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esportsキャスターが教えるLeague of Legendsの観戦方法①

自己紹介

皆さんこんにちは。
esports業界でキャスター(実況)をさせていただいている、syouryu(ショウリュウ)と申します。


League of Legendsというゲームを中心に実況を行なっており、2年目になるesportsキャスターです。
私の詳しい話はU-29さんにたっぷりと書いてあるのでお時間あればご一読下さい。

League of Legendsの観戦方法

League of Legendsは試合前に使用するチャンピオンを決めるBan/Pick実際の試合の2パターンで構成されています。
今回はその中から試合前に行われるBan/Pickについて説明します。

Ban/Pickでは何が起こっているのか

League of Legendsには159体(執筆時点)ものチャンピオンが存在します。
その中から、10体のBanと10体のPickを行っているのがBan/Pickです。
Banとは使用禁止にすることで、相手のチームや選手に対してチャンピオンの使用を禁止することができます。
つまり、お互い5体ずつのBanが終了すると残った149体のチャンピオンから自分たちの使うチャンピオンを選択することになるのです。

実際のBan/Pick

ここからは実際のBan/Pickの映像を使用しながら解説していきます。
使用するのは昨年のWorld Championship 2021 決勝戦 EDG(中国) vs DK(韓国)の最終ゲームです。
下にリンクを記載するのでこの記事と合わせて見てみて下さい。

Ban/Pickというのは4部構成で、Banターン①・Pickターン①・Banターン②・Pickターン②という構成になっています。

Ban/Pickの前提

League of Legendsのサモナーズリフトは2つの陣営に分かれていて、それぞれレッドサイドブルーサイドと呼ばれています。
これはBan/Pickでも重要になってきますので覚えておきましょう。

右上から半分がレッドサイド、左下から半分がブルーサイドである。

Banターン①

まずお互いのチームは使用するチャンピオンを決める前に相手に対し、使用禁止するチャンピオンを決定します。

Banは画像の順番のとおりに進行し、お互いが交互にBanしていきます。
このターンでは主にその時強いチャンピオンや、それを使われると困るチャンピオンなどがBanされます。
この時最後のBanはレッドサイドになっており、それを利用しブルーサイドなどがレッドサイドに選択を迫ることがあります。
ブルーサイドがわざと強いキャラクターを残したりするとレッドサイドは後述の理由でそれをBanしなければならないため、Banは一般的に若干ブルーサイド有利と言われています。

Pickターン①

この時点でチャンピオンは6体消されていて残りは153体です。
一度ここでどのチャンピオンを使うのかお互い3体ずつ選択します。
この時の選択順はこちら

そう!ブルーサイドからなのです!
これによって、ブルーサイドは残った153体のチャンピオンの中から相手よりも先に選ぶことができるのです!
つまりレッドサイドはこのPickで強いチャンピオンを取られたくないがためにBanターン①の6番目のBanで選択をブルーサイドから迫られるのです。

しかし、レッドサイドにも有利がないわけではありません。
画像を見れば分かる通り、2番目と3番目はレッドサイドのPickです。
ここでコンビネーションの良いチャンピオン2体を取ったり、1番目にPickされたチャンピオンのカウンターなどを取ることができます。
また、BOTレーンと呼ばれるレーンは二人で向かうことが多いのでここでPickを行うことがあります。

Banターン②

この時点で6体のチャンピオンがBan6体のチャンピオンがPickされ、残るは147体となりました。
残るは各チーム2体のチャンピオンBanと2体のチャンピオンPickです。

選択順は画像の通りレッドサイドから。
ここでは主にPickされた3体のチャンピオンから相手の欲しいチャンピオンをBanすることになります。
League of Legendsにはポジションが5つあるので、3体のチャンピオンPick時点でPickされていないポジションが2つあることになり、そこに対してBanを行ったり、既にPick済みのチャンピオンと相性の良いチャンピオンをBanしたりします。

また、Banターン①は事前に準備することが多いですが、Banターン②になると相手の思惑が絡んでくることでその場で咄嗟に決めることもしばしば…
しかも1枠につき30秒しか時間がないのでチームにはとんでもないプレッシャーがかかります。
しかし、ここで活躍するのがコーチの役割。
選手の要望や自身の思考などを整理し、そして結論を出す。
League of Legendsのコーチはとても繊細なタスクをこなしているのです。

Pickターン②

ここまで来るといよいよ大詰め、残るチャンピオンは143体です。
ここからお互い2体ずつチャンピオンをPickしていきます。

このターンで重要なことは先にブルーサイドが5体揃うことです。
つまり、レッドサイドはブルーサイドの5体のチャンピオンを見てからPickする権利があるのです。
League of Legendsにはキャラクターごとに相性があり、レッドサイドは後出しが多いつまりカウンターのPickができるのです。
故にPickについては若干のレッドサイドが有利となります。
このようにBan/Pickはブルーサイド・レッドサイドで違いはあれどお互い公平なものとなっているといえます。

Ban/Pickが終わったら

Ban/Pickが終わるとチャンピオンの入れ替えをして、ポジションごとに並びます。
この大会の場合、ポジションは以下の通りとなっています

これで最終的にどのチャンピオンを誰が使うのかがハッキリします。
チャンピオンによってはこの入れ替えが終わらないとポジションが決まらないチャンピオンもいるので、予想もしないポジションでそのチャンピオンが使われたりすると実況解説の人はビックリしますね。

最後に

Ban/Pickはその後の試合を行う上で重要なものとなっており、各チームの思惑が交錯する面白いものになっています。
このBan/Pickが試合の6割を決めるとも言われていますが、最終的に試合を行うのは選手達。
Ban/Pickの結果が試合の結果かと言われるとそれはまた別のお話。

ということで、今回はLeague of LegendsのBan/Pickでは実際に何が起こっているのかを解説しました。
次回は試合中の観戦方法を説明したいと思いますので、noteのフォローとTwitterのフォローをしてくれると嬉しいです!
それではまた次回お会いしましょう!!


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