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祭りのあと〜独演会を終えて〜

独演会が無事に終わりました。

先日、都内で初めての独演会ということで、ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。自主開催ということで、準備は全て自分。

まあ、はっきり言って大変でした。

なにが大変かと言われれば、これ。

動員

です。

とにかくこれです。

独演会というのは、やはり落語家にとってのバロメーターの一つだと言っていいでしょう。自分の力でどれだけのお客さんを呼ぶことができるのか、そして満足させることができるのか。
そして、小さいところから、徐々にキャパを大きくしていくというのが理想でしょう。
そして今回、僕が選んだ場所が、

渋谷ユーロライブ

キャパ178

だいーぶ、背伸びしました。背伸びし過ぎて、足ちぎれそうでした。僕の今の実力と認知度を考えれば、だいぶデカいところでやりました。
じゃあなぜ、そんなデカいところでやったのか?
それはこんな言葉を耳にしたからです。

デカいところでやれば、それに合わせて客が増えるんだよ。

またまたー。
そんなこと言っちゃって〜。
嘘でしょーと思いながら、そのことを信じて、デカいとこでやったんです。

結果、

そんなことなかったです。

うん、僕の場合は、ちゃんと宣伝を頑張らなければお客さんは来ません!

だから自分なりに宣伝を頑張りました。
そりゃ、いっぱいには程遠い人数ではありましたが、昇りんの落語を聴きに来るお客さんがこれだけ集まってくれたというのは、一つの自信となりました。
こちら、独演会の様子です。

ゲストの春風亭百栄師匠
僕はこの格好で仲入りでりんごの販売。

反省はあります。

先日、師匠昇太の独演会を見学に行きました。聴いて思ったのが、それぞれの噺のテーマ以外に、会の全体として一つのテーマがあったような気がしました。それは「好き」というテーマ。好きなものがあるということは、人生にとって大事なこと。それに合わせて、マクラでは師匠自身のさまざまな好きな話をしていました。それがあることで、違った見え方をしました。僕もテーマを決めてやってみたい。しかし、よし、やろう!と思い高座に上がると、興奮し過ぎてそのことを忘れてしまいました。
他にも、実際の落語でこうすれば良かった、ああすれば良かったというのはたくさんあります。

だけども、全体を通して、とても楽しかったです。
お客さんがのせてくれました。

特に楽しかったのが、仲入り後の「私の花道」。

これは、新作ネタ下ろしで、どんな反応が返ってくるのか分からないドキドキ感というのはたまらないものがあります。しかも、いつもネタ下ろしをしている落語会よりも、とても多い人数。また、このネタはウエディングプランナーの女性が主人公なんですが、一人語りで物語は進んでいきます。普段なら、この一人語りは落語っぽくないし(1人コント、演劇はよくあります)やめようかな。そう思ってアイディアの段階でカットしていたかもしれません。でも、場所は渋谷ユーロライブ。攻めてみようかなと思い、そのままやってみたのでした。いざやってみると、一人語りということで、登場人物がとても少なく、なんだか主人公の感情に寄り添うような気持ちになりました。この新作がどう変わっていくのかが、僕自身も楽しみです。

また、やりたい。

その気持ちと共に、またやるのは面倒だなあという気持ちが合わさったような心境ではあるのですが、背伸びしなければ、成長しないというのは分かっています。そして、今回やったことで、いろいろと分かったことがたくさんあります。

だからこそ、来年も独演会もやります。

その時はまた、今回以上のものを目指してやっていきます。

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