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GW仙台旅行記

ゴールデンウィークに友人3人と東北旅行へ行った話を書こう。

地元に住む友人達とはよく通話しながらゲームをする仲だった。
たまには旅行に行こうかという話を持ち掛けられ、牛たんとわんこそばを目当てに東北へ行くことになった。
グーグルドキュメントとグーグルマップの共同編集で旅のしおりをゆるく作り、ホテルを予約し、飲食店を予約した。やはり計画を立てる工程は面白いものである。
ホテルはドーミーインを選んだ。当初5人泊まる予定だったので取れる部屋がそもそも少なかったのと、テレビ「アメトーーク!」でドーミーインが取り上げられた直後で気になっていたからである。仙台のドーミーインの朝食には牛たんカレーが出るそうで、これも楽しみの一つとなった。

1日目。
友人達が到着する飛行機は13時台だったので、仙台駅へは14時集合にした。僕は東京駅から新幹線に乗る。
その日はよく眠れず、予定時刻より随分と早い8時発の新幹線に乗ることにした。
ゴールデンウィークでもこの時間だと席が空いていて自由席で十分だった。仮眠と読書をして過ごす。
ちなみに読んでいた本は「俺はこのままひとりぼっちで、いつかおかしくなってしまうんだろうか」という小説で話は面白かったのだが、なんというか、タイトルから受ける印象通りの暗い内容だった。旅行前に読む本はもっと明るい本のほうが良かったなと反省した。
座りっぱなしで体が痛くなってきたので、途中の福島駅で途中下車をし改札内を歩くことに。

福島駅にはゴールデンウィーク初日のためか報道のカメラが沢山来ていたので、話しかけるなオーラを出しながら階段を下った。話しかけられたって仙台行きの休憩に降りただけだから欲しい返事はできそうにない。
福島駅の改札内は大きいわけじゃないが、コンビニと立ち食いそばうどん屋があっていい感じだ。コンビニの品ぞろえはご当地食材が多い。東北限定桃チューハイと会津のカップ酒榮川(えいせん)、花の慶次カルパスに酪王アイスを買って楽しんだ。
ここには変わり種な赤べこのガチャガチャもあり、記念に引いてみると文福茶釜を模した赤べこが出てきた。この赤べこがヘンテコで可愛いので大変気に入り、この旅行中は常に持ち歩き記念写真の端に映りこませていた。

福島駅で休憩してもなお、11時には仙台駅に着いてしまった。待ち合わせにはまだ3時間もある。
まずは勝手知ったるタリーズコーヒーで休憩し、一息ついてから仙台駅周りをぐるりと一周する。
仙台駅周辺はよく栄えていた。人通りが多く、商店街があり、仙台らしい飲食店が沢山あり賑わっている。
知らない街を散策するは好きだ。街の雰囲気を感じ取る面白さがあるし、歩くときの土地勘がついて便利でもある。集団で歩いて道に迷うと嫌な空気が流れるから、今回は念入りにやった。

待ち合わせ時間の14時になり友人らと合流した。
2年以上会っていない友人も居たが、通話をしていたからいつも会っているような気もする。
まずホテルに向かいながら近場のアーケード街「ハピナ名掛丁商店街」を見て歩く。駅に近いため人通りも多く、活気のある商店街である。
途中かまぼこ屋に入り晩酌用のかまぼこを買う。笹かまぼこを焼けるコーナーもあり、皆で笹かまぼこを焼いて食べることにした。焼いている時は香ばしい香りが漂うが、口に入れると期待を裏切らない普通の味で顔を見合わせた。
その後アーケードからすぐ近くのホテルに到着した。ホテルはあまり広くない和室だったが、4人だと丁度いいサイズで不満はなかった。最初の予定通り5人で泊まっていたら少し狭かっただろう。

遅めのランチとして牛たん定食を食べに行くことになった。牛たん用の観光マップを見たのだが、すごい店舗数である。
仙台駅の中にも数店舗、道を歩いていても頻繁に見つかるほどで牛たんが名物の街だと改めて思った。現地の人もよく食べているんだろうか。
観光マップの中でも近くて写真も映えている「伊達の牛たん本舗」に決めた。
ここでは牛たんの中でもいい部位を使った芯たん定食を食べることができ、程よい弾力と柔らかさがあり大変美味しかった。はるばる来た甲斐のある味である。添えてある激辛の南蛮みそも嬉しい。
ちなみに「伊達の牛たん本舗」は仙台に7店舗、東京に2店舗あるようだ。牛たんが恋しくなったら東京の店舗に行くことにしよう。

牛たんを堪能した後は松島へ向かう。松島は日本三景の一つで「松島や ああ松島や 松島や」の句でも有名である。
松島駅で降りたが、松島の観光スポットとしては隣駅の松島海岸駅が栄えているようであった。20分ほど閑散とした道を歩く。
松島海岸駅周りはお土産屋や食事処でにぎわっている。酒屋で晩酌用の日本酒とビールを購入。
この日は曇りで景色の良さを十分には味わえなかったが、晴れてたら良かっただろうと分かる景色だった。
海に小島がぽつぽつとあり、そこに松が生えている。青と緑のコントラストといった具合。
フェリーや島への橋(福浦橋)もあるようだったが、着いた頃には17時を過ぎていて入れなくて残念。
晴れの日の日中、もしくは日の出の時間に行くのが良さそうだ。近くにはホテルもあるようだから、泊まって早朝散歩なんて出来たら楽しいだろう。
時間の都合上行きそびれた福浦橋だが、"素敵な出会いが訪れる「出会い橋」"というものだったらしい。つくづく縁のない男達であった。

仙台に戻り、予約していた「三林精肉店」に向かった。牛たんを食べられる焼肉屋である。ここの厚切りタン塩はでかくて驚いた。
焼肉の牛たんといえば丸くて平べったいコインのような形状を想像してしまうが、この厚切りタン塩は立方体に近くて食べ応えが抜群。味もジューシーで美味しい。
他には豚ナンコツ塩が美味しかった。これはのど骨のスライスなのだが、食感の違いが箸休めに丁度良い。コリコリ食感と同時に骨周りの肉のうまみを楽しめるというものだ。これは仙台に関係なくホルモンに強い焼肉屋なら稀に置いているそうだから、また食べたいものだ。
ホテルに戻り、風呂とサウナに入る。僕は大浴場には広さを求めてしまうから、風呂は少々物足りなかった。
しかしドーミーインの夜鳴き蕎麦が旨いという話は本当だった。焼肉の後の荒れた腹に染みる安心する味で大変うまかった。
その後ホテルの部屋で酒を飲みながらボードゲームの「コヨーテ」、「そういうお前はどうなんだ」、「ガムトーク」をする。「コヨーテ」はルールがシンプルでゲームの深みもある。機会があれば買っても良いなと思った。

二日目。
ホテルの朝食バイキングを食べる。バイキングの品ぞろえは多くはなかったが、念願の牛たんカレーがなかなか旨かったので文句なし。
何よりこの日はわんこそばを食べる予定でいたので、朝食は質素でよかった。
盛岡までは高速バスで行くことにした。バスは窮屈で疲れたが、遅延なく移動ができた。盛岡市内を散歩しながらわんこそばのお店「初駒」へ向かう。
二階に案内されると中は独特の雰囲気がある。挑戦中の客と壁のように積まれたお椀が見える。
この活気と闘いの空気は小学生の頃に行ったポケモンカードの大会を彷彿とさせた。
気の良さそうな知らないおじさんに「これから?頑張ってね」と声を掛けられる。楽しい食事処ではなく、頑張る所なんだと認識を改めた。

席に座るとまず薬味が配られる。少し高いコースにしたため定食のようになっていて、てんぷら、うに、刺身なども付いてくる。わんこそばの食べる量が減ってしまう心配をしたけれど、飽きずらくなるので頼んで正解だった。
4人掛けのテーブルにお給仕さんが一人付く。お給仕さんは20杯ほど乗ったお盆を持ってきて、1杯ずつ僕らのお椀に流しいれる。
お給仕さんが左手でお盆を持つため僕の座っていた左手前の席は死角になっていて、序盤はなかなか入れてもらえなかった。
結果的にゆっくり食べることになったが、それが逆に功を奏したのか105杯を達成できた。
初駒では100杯を超えると将棋の駒のような形の記念品がもらえる。形として残せるのは嬉しいものだ。
限界まで食べていると喉が受け付けなくなり、しまいには逆流しそうになる。出来るだけつゆを絡ませて、喉への刺激を減らすのがコツかもしれない。
食後は全員グロッキーでしばらく蕎麦は見たくないという心地になっている。ダラダラと盛岡の街を歩く。

岩手銀行のレンガ館を見たり、土産屋を見たり、醤油ソフトを食べたりする。記念に南部鉄器を買うかずっと悩んでいたが買って使わないと嫌なので断念した。
地域の和菓子屋でお茶餅というものがありテイクアウト。お茶餅とは団子にくるみ醤油を絡めた郷土食だそう。味は美味しかったのだが、ホテルに帰ってレンジで温めたころには固くなってしまっていて残念。
天然記念物である石割桜は巨大な石から巨大な桜の木が元気に生えており、意外となかなか見応えのある佇まいだ。
盛岡では冷麺やじゃじゃ麺を食べる案もあったが、わんこそばの後では食べたいとは思えず諦めた。体は重く足は痛いので早々に仙台へ新幹線で帰った。

仙台駅でずんだシェイクを飲む。仙台に来てずんだを食べたのは初めてだったのだが、これが結構気に入った。自分用の土産で買ったオノデラ食品のずんだあんも美味しくて、後日パンに塗って食べていたらすぐ無くなってしまった。見つけたらリピートしてしまいそうだ。
ホテルに戻って風呂休憩。
晩ご飯は友人達の住む地元にないという理由から「天下一品」へ行くことにした。
仙台店限定で土鍋チーズこってりラーメンがあって驚いたが、わんこそば後で賭けには出たくなく普通のこってりラーメンを頼んだ。また麺類かという感じだが、油とスープがあるだけで全然違う。
その後日本酒セルフサービス飲み放題の居酒屋「鶏が好きだと酒びたい」に行った。東北の日本酒がずらりと並ぶ楽しい場所だった。
どうやら宮城サーモンというブランドがあるようだ。この居酒屋で刺身を食べて美味しかったので、もっと色んな調理法で食べてみたい。
今回の旅行メンバーは海鮮好きが少ないため、海鮮料理を食べる機会は少なかった。宮城であればサーモン、牡蠣、ホヤが名物らしいので次回の目標としたい。特にホヤは以前食べて苦手な味だった。現地の鮮度で食べると違う感想が出るのか興味がある。
海鮮ではないがせり鍋というのも宮城名物のようだ。せりの味には馴染がないのでどんな味なのか非常に興味がある。
ホテルに戻り、今日も夜鳴き蕎麦を食べる。お腹いっぱい食べてきてもなお美味しく食べられる味である。昨晩に引き続き「ガムトーク」をしながら夜更かしをし、就寝。

三日目。
この日も牛たんカレーを食べて一日が始まる。
割と距離のあるゆりあげ港朝市は諦め、仙台駅のすぐそばにある仙台朝市商店街に向かうがこちらは定休日。そのまま次の目的地であった、仙台城本丸跡に向かう。

バスが込み合っていてタクシーにしたため快適に移動ができた。仙台城跡まではよく渋滞するそうだが、この日はスイスイ行くことが出来てラッキー。道中はアップダウンの激しい山の中を通る。この城は攻めにくそうだ。
この地にある伊達政宗の立派な像を見て、ペルソナ5スクランブルで見たやつだ!とテンションがあがった。ちなみに仙台駅内の牛たん通りにも伊達政宗像があり、こちらは間近で見ることが出来る。
城跡ということで城は何も残っていないが、模型や復元映像などが充実している。同じ場所にある青葉城資料展示館に入るとあるようなのだが、どうも疲れてしまって見ずじまいだった。
展望台からは仙台を一望することが出来る。ここから見た仙台市内はビルやマンションが立ち並び大都会のように見える。実際市内はよく舗装されている道路で歩きやすく、街並みも整っている。十分に都会だという印象だった。
土産屋で宮城県のゆるキャラ「むすび丸」のTシャツを買った。かわいい。

タクシーでそのまま「竹竹」という中華料理屋に行く。ここでは仙台のB級グルメ、マーボー焼きそばを食べられる。言ってしまえばかた焼きそばに麻婆豆腐をかけただけなのだが、最終日に見知った味というのが嬉しくとても美味しかった。
歩いて駅まで戻り、各自土産物を買ったところで地元の友人らとはここでお別れ。
僕は帰りの新幹線を取っていなかったので、残って海鮮でも食べるか、道中の福島や宇都宮でもう一泊するかなどと考えていた。
一息つこうと喫茶店に入ったが、眠気と疲れでどうでもよくなってきて、そのまま家に直帰した。

おしまい。

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