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大阪のデイサービスで経済的虐待

  これはスクープですね。この事件の被害者や関係者のやり取りがリアルです。

 介護従事者が利用者の財産を奪う事件が全国で相次いでいる。大阪では高齢姉妹から約2000万円を横領したとして、姉妹が通っていた介護施設の元代表の男が逮捕された。MBSは、姉妹から相談を受けた男性と容疑者とのやり取りの音声記録を独自入手した。

2024.07.04 MBS NEWS

 大阪市鶴見区のデイサービス「りはびりぷらす」を運営するアッラサルテ株式会社(2012年1月に設立)の元代表・西影由貴容疑者(38才)は、施設に通う80代の姉妹からキャッシュカードを預かり、現金約2000万円を不正に引き出し、業務上横領で逮捕されたといいます。

 記事では、この事件のキーワードを「金銭的支配」だとしていますが、私はカルト宗教っぽいなと感じました。

 上記の記事では、この事件の他にも、東京都や島根県で、利用者の高齢男性からクレジットカードなどを盗んだとして介護職員が逮捕されるなど、利用者の財産が狙われるケースは後を絶たないと指摘しています。

 厚生労働省の調査では介護職員による「経済的虐待」の被害者の数が2022年度には55人にのぼるなど近年、高い水準が続いているといいます。 

 abuse/虐待を考える際は、経済的虐待についても十分考えておく必要があります。
 多くの金銭的な搾取は明確に悪意があり、計画的、意図的な犯行だと思います。意図的ですので、犯罪が発覚しないよう犯人も努力していますから、発見が難しいのです。やはり、身近な人や内部告発に期待するしかないように思ってしまいます。
 なにしろ、行政は事業者の不正請求をしっかり見抜けるほどの人的体制とやる気を有しているとは言えません。行政サービスにおいても働き方改革のおかげでパート化、嘱託化が進行していますからね。
 不正請求の内部告発者を迷惑がる市町村も実際にあります。どことは言えませんが・・・

 私は、介護報酬の不正請求もサービス利用者にとっては経済的虐待だと思っています。
 例えば、訪問介護を例にとれば、訪問していないのに訪問したことにされ自己負担分を請求されたり、15分しか訪問していないのに1時間の請求をされたりして金銭を搾取されている、盗まれているのです。
 介護施設等でも、人を基準とおり配置していないのに、配置していることにして請求したりしています。このような場合も、犯罪者は意図的、悪意を持って、計画的に入居者を経済的に虐待していると言えるのです。

 精神的虐待、身体的虐待、経済的虐待は超高齢社会の深刻な社会問題だという認識がもっと必要だと思います。 


 abuse/虐待について以下のマガジンにいろいろと書いております。
 宜しければ、笑覧願います。



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