田畑明彦@書家🐟

綺麗な文字の書き方について、いろんな事を情報発信していきます。

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マガジン

  • マニアックな美文字のヒント

    綺麗な文字を書くことについてのヒントを、いろんな視点でマニアックに述べていきます。ナゾリ教材で綺麗になぞれても、形だけ綺麗に捉える事ができても、それだけでは足りない要素があります。100を目標に述べていくヒントの中で何かの気付きがあればと述べていきます。

  • ペン字のカナメ(要点)7つの秘訣

    ペン字を手っ取り早く綺麗になりたい方必見!ペン字を上手く書くための秘訣を7つ+αで解説!意外と知られていないポイントを分かり易く、動画付きでお伝えします。さらにそれら7ポイントの実践教材付きです。満足いただけなければ返金保証付き!ぜひ一度ご覧ください。

  • 綺麗な文字の書き方マンガ

    綺麗な文字の書き方をマンガでも分かりやすくお伝えしていきます。

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ペン字の要点②【トンスートンという線の書き方について】

ペン字の要点ということで、デジタル化が進めば進むほどかえって希少になっていくアナログな手書き。 デジタルな現代の文字はもはや(スマホなどで)触れるという時代にまで来ているのでしょうが、文字を書くという行為は失ってはいけないものだと思います。 そんな手書き文字の一番身近なものはペン字(ボールペンや万年筆など)ですが、そのペン字を美しく書く7つの方法・考え方を述べていきたいと思います。 第2回は【トンスートンという線の書き方について】です。 基本の基本である線の引き方、ペン

    • 綺麗な文字の書き方(95)【やってはいけないという部分を自分で気づくこと】

      「書」に限ったことではないですが、 「ああ、これはやったらいけないんだな。」 という風に自分自身で気がつくことが何よりも一番大切だったりします。 「教育」や「指導」の裏返し的とも言えるかもしれませんが、 ここはこうしたら良いですよ、よりも、 ここはこうやったらダメですよ、という方が言われる方はキツイかもしれませんが、 結果的にその人に実力に繋がっていきます。 成功論よりも失敗談の方がよほど有益、と言われます。 字を書いていく中で、日頃の練習であっても厳密には全

      • 綺麗な文字の書き方(94)【収筆が終わったら即座に離れる】

        これは最後の文字の最後の画を書き終えたら、という事になります。 トンスートンの「最後のトン」の部分を「収筆・終筆」と言いますが、 画の終わりの部分で筆を少し持ち上げて「おさめる気持ち」で画を終わらせます。 この時が次の文字が無い、文章の最後だったりした場合は、 【即座に離れる】 という事がとても大切です。 私は自分の修行のためという意気込みで、お寺や神社に御朱印を書きに行っておりますが、 秋の紅葉シーズンやお正月シーズンというのは多くの人が並び、御朱印書きもとて

        • 綺麗な文字の書き方(93)【画のおわりは次の画のはじまり】

          私はいろんな所で美しい文字とは「形」と「動き」が大事という事を言うようにしています。 とくに「動き」の部分についてしつこく言うようにしていますが、繋がっているように意識的に書くというのはとても大切なポイントです。 「繋ぐ」というのはやはり「動き」から来るわけで、 【画の終わりは、次の画の始まり】 という事を意識的に行うようにして書くと良いです。 これは1字の中で1画として書くとき、収筆として画を終わらせつつも、次の2画目に向けて画が始まっているという事(起筆)を、意

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          綺麗な文字の書き方(92)【3連を1・2の3で書いてみる】

          タテ線でもヨコ線でも、3連続になる線(画)は意外と多いです。 3つ連続する線をタテでもヨコでも 【1・2の3というリズムで書いてみる】 のも良いです。 字を書くときというのは、平らな紙の上に書く場合がほとんど。 平面の世界・二次元の世界なので、 立体的な・三次元的な「動き」をするという視点が抜けがちです。 その具体的な方法としてまずは、 【1・2の3というリズムで書いてみる】 というのをぜひおススメしたいです。 例えば「三」というヨコ線が3連続する字を、1

          綺麗な文字の書き方(92)【3連を1・2の3で書いてみる】

          綺麗な文字の書き方(91)【ヨコ3連の角度を少しずつ変えて書く】

          ヨコに3つ連続して書くという文字は多いです。 たとえば「三」はもちろん「目」「言」「書」「画」「害」「真」「得」などなど、連続するヨコ3連の字は多いです。 有名(?)かは分かりませんが、ヨコの微妙な右上がりの角度は6度の角度、時計の針で14分の角度が美しいというのがあります。 確かにそれはその通りなのですが、第1画目はその6度で書いて、2・3画目はそれより少しずつキツイ角度で微妙に角度を変える、と変化が出ます。 変化があるというのは美しく見える大事な要素なので、これを

          綺麗な文字の書き方(91)【ヨコ3連の角度を少しずつ変えて書く】

          綺麗な文字の書き方(90)【筆管から先に抜くクセを(毛筆の場合)】

          今回は前回の「筆から先に抜くクセを(筆ペンの場合)」の続きのような感じで、 「左ハライ」を上手く書く方法の毛筆版みたいなことです。 右利きが左ハライを書く場合というのは、手の構造上とても書きにくい画です。 私は最近、篆書(てんしょ)という書体の練習に励むようにしているのですが、 それで発見したことが、 【左ハライは特に、筆から先に抜くようにハラう】 と上手くいくことを発見したのです。 もう実際にやってもらった方が話が早いのですが、 篆書で左にくいっと曲げる画が

          綺麗な文字の書き方(90)【筆管から先に抜くクセを(毛筆の場合)】

          綺麗な文字の書き方(89)【筆から先に抜くクセを(筆ペンの場合)】

          これは筆ペンで書く時に、最近発見したことです。 毛筆ではなく筆ペンで書く場合というのは、まず例外なく手を紙に付けて書きます。 考え方によっては、ボールペンの先が筆風になった筆記具を筆ペンと呼び、つまり筆ペンはボールペンの延長線上にあると言えます。 なので自然とボールペンと筆ペンは同じ持ち方(人それぞれ違いはあっても)で書くことになります。 ボールペンを手を浮かせて小さい字を書く人はまずいないと思うので、同じように筆ペンも手を付けて書きます。 手を付けて書く。 ここ

          綺麗な文字の書き方(89)【筆から先に抜くクセを(筆ペンの場合)】

          綺麗な文字の書き方(88)【教えられる領域、教えられない領域】

          ・教え「られる」領域 ・教え「られない」領域 書の勉強や指導をしていて、この2つの領域というのは確実に存在すると実感します。 「られる」部分というのは、人から教えてもらったり、本から読んだことで、 「られない」部分というのは、自分で発見すること、 という事になります。 物事には順番・段階があって、その人に合わせたレベルでの教え「られる」ことを伝授していくのが一番の指導法だとは思います。 でもその「られる」ことをどれだけ積み重ねていっても、どうしても教え「られない」部

          綺麗な文字の書き方(88)【教えられる領域、教えられない領域】

          綺麗な文字の書き方(87)【シンプルな硬筆ほど難しい】

          このことは書道を真剣にやっている方ほどご理解いただけるのではないかと思います。 硬筆という、エンピツやボールペン・万年筆で字を書くということは難しいです。 しかもそれを書作品という、定められた空間に上手く収めて魅せるようにすることは至難の業です。 なぜそんなに難しいのかというと、 単純に 【ごまかせないから】 です。 これは小さい楷書を並べて書く「細楷(さいかい)」もそうなのですが、とにかく誤魔化しがまったく効かず、本当の意味での技量が問われます。 また 【

          綺麗な文字の書き方(87)【シンプルな硬筆ほど難しい】

          綺麗な文字の書き方(86)【華を求めると同時に…】

          「華」を求める。 華麗とか、華々しい、といった表現があります。 光輝くような美しい華には憧れますし、 そういった字が書けるようになりたいと誰しも願うと思います。 「書道」、とくに日本の書道は、 最終的にはタテに長くて大きな紙に華々しい美しく迫力のある字を書けるようになることが、一つの目標になっているような感じがあります。 それがそのまま大きな書道展で賞を取るための活動となり、そこでの実績や地位が書道家としてのステータス向上になっていく…というレールのようなものがありま

          綺麗な文字の書き方(86)【華を求めると同時に…】

          綺麗な文字の書き方(85)【心をどこか遊ばせておくこと】

          綺麗な字というのはどういった字でしょうか? ・画と画の間がきちんとそろっている事 ・左右が整って対称になっている事 ・それらを書くときに淀みなく動いている事 などなど、形と動きが重要というのはこれまでもお伝えしてきました。 「書」というのはペン字でも筆ペン・毛筆でも、 【書いた人の精神状態が出るものです。】 しかも書いた本人との距離感ゼロ、 だから書は心画なりとか、書は人なり、という言葉で表されます。 精神状態がモロに出るということは、喜怒哀楽も出やすいとい

          綺麗な文字の書き方(85)【心をどこか遊ばせておくこと】

          綺麗な文字の書き方(84)【筆の先・ペン先に力をみなぎらせて書く】

          このことは、意識しないとなかなかやらない事なのではと思っています。 毛筆でもペン字でも、書いている時に気持ちを集中させて、 「紙を切るように」 書くことが実はとても大切なことです。 とくに毛筆の大きい筆で書くときは、 この感覚を会得するために練習すべき、 と個人的には思っています。 ここ以外でも何度も言っているように、まずは、 「中鋒(ちゅうほう)」 という、 【筆がしっかりと開いた状態】 で線を引けるようになることが、本当の意味で字が綺麗になるための第

          綺麗な文字の書き方(84)【筆の先・ペン先に力をみなぎらせて書く】

          綺麗な文字の書き方(83)【囲みの中の字は大きく太めに書くと良い】

          「くにがまえ」という「□」に書く部首があります。 「国」「園」「因」「回」「固い」などなど、 囲まれた中に文字を配置する漢字です。 (ちなみに学校で習う漢字では17個あります。) これを綺麗に書くコツとして、 【中に書く字を大きく太めにする】 と良い場合が多いです。 「くにがまえ」は1画目2画目で先に囲みを書いてから書く字ですが、 3画目以降に書いていく中の文字が ・弱気にならないように、 ・気持ち太めに大きめに書く と、中が充実して立派な字になります。

          綺麗な文字の書き方(83)【囲みの中の字は大きく太めに書くと良い】

          綺麗な文字の書き方(82)【書で競うべきは、過去と未来の自分】

          これは私自身にも対する戒めとして、常に念頭に置いていることです。 「競書雑誌」というのがあって勘違いしがちですが、ついつい他人と競争してしまうという事があります。 本来「書」というのは他人と競うものではありません。 本当に競うべきは、過去と、そして未来との自分だと思うのです。 能力至上主義という教育、テストで何点取れるか? 取れなければ私はダメなんだ… という環境があるのも事実なので、ついそう考えてしまいます。 それを「書」にも当てハメてしまい、他人から優位にな

          綺麗な文字の書き方(82)【書で競うべきは、過去と未来の自分】

          綺麗な文字の書き方(81)【意外とできていない「折れ」】

          折れ=転折(てんせつ) これもまた、できていそうで意外とできていなかったりします。 というのも、学校でも書道教室でもつっこんで教える人がまずいないからです。 字を書くことって、見よう見マネで練習して、そのまま大人になって今に至るという人が多いと思います。 また書道教室でもお手本からひたすら筆の動きを想像するのが練習だったりします。 (なので今の時代は動画を観て練習するのが最短だと感じます。) こういった事情や理由から、「折れ」という正確な書き方を知らないままという

          綺麗な文字の書き方(81)【意外とできていない「折れ」】