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2020年2月の記事一覧

蝕

今日も水晶玉を見つめる。

水晶玉に映るのは、私より537歳若い人間の男。
…と、いつもそばにいる人間の女。

楽しく笑う2人。

水晶玉の向こうの彼を見るたび、あの日を思い出す。

森で帽子を無くした私。

隠さなければ、隠さなければ、と必死になって帽子を探していた。

「これ、君の帽子?」

そう声をかけられて見上げると、帽子を持っていたのは人間の若い男。

「あり…がとう」

久々に私の口か

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