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「風景スケッチ」上達法・・・レッスン1

自分の立ち位置と目の高さを大事にする・・・

  1. 私たちが見ている風景は、自分に近いところから遠くへ広がる、空間をもっています。その意味では、横に広がる幅と、縦に伸びる高さと奥行きを、持つ世界です。

 
2. 三次元の空間を紙の上 に表現する絵には、初めから大きな制約があります。
    立体的なものを二次平面に描くことはほとんどできない話です。絵の世界でそれを可能にしているのは、「そのように感じさせる」という方法です。

3. 紙の上に描いているにもかかわらず、そこに空間や奥行き、または 距離を感じさせるような絵。それを見る人は、あたかも実際の風景を前にしているような感じを受けることになるでしょう。
 
4. では、どうしたらそのように感じさせることができるか。
その一つの方法が、自分のたっている位置、場所を絵の中に感じさせるということです。

5. 画面のどのあたりから見ているか。そこから一番近いところには、どんなものが描かれているか。つぎに近いのはどんなものか。距離や奥行きを感じさせるように表現していくと、見ている人は、それを辿っていくことで、絵に描かれている空間を感じることができます。

6. もう一つ大事にしたいのは、風景を見るときに「自分の目の高さ」を絵の中に、描き表していくことです。自分の目の高さが、風景のどのあたりに位置しているか確認して描き始めましょう。その辺りが、絵を見るときに一番穏やかに眺められるところになります。

7.「絵を描くときに、目の高さがどのあたりにあるか」意識して見直していく必要があります。
    初めの目の高さが、描いていくうちに曖昧になっていき、見下ろしている部分を描いているのか、それとも見上げている部分なのか分からなくなるからです。

8. 目の高さより低いところへ、目を落とし、次第に顔を上げながら見ていくと、近くから遠くへと続く奥行きや距離を感じながら、いつの間にか画面の目の高さに近い辺りに目が向いていく。そして、さらにより高いところへと見上げていくと空へとつながっていく。このように表現していくことで、絵の中に立体的な空間を感じることが出来ます。

9. さらに、陰影を描き現すことです。季節や時刻、陽射しや天候など、形のないようなものの表現を通して、より存在感のある絵になっていくことでしょう。

10.さあ、早速、目の前にみえる風景をスケッチしてみましょう。自分の好き嫌いで選んだりせずに、閉じた目をパッと開けたときに見えたものを描いてみましょう。こんな場所では、と敬遠せずに、普段は選ばないような、立ち止まらないような場所で描いてみましょう。きっと新しい発見と驚きが隠れていると思います。
いつも通りの手馴れたやり方では、新しいものは見えてきません。
  いつもとは少し違うやり方をしてみましょう。予想もしなかった 絵の展開に新鮮な感覚を持たれるのではないでしょうか。(加藤)
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