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人とペット。アルエと過ごした10年間①

2021年3月31日。10年一緒に暮らしたミニチュアシュナウザーのアルエが突然亡くなりました。急すぎる死を受け止めきれてないですが、私がアルエにしてあげられることは、生きていた証としてアルエのことを書くことぐらいです。まだ辛くて悲しい。でも、アルエのクッキーのような匂いを忘れてしまう前に10年間の思い出を書いていきたいと思います。

結婚して3年。20代後半にさしかかった時、子どもを持つか悩みに悩んでいる時期でした。子どもはまだか。とたくさんの人に言われていましたが、私は生育歴が良いとは言えず、子どもを持つことに抵抗がありました。こんな私が子どもを育てられるのか、母親になれるのか。母親みたいな母親になってしまわないか。子どもが障害や病気があったら受け止めきれるのか。自信が全くありませんでした。

そんな時、犬を飼わないか。と突然夫が言ってきます。犬を飼えたら自信になってもう1回子どものことを考えられるかもしれないよと。

2人で行っていたショッピングセンターにはペットショップがあり、見にいくのが恒例。飼いたいな。欲しいな。という気持ちよりも可愛いなぐらいの気持ちでショーケースを眺めていました。夫は実家で何匹か犬を飼ったことがあると言っていましたが、私の親は拾ってきた犬を捨ててこい。と言う親だったのでペットは飼ったことがありません。ちゃんと育てられるか不安でした。

それに、もし犬を飼っても共働きで家でお留守番させるのは寂しい想いをしてかわいそうじゃないかと夫に言いましたが、犬はそれでも大丈夫だよ。と夫は言います。本当にそうなのか半信半疑でしたが、その時住んでいた賃貸が重さの制限はあれど、犬を飼える賃貸だったので飼うための条件は揃っていました。私は夫の言葉に乗せられて本気で犬を飼うことを考え始めます。

飼うとなると、前から気になっていた豆柴がいいなと思っていました。小さいし賃貸でも飼うには問題なさそう。今みたいにネットが普及していなかった時代なので、何も考えずにペットショップで豆柴が欲しいと言いました。そうすると、豆柴という犬種はいないこと。柴犬で小さく成長した犬のことを豆柴と言うことを教えられ、結局何キロになるのか成長してみないとわからないと言われます。無知だったので驚き、賃貸の規約より大きくなっては育てられなくなるかもしれない。と夫婦で相談して豆柴は諦めることにしました。

その次に気になっていたのがミニチュアシュナウザーでした。まだマルモリが流行る少し前で、認知度は低かったですが、成犬を見たことがあり、犬を飼うならあんな感じの子がいいなぁ。とぼんやり思っていた犬種でした。豆柴のことがあるので、事前に調べて成犬でも平均体重が7〜8kgだということがわかり賃貸でも飼える範囲で問題なし。これなら大丈夫とペットショップに行きました。

ちなみにペットショップで飼うことに抵抗がある人もいると思います。当時の私達は、ペットショップで飼う以外の方法を知らず、ブリーダーや保護犬のことはアルエを飼い始めてから知りました。夫も実家の犬は義理両親がどこからか貰ってきた犬だったようで、どうやって家に向かい入れるかは知らなかったようです。

つづく。

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