理想の朝食
理想の朝食とは、なんであるか。
「これは、僕にとっては人生のテーマである」
と言えば、すごく大げさだ。言い過ぎである。
だが、それくらい僕にとっては大事なことで、いかに理想の朝食に近づくことができるのかを常に意識している。
まあ、ここまで読んでみて、いやお前が朝食何食べるかなんて知らねえよと言われたら、確かにそうである。落語家なんだから、落語のこと書いてりゃあ、読んでくれる人だってそりゃ増えるのだろうが、書きたいんだから仕方がない。
まず、このテーマを語る上で言いたいことは‥
「私、朝食たべない派なんだよね〜」
そんな派は、ございません。
はい!ここで、そんな派の人は読むのを離脱しているはずだ。ごめんなさい。残念です。
話をすすめよう。
まずはこんな議題が上がるだろう。
ごはん派?パン派?
みなさんはどちらだろう。これによって理想の朝食はだいぶ変わってくる。ちなみに僕は、ごはん派です。
この段階でおそらくは、昇りんの理想の朝食を知りたいごはん派の方だけが、生き残ったことであろう。だいぶコアな読者になってきた。
さて、本題に入ろう。
ごはん派にとって、炊き立てのごはんに味噌汁。これは必須だろう。味噌汁は、野菜たっぷり具沢山のおかずになる味噌汁もいいのだが、朝はも少しシンプルでいきたい。豆腐とわかめ、そして僕は油揚げ(ネギもいいよね)を入れたい。
そして、おかずである。
僕の中でこれはかかせない。
ほうれん草のおひたし
おめでとう、ほうれん草。
ありがとう、ほうれん草。
僕の理想に選ばれました。
茹でるだけなのだが、意外と難しい。根に近い部分はシャキシャキ感が残るくらいがいい。この理想の茹で時間は、なかなか難しいものだ。も少し、茹でよかなと思ったころには、もう柔らかいのだ。そして、冷水で冷やし、水をキュッとしぼり、包丁でトントントンと切る。
この朝のトントントンという音がたまらない。そのトントントンの音で目覚め、台所に行けば、エプロン姿の妻が、
「おはよう。よく寝れた。もうちよっとでできるから、待っててね。」
そんな日常を送っている夫婦なんているのだろうか。
誰か教えてほしい。何%いるのだ。そして、どうやったらそんな朝を迎えられるのか?
僕と妻は、基本的に家事は分業制。その日によって朝食をつくる担当は違うのだ。起きる時間はだいたい同じ時間。それぞれがスマホのアラーム設定をし、けたたましく鳴ったスマホで目を覚ます。だが、それでは2人は起きず、それぞれのスヌーズ機能によって、お互いのスマホが交互に鳴る。それを何度聞いたかわからないくらいで、ようやく2人は布団から這い出すのだ。
仮に妻が料理担当だとして、包丁でトントントンと料理を作ったとしよう。だが、現実はそれと同時に洗濯機が回っている。その洗濯機の音に比べれば、包丁の音なんて聞こえやしない。本当の意味で、理想の朝食はないのかもしれない、、、。話がそれた。
戻そう。
今のところ、ごはんと味噌汁とほうれん草のおひたしが食卓にそろった。そこに漬物があるといいな。なんでもいいのだが、今は、キャベツときゅうりの浅漬けがいいかな。一口くらいしか食べないのだが、それがあるとないとでは、食卓の至福レベルが変わってくる。
さあ、そろそろメインディッシュをお伝えしたい。
ほうれん草と漬物は、言わばわき役である。ごはんをかっこむのに必要な主人公が必要である。
その主人公の名は、、、
すじこ。
おめでとう、すじこ。
ありがとう、すじこ。
お喜びください、すじこさん。
あなたが主役ですよ。
この発表にどれだけの人が共感してくれるのか分からないのだが、僕にとっての現状第1位は誰が何と言おうが、すじこなのだ。
そりゃ、子供の時はすじこの印象は良くなかった。
「ああ、いくらの出来損ないね。」
そう思っていた。だが今は、すじこが大好きなのだ。
そりゃ、しょっぱい。品がないほど、しょっぱい。市販のパックに入ってるやつ全部食べたら死ぬんじゃないか?そんな恐怖を覚えるくらいしょっぱい。
だけども、湯気が立つホカホカのごはんにそれをのせて、「あふい、あふい」言いながら、ごはんかっこみたいじゃない。それで味噌汁のんで、ごちそうさまって言いたいじゃない。
ね!!!
あと忘れてた。僕は急須に入れた暖かい緑茶を、いただきます。
てなわけで、みなさんの理想の朝食はなんですか?