピオンにはそれぞれスキルという技があり、
何回も使用できる通常スキルが3つと
何分間に1回打てる必殺技"アルティメットスキル"の4種類のスキルを持っていて、これらを駆使して戦闘を行っていく。

League of Legendsではチャンピオンスキルや能力は不変であるため、このお金を使ってアイテムを買うことで相手に対し有利に戦闘を進めることを目指します。

画像に収まりきらないほどアイテムには沢山種類がある。

あまり、ピンと来ないかもしれませんが
戦士や魔法使いが使える魔法や呪文はプログラムによって最初から決められていますが、装備品は自由に変えることができる。
なので、相手より強い装備をつけて戦闘すれば相手に対して勝ちやすいという考えになります。

しかし、試合開始直後すぐにミニオンを倒し始めるわけではありません。
ミニオンが出現するまで若干の時間があるのです。
その時間を駆使してプロ選手は相手のジャングルの中へ入ろうとします。

ジャングルにいるモンスターは倒すと約2分間再出現しません。
この為、効率よく狩りたいJGの選手はジャングルのモンスターを結ぶようなルートを設定し、テンポよくモンスターを狩っていきます。
なのでジャングルの中に入ってワードというアイテムを置くことで視界を取ることができ、その設置を行うことでルートを探ってやろうというわけです。

ワードは視界を取ることのできるアイテム。
ジャングルの中は真っ暗で何も分からない。
その為、ワードを置くことで敵が居ないかのチェックを行う。

しかし相手としてもそんなことされてはたまったもんじゃありません。
ジャングルの入り口を5人で分担して監視することにしました。
という思考をお互いが行うとこのような配置になり、ミニオンレーンに到達するまではこのままお見合いをすることが多いです。

2分までの基本的な配置。
5人で分担してジャングルの入り口を監視している。

つまり、この形にならなかった場合。
それはどちらかのチームがこの2分間に奇抜な作戦を遂行しているということです。

上記した動画では試合開始直後にTOPレーンに5人集まるという作戦を中国のEDGが行いました。
作戦の詳しい内容は実況解説の方で説明しているので割愛しますが、この知識があると「これはいつもと違うぞ」と分かるわけです。

レーンフェイズ

ミニオンレーンに到達するとお互いの選手は相手のミニオンを倒してお金と経験値を獲得し始めます。
ここで注目するのはチャンピオンのレベルとJGGANKです。

チャンピオンはお互いレベル1から開始しているので、相手よりスキルが一つ増えるレベル2のタイミング。
そしてさらに一つ増えるレベル3のタイミングは注目です。
スキルが一つ多いと言うのは明確なアドバンテージなので戦闘が発生しやすいのです。

体力の横に書いてある「2」がレベルであり、最大は18

JGの仕事はジャングルのモンスターを狩りながら、各レーンへGANK(奇襲)を行うことだと前回説明しました。

動画内12:35あたり

このシーンでは韓国のDKが中国EDGTOPレーンに対しGANKを行っています。
これにより、EDGTOPの選手は相手のミニオンを触ることができず、お金と経験値を獲得できません。
DKJGの選手はTOPレーンを自分たちが有利になるようにGANK(奇襲)したのです。

このような形で序盤はJGの選手が各レーンへ介入することが多くなります。
そこでの戦闘が終盤どう影響してくるのか、それが戦術ゲームLeague of Legendsの面白さです。

5:00~8:00 ドラゴン

画面上部に時計がありますが、これは試合の経過時間を示しており
最初のターニングポイントは5:00のタイミングです。

前回説明したドラゴンが出現する時間です。
ドラゴンボットサイドジャングルに出現するので主にJG・ADC・SUPで倒すことになります。
しかし、重要なモンスターになるので更にTOP・MIDの選手が集まり、5人vs5人の構図になることもよくあります。

JGの選手はスマイトというスペルを持っていてこれをモンスターに撃つことで900のダメージを与えます。
ドラゴンの獲得は最後にトドメを刺した選手のいるチームに与えられるので、このスマイトで相手からドラゴンリフトヘラルドバロンナッシャーを奪うことを"スティール"と呼び、実況解説も大盛り上がりする瞬間です。

スティールで大盛り上がりする実況解説

8:00~ リフトヘラルド

8:00にはリフトヘラルドが初出現する

8:00になるとリフトヘラルドが出現します。
このモンスターは前回説明した通りタワーを破壊するのに有効なアイテムを落としてくれるのでネクサスをいち早く壊したい両チームにとって見逃せないモンスターとなります。

重要レベルで言うと最初のドラゴンと最初のリフトヘラルドではリフトヘラルドの方が優先されるため、リフトヘラルドの出現するトップサイドジャングルではこの時間帯、にらみ合いや大きな戦闘が発生します。

~14:00 タワープレート

14分までのアウタータワー

14分までの間は各レーンアウタータワー(一番外側にあるタワー)にはタワープレートというものが付いています。
これはタワーの耐久力を向上させるが、1枚壊されると160ゴールド(お金)を壊した相手が獲得する。
このタワープレートは5枚セットになっており、すべて壊すことができれば160×5で800ゴールド
TOPレーン・MIDレーン・BOTレーンアウタータワーすべてを破壊することで最大2400ゴールド獲得することができる。
序盤に多くゴールドが獲得できるため14分まではタワーの防衛に両チーム力を入れることになる

14分以降のアウタータワー

なので14分までは

  1. タワーは守りたい

  2. ドラゴンを倒したい

  3. リフトヘラルドを倒したい

  4. ミニオンを倒してお金と経験値が欲しい

というのが基本的な考え方になるので、どれを優先してどれを捨てるのか。
"二兎を追う者は一兎をも得ず"なんて言葉があるようにすべてを行うことはできないので、何を優先するのか。
それを見守るのは序盤の楽しみ方になります。

選択の連続 中盤へ

14分を超えると各チームできることが増えてきます。
できることが増える=選択肢が増える
ということになるので、League of Legendsが戦術ゲームである本性を表してきます。
次回は怒涛の選択、中盤を解説していくので noteのフォローとTwitterのフォローをしてくれると嬉しいです!

それではまた次回お会いしましょう!!

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