見出し画像

好きな本を教えるのが恥ずかしい

おすすめの本何?

こう聞かれると、答えるのにめちゃくちゃ勇気がいるタイプの人間です。
別になんでもええやん、というのは大前提として、
なんでかすごく緊張する。

例えば友人に、おすすめの本なに?とか、好きな曲なに?と聞いて、「◯◯」と即答されたとて、時間をかけて答えられたとて、何も思わない。
いーねそれ、読んでみよう、聞いたことない、教えてくれてありがとう、とか、その答えによって私の心があっちゃこっちゃなることはない。

でも何故か自分はさっさと答えられない。
本当にわからないわけじゃない。私には好きな本や曲がたくさんあって、教えたい知ってほしいと思うこともたくさんあって、でもそれを人にストレートに伝えることが本当に本当に苦手です。
通常の頭の中にはふわふわとたくさん浮かんでいる私の好きなものたちは、「おすすめ」という言葉によって私の手の届かないどこか深いとこにさっと隠れてしまって、
その人の前に、ほら、って出すことが出来なくなる。
ほらってしたいのにできなくなる。
あの、カバンの中で鍵が永遠に見つからなくて、指先の感じだけを頼りにその中身をガサガサ探しているような。
結局見つかるのだが、その時にはもうその話題は終わっている。

私のお気に入りを言うことで、私のお気に入りを見定められるのが怖い。
おすすめとか、これが好きとかそういう手の内を明かすことで、「私ってこういう人です」という私のカケラを見せることになる。
そのカケラは当たり前に私の全部ではないけども、そう見えることもあるし、そのカケラが私の全部を想像させることは簡単です。
自分でもよく分かっていない自分を、その小さなカケラでもってわかって欲しくない、というわがまま。

結局よくまとまらないが。


こういう人いないかなぁ〜。いませんか?

この記事が参加している募集

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?