SNSを活用して当事者意識の高い人と繋がり、楽しいイベントと絡めて支援者を集めた【Sharing Caring Culture様│マンスリーファンディング事例】
Syncableには弊社ファンドレイザーによる、マンスリーファンディングやクラウドファンディングといった寄付キャンペーンの伴走支援サービスがございます。寄付キャンペーンの立ち上げ準備から公開、キャンペーン期間中により多くの支援者を集めるために、各団体様をサポートさせていただいております。
今回インタビューをさせていただいたのは、Sharing Caring Cultureの皆さんです。日本語力や国籍に規定されず、個性や能力を活かす場として、特に外国人主婦の社会参加を促す場づくりを応援してくださるマンスリーサポーターを集める際に、伴走支援を活用していただきました。
◆期間:2022年9月30日(金)〜 11月6日(日)
◆達成人数:36人(目標30名)
◆達成金額:月29,161円(年349,932円)
インタビューを受けていただいたのは、代表の三坂さまです。
今回のマンスリーファンディングの目的を教えてください
三坂:私たちは横浜市の北部地域に住んでいる、子育て中の外国人のコミュニティ支援や子育て支援をしています。日本に住む外国の方が子育てで苦労されていることを、社会ではまだまだ認知されていないのではないかと思っています。
そういった方たちが、日常でどんなことに苦労しているかを発信し、支援の必要性を発信することが重要だと思っていて、その社会課題を社会に知ってもらうきっかけとして、このキャンペーンを開催しました。
具体的には、「OYACO」という冊子のやさしい日本語版の増刷印刷と、ウェブサイト作成のために寄付を募りました。
ウェブサイトに関しては、デザイナーさんと打ち合わせをしている最中です。
現在のウェブサイトはほとんどが英語表記です。活動の受益者は外国の方が多いので、英語での発信がベースになっています。
しかし、子育て世帯の外国人の持つ困難を日本の企業の方や、日本人のサポーターの方、地域に住む方に知ってもらうためには、日本語での発信も大事だと考えているので、ミッションやビジョンといった、私たちについての大切な情報に関しては英語と日本語が併記された形のホームページを作りたいと思っています。
初めての寄付でマンスリーファンディングを選んだのはなぜですか
継続的な資金の獲得と、団体を応援してくれる人を集めたい
三坂:私たちは、クラウドファンディングを始めとした寄付キャンペーンは全くの未経験でした。
先ほど申し上げた「OYACO」という冊子は、当初は2021年度の横浜市の補助金で作成したものでした。各行政機関に届けたところ、ご好評をいただきまして、区役所では外国籍の方の母子手帳を交付する際に配りたいと言っていただきました。
初めて印刷したものは色々な人の手に渡ったのですが、再度印刷するということになった時、印刷費をどうするか、という問題が浮上しました。
無料の冊子なので、広告費もいただいていないですし、それならクラウドファンディングなり何かしらの寄付を募るしかないなということになりました。
単発寄付を集めるか、継続的な寄付を頂くのか考えた際、冊子をこれからも継続的に印刷するとなると、継続的な支援を頂きたいなと思いました。また、印刷費に限らず、私たちの団体をサポートしたいという方がいるのであれば、その方たちを集めたいと思い、マンスリーファンディングを選びました。
初めてファンドレイジング(寄付集め)をした感想を教えてください
団体内の意識が高まった
三坂:今回のマンスリーファンディングは、団体の中で「こういうことをやるよ」とプロジェクト化したんです。集まったメンバーで活動報告の記事を分担して毎日投稿したりしました。私一人では出来なかったと思います。
あとは、メンバーの中で自団体の活動に対する意識がすごく高まったことが良かったことだと思います。やはり寄付集めは大変ですが、たくさん頑張ったうえでゴールできたので、強い達成感を感じました。
成功要因について教えてください
SNSでの拡散、親和性のある人からの寄付
三坂:ひとつは、SNSをたくさん活用できたことです。今まで、Facebookではわりと発信を行っていたのですが、今回はInstagramやTwitterでも発信をしました。
木暮さんのアドバイスではあるのですが、ダイレクトメッセージを送ったりしたことで、すごくフォロワーも増えました。
拡散力もFacebookのみと比べて、すごく大きかったです。特に追い込みの時は、シェア祭りを通して、今までそこまで強い関係性ではなかった人も拡散という形で協力してくださいました。
SNS経由での寄付者を分析すると、Instagramのフォロワーで寄付をしてくださった方が多かったです。これは後から気づいたのですが、マンスリーサポーターとなってくださった方の中に、アメリカ在住の方たちがいらっしゃるんです。海外で自分たちが”外国人”として子育てをしているので、日本で子育てをする外国籍の方の気持ちに共感できたのかなと思います。やり取りをしていると、在日外国人の方が困っていることと同様のことを、在外日本人の方も困っていることがあるとわかりました。なので、同じ境遇にある方たちは支援者になりやすいんだなということがわかりました。
イベントに絡めて楽しく、気軽にシェア依頼
シェア祭りは、ハロウィーンに合わせて行いました。私たちは外国人支援をしています、というと、すごく壮大な団体だとみられることがあります。大変な人たちをサポートしているんだ、という感じで。でも、そこまで悲壮感が漂ってるような人たちではないんですね。人と繋がりにくかったり、孤独に育児をしているなどの課題はありますが、様々なスキルを持っている方が多いです。でも、そのスキルを活かす場がないので、私たちが色々なイベントを開催することで、機会の提供を行っています。
そういうことで、ハロウィンといった楽しそうなイベントに絡めてシェア祭りを行いました。寄付しなきゃいけないとか、そういったプロモーションよりも自然な感じで、普段私たちのやっているイベントの様子を宣伝するとともに寄付を募るということが、私たちの団体らしいかなと思いました。軽いノリで拡散を頼むことができました。
別プロジェクトとの相乗効果
あと私たちは、企業に勤める方たちのリーダーシップ研修として、ALIVEプロジェクトというNPOの課題を異業種混合で解決案を提示する3か月のプロジェクトに参加していました。私たちが抱えている組織的な課題を、どうしたら解決できるかというアイデアをビジネスパーソンから頂くという形です。6チームが参加しており、12月に最終プレゼンテーションを行って、私たちが採択するというプロジェクトです。採択されたものは1年間、その人たちに伴走をしてもらって、実施する形なんですけど、それが始まったのが10月でした。
マンスリーファンディングも10月、11月に行ったので、「それ一番やっちゃいけないことだよ!?」と周りから言われました。笑
でも、マンスリーファンディングとこのプロジェクトはお互いにすごく相乗効果がありました。
例えばこのプロジェクトの冒頭で、自団体の活動内容や課題を整理してプレゼンテーションする必要がありますが、100人以上の人たちに分かりやすく、コンパクトに伝えないといけません。それが、マンスリーファンディングの際に作ったページや言語化したものを活用できたので、すごく楽でした。「丁度こういうキャンペーンもしています」と紹介することもできて、そこから3人くらいの方が実際に継続寄付者になってくださいました。
キャンペーンの期間が終わってからも、支援者になりたいといって継続寄付者になってくださった方もいます。
対面でのお願い
あとは、対面で多くの人とお会いしたことも成功要因の一つでした。SNSでマンスリーファンディングの発信をしていると、全然違う対面での打ち合わせや、イベントの際に「今キャンペーンやってますよね」と声をかけてもらえました。イベントでチラシを配布する際に、キャンペーンページへのQRコードを載せたりしていました。実際にお会いした方にチラシを渡しながらキャンペーンの紹介をしたら、「前から支援をしたいと思っていたんです、考えていたけどどうすればいいのかわからなかったので、こういう機会があってよかったです」というお声を頂きました。とても嬉しかったです。
抱きやすい悩みを持った寄付者へのインタビュー記事
最後に、インタビュー記事が功を奏したのかなと思います。
短期間にぱっと作ったのですが、それを読んだ方が寄付をするか迷っていたけれど、その記事に共感し寄付者になったというお話を聞きました。
寄付者インタビューは、終了4,5日前くらいのタイミングでやることになって、バタバタな感じで後悔したのですが、寄付をしようか迷ったといったすごくリアルなお話を話してくださったことで共感できた方が多かったんだろうなと思っています。
伴走者による声掛け
もう一つは、木暮さんの声掛けですかね。金額が増えない期間が結構あったんです。キャンペーンが始まって2週間たったあたりで、SNS上で全く反応を得られなくなってしまいました。目標を高くしすぎたかなあとか思っていたんですけど、毎週の定例ミーティングでは、きちんと数字を共有していただいて、「これだけの人が見ているし、寄付するか考えていますよ」といったことや、ページの滞在時間などを共有してくださって「これだけ長い間見てるということは、関心があるということですよ」と事実ベースで励ましてくれました。客観的なデータを基にアドバイスを頂いたことで、もうすこし頑張ってみようかな、諦めずに活動報告をアップロードしようかな、という気持ちになれました。
今後の活動としては、どのようなことを考えていますか
寄付だけではない関係性を作りたい
三坂:今回のキャンペーンで寄付者になってくださった方たちと、寄付だけで終わらない関係性を作っていきたいです。活動に参加したりして、サポーターからプレイヤーになっていただけると嬉しいと思っています。
どうすれば寄付者の方たちと交流する接点を作れるかなというのを考えています。既に、寄付者コミュニティのグループを作って、色々な出来事を共有したり、飲み会を企画したりしています。日ごろのコミュニケーションってすごく大事なんじゃないかなと思っていて、関わっていくうちにもっと団体を知ってもらって、私も何かしたい、と思う人が出てきたら素敵だなと思っています。
また、ウェブサイトにヘルプデスクという相談窓口の入口をつくり、QRコードからLINE登録をすると、子育て中の外国人が気軽に子育てに関連した相談ができるように現在ウェブサイトを改修しています。今回の継続寄付者のキャンペーンを通して、マンスリーサポーターになった方がヘルプデスクのメンバーの一人になってくださいました。寄付をきっかけに活動にもコミットしてもらえた事例です。
今回の伴走支援の感想を教えてください
三坂:本当に木暮さんに丁寧に伴走をしていただいて、叱咤激励というか日々のリマインドや、「ここまでをやってくださいね」といった分かりやすいペースメイキングをしてくださいました。一緒に走ってもらったことで、次回以降こういう感じにやればいいんだっていうことがなんとなくわかるので、自分たちだけでも出来るかなとは思っているんですけど、やっぱり伴走が必要かなと思っています。笑
伴走支援者の声
改めましてこの度は、団体さま初めてのクラウドファンディング実施において伴走支援をご活用いただき、ありがとうございました!
SCCさんは、「外国人を」ではなく「共に」の姿勢を本当に強く持っている印象でした。チームとしての考えをいつも共有し、内部のメンバーとも連携をとりつつ、引っ張ってくださる三坂さんとご一緒できてとても嬉しく思います。
今回は、初の寄付募集へのチャレンジの中で、マンスリーファンディングを選択するという覚悟を持ってくださっていました。だからこそ、私も全力でバックアップしつつ、「共に」作りあげていきたいものをしっかりを見せられるようサポートしてまいりました。私からSNSで新たな挑戦や何かご提案をさせていただいた際にもいつも前向きに受け入れてくださり、寄付者インタビューもラストスパートでの実施となりましたが、快く実施いただきました。
はじめての経験を通して発見も多かったのではないでしょうか。支援者の特徴や何を応援していただいているのか。そんな気づきを与えることに少しでも貢献できていたら嬉しいなと思っております!そして、SCCさんに関わる外国人の方、そして外国人の方と共に何か実施したい日本人が繋がっていくことを願っています!
改めてご一緒できたことを誇りに思いますし、今後とも団体さんの活動に帰国子女としても何かサポートできることがあればチェックしつつ、応援していきたいと思います!
クラウドファンディングを立ち上げたい方はこちらから。~無料相談会の予約受付中!~
「この機会にクラウドファンディングを行いたい」
「話だけでも聞いてみたい!」
今回の記事を読んで、少しでも興味を持った方はぜひ無料相談会をご活用ください!
他にも、寄付集めにおいて下記のようなお悩みを抱えている方にもおススメです。
弊社ではクラウドファンディングをはじめとした、ファンドレイジングに関する無料の個別相談会を実施しております。
気になる点やご不明点があればお気軽に相談会をご活用ください。
相談会のご予約はこちらから↓