催眠術の魅惑の世界②

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〜催眠は本当だと言えるのだろうか〜

一体、催眠術にまつわるこれらの話は本当なのでしょうか？
催眠術は、話題に上る中でも最も討論の対象になる事柄かもしれません。
しかしだからと言って、正しい結論が得られないというわけではありません。 マインドコントロールについて徹底的に掘り下げていく前に、まずは事実を真っすぐに捉えてみましょう。
今まで、 「怪しい」と疑っていた人も。そうでない人も。
催眠術が最もポピュラーでありながら、未だ立証されていない事柄に心奪われる事でしょう。
それくらい興味深い内容です。

〇催眠術師には特別な力がある

催眠術師に超自然の力が備わっているわけではありません。
これは、多くの人が勘違いする事です。
古代の魔法をかけている、悪魔の使徒である、はたまた聖人であるこれらも嘘です。
ニューエイジの医師など、身近にも存在するフレンドリーな催眠術師に、いわゆる「動物磁気」という特別な力が備わっているわけでもありません。

この理論は、１７世紀頃には早くも退けられています。 今日、催眠術師がセッションで行うものとして立証されているのは、リラックスした音楽を流すこと、特定の視覚要素を用いること、そして、説得力のある命令的な言葉を単調に繰り返すことです。
あとはただ、被験者がリラックスして催眠術にかかる状態になるだけです。 もちろん、この効果は催眠術師の経験と能力、同時に被験者のモチベーションや精神状態に大きく左右されます。
何か秘密結社のようなパワーを信じているのであれば、それは間違いなのです。

〇被験者は夢を見ている

催眠下にあるとされる人は、夢を見ているのでしょうか？ 気持ちの良い空間に身を置き、温かな空気を感じながらまるで天国にでもいるかのような？？！！
いいえ、実際はその反対です。
催眠下では、眠っている時以上に注意力が高くなっています。
いつもよりも３倍の集中力を発揮しているといっても過言ではありません。 時計のスイング、催眠術師の単調な声、リラックスしていく自分の呼吸、いずれにしても、催眠下では潜在意識を前面に出すために、 これらに非常に集中することが必要です。
眠りに関係のない行動。例えば歩く、走る、読む、笑う、ニワトリのように動くことさえも、 催眠下では自分の言動を十分認識しているのです。
一般的であれば、止められることがまったくできない。
それがこの状況なのです。

〇被験者は生肉でも食べる

これも絶対にありません！
もっと美味しい物を食べる方が良いに決まっています。
ある種のそのように、誘導してなんでもやらせたいことを行うというのは勘違いです。

催眠術師は相手を意のままに操り、ロボットのような生き物に変えることができると広く信じられています。
ポピュラー文化の影響により、催眠術にかかると普段と違う振る舞いをしたり、人生を脅かすような不道徳な行動をし始めたりするといったイメージが蔓延してしまいました。

これはとても残念な事。 だから、催眠術を利用しておかしな犯罪を働こうとするような人がいるのです。
映画にあるような、このような概念を抱いている人をがっかりさせてしまって申し訳ないのですが、催眠術は、被験者の意思に反 して行動させることはできません。

たとえ催眠下でも、一般的な、法を遵守する国民であれば、突然乱 暴な人に豹変して車のフロントガラスを割ったりなどはしません。

仮にそのように暗示されても、その人の信条が曲げられることはなく、善悪の判断力は保たれます。 本人が望まない限り、群衆の前で裸にさせることは誰にもできないのです。

催眠術師はただ、意識を変える暗示ができるだけで、 それによって相手がある程度「操られ」やすくなるだけです。

ステージで催眠術を経験した人たちは、催眠術師の暗示は拒絶できるが従いやすくなる、と口を揃えます。

これは、トランス状態になると意識の活動的、攻撃的、意思決定の 部分が弱くなるためで、その結果、自然と暗示に答えやすくなるのです。

つまり、催眠術師は相手の動作や振る舞いをある程度 はコントロールすることができます。 逆に、催眠術の効果は被験者のモチベーションや意欲、信頼度によ っても大きく左右されます。

あなたはお分かりですか？初めにお話しした芸能人が、嫌いな物を好きな物として捉えられるようになっているのは、この理論から言えば。

「嫌いではあるが、食べられそう。食べられるかも」といった曖昧模糊でありながら、心を動かされているということなのです。