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スーパー・コート(スーパーホテル系列)で過剰・不正診療報酬請求!?

 共同通信が入手した社内文書によると、ホテルチェーン「スーパーホテル」と同一グループの大手有料老人ホーム「スーパー・コート」は、入居者の訪問看護を必要性にかかわらず100%複数人で行うように全社的に指示していたといいます。
 これは過剰な診療報酬請求と見なされる可能性があります。

2024.09.03 共同通信

 また、「看護師1人で訪問した場合でも『複数人で訪問した』という虚偽の記録を作り、診療報酬を不正に請求している」と証言もあるとのこと。
 共同通信は内部資料を入手し証言も得ているようですから、今回の報道は多分、内部告発に基づいてなされているのでしょう。
 福祉・介護の世界の正義・公正性を確保するためには企業倫理に頼れなくなっている現在、内部告発がますます重要になってきているように思います。

 以下の同社のホームページによると、スーパー・コートは有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅やパーキンソン病専門住宅を大阪府、京都府、兵庫県、奈良県で54カ所運営してます。

 これらの施設には訪問看護ステーションも併設していて、いわゆる、要介護高齢者の囲い込み経営による収益性の高い医療特化型医療介護施設を展開しています。
 会社側は次のような弁解にならないような弁解をしていますが「利益拡大、資本増殖のためには手段を選ばぬ」姿勢は明確でしょう。

 取材に対し「複数人での訪問に関する目標値は、必要な入居者全てに対応できるようにするためで、過剰な報酬請求には当たらないと考えている。不正請求の指摘については、会社の指示ではないことを明確に申し上げる」としている。

2024.09.03 共同通信

 このような事例をみると、もっとも倫理的であらねばならない福祉・介護分野でさえ、マルクス・ガブリエル(ドイツの哲学者)の言う倫理的資本主義[1]への道のりは遠いようです。辿たどり着けそうにもありませんね。


[1] 倫理的資本主義とは、単なる利益追求だけでなく、社会全体の幸福や環境への配慮を重視する経済システムです。企業は、経済活動を通じて社会問題の解決や持続可能な発展に貢献することが求められます。従来の資本主義が重視してきた効率性だけでなく、倫理的な側面も考慮することで、より持続可能で公正な社会の実現を目指します。


 どうもパーキンソン病専門老人ホームの共通した問題点になりつつあるように思ってしまいます。共同通信社は医療特化型老人ホームについて調査報道を展開しているのでしょうか?

 


 以下のnoteもご笑覧願います。


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