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歯医者のセカンドオピニオン大事

歯医者は、コンビニより多いみたいです。(2017年時点の全国統計で、歯医者6万8000軒、コンビニ5万5000軒)しかも歯医者はコンビニみたくチェーン展開じゃないので、サービスの質も医院によって様々です。
今回は、自分がどういう品質のサービスを受けたのか理解していないものについては、セカンドオピニオンが大事だと思った話を書きます。

私と歯医者

私は幼い頃からよく歯医者に通っていて、虫歯になっては歯を削ってきました。一番酷かったのは高校生の時にアメリカに1年間留学した時で、アメリカで歯医者に行くことをしていなかったのと、チョコブラウニーにバニラアイスと苺ジャムをのせて食べるような食生活の組み合わせによって、日本に帰国後、歯医者で虫歯が18本あると言われました。そういう感じで、昔から歯医者にはお世話になってきました。

東京に出てきてからは色々な歯医者さんを転々としましたが、定期的に行って歯を綺麗にしてもらうことで、虫歯を予防してきました。(毎日歯を磨いても虫歯になることがあるのです・・・)そのため、これまでは歯を削ることもなく、歯医者の品質がどうとか考えることもありませんでした。

発端

しかし今年の2月、左右の奥歯に虫歯があることが分かりました。それも、銀歯を侵食して虫歯が出来ているとのことでした。その時の歯医者の提案は、治療した上で、セラミック等のより固い素材で蓋をするというもので、その場合保険診療外になるので1本5万円かかる、とのことでした。たっかい。
保険診療で出来る銀歯でもよかったのですが、銀歯だと虫歯が侵食する可能性が比較的高苦なると聞いたので、それだったら少し高くてもセラミックにしたいと思い、5万円以下で出来る近所の歯医者を探しました。その結果見つけたのがA歯科でした。A歯科は、Googleでの口コミの評価も高かったし、詰め物に定評があるとのことで、まあ良いかなと思い予約を取っていくことにしました。

A歯科

A歯科で私を担当したのは中年の女性の医師で、めちゃくちゃ仕事が早いのに驚きました。①銀歯を外して虫歯を削った上で詰め物の型を取る、②詰め物をはめて噛み合わせのために削る、というステップを複数回の通院に分けて行ったのですが(右奥歯1本、左奥歯2本)、毎回①は30分以内、②は15分以内で終わりました。
治療費は、詰め物をセラミックの質の良いものにしてもらったので、右3万円、左が4万円で計7万円というかなり高額な買い物になりました。でも、今後虫歯になりにくくなったのと、仮の歯を被せて詰め物が出来上がるのを待つあの1週間がもう無い、という安心感で結構満足していました。4月の末頃でした。

しかしある時から、硬いものを噛むと奥歯にしみるような痛みを感じるようになりました。めちゃくちゃ硬いものでなくても、例えばグミのような弾力のあるものを噛むと、しみるのです。
5月の中旬にA歯科を予約し、同じ医師に見てもらったところ、「噛み合わせの問題である」とのこと。10分で詰め物の表層を削り、また痛みが出たら来て下さいとのことでした。
6月に入っても状況は変わらず、再びA歯科を訪れました。その時に彼女に言われたのは、「しばらくすると詰め物と歯の間に層が出来るので、それが出来るまでちょっと様子をみましょう」とのことでした。(診療時間5分)
7月に入り、まだ状況が変わっていなかったので再び来院。「やっぱり噛み合わせの問題かもしれない」とのことで10分で詰め物の表層を削って終了でした。
8月、歯の痛みは無くなりませんでした。この時点でA歯科に行くのはもう止めようと思うようになりました。
でもじゃあどうすればいいのか、7万円も払ったのに・・・。困った。
奥さんに相談してみたところ、「別の歯医者に見せたらいいんじゃない?原因が分かれば返金してくれるかもしれないし」と言われました。

それじゃん。

B歯科

昨日、奥さんが最近行ったというB歯科に行きました。そこでこれまでの経緯を説明し、レントゲンを撮ってもらったところ、「詰め物が欠けている」ということが分かりました。それに詰め物と隣の歯の接地面が歪んでいて、虫歯になりやすい構造になっているとのことでした。欠けている・・・?虫歯になりやすい・・・?7万円。
私はメロスの如く怒り、B歯科から帰ってすぐにA歯科に電話をしました。

私:A歯科さんで4月に詰め物をして頂いた者なのですが、詰め物をした後も噛むと痛いということで5月、6月、7月と3回通院したのですが痛みが引かなかったので他の歯医者に見てもらったところ、詰め物が欠けているとのことでした。返金して頂きたいのですが、ご担当の方とお話させて頂くことは可能でしょうか。

受付:承知しました。詰め物をした後の通院費用の返金ですね。

私:違います。詰め物の7万円と、その後の通院費用を返金して欲しいんです。

受付:承知しました。少々お待ちください(離席)お待たせしました。院長に確認したところ、詰め物とその後の通院費を全額返金させて頂きます。ご来院頂いて、院長からご説明をさせて頂きたいのですが、ご都合の良い日はありますでしょうか。

私:今日行きます。

院長から何やら話があるとのことで、A歯科に行くことになりました。院長からは「ご迷惑おかけしたようですいません〜」と言われた後に、痛みの原因をゼロベースで探る必要があるので、返金はするのでまた通院してはどうかと提案されました。ゼロベースって。
私からは、ゼロベースなら他の歯科でやるのと同じだし、痛みを訴えて3回も通院したのに何もしてくれなかったのでA歯科に対する信頼がないということを伝え、お断りしました。(返金が分かった後すぐに、B歯科の予約を取りました)
面白かったのは、院長が何かずっとヘラヘラしてることで、「詰め物の素材とか分からないことあれば、他の歯科さんからこちらに電話してもらって大丈夫ですのでいつでも連絡して下さい」とのことでした。
私にとっては、食事の度に歯の痛みを我慢しないといけない3ヶ月があり、結構おこな事案だったのですが、A歯科からしたら、結構よくあることだったのでしょうか。そこはもう分かりませんが、とにかく少なくとも、お金は戻ってきたのでした。

セカンドオピニオン大事

歯医者、というか医者の提供するサービスって、私たちはその品質を見極める手立てがあまりありません。知識の非対称性があります。
更に、お医者さんもビジネスなので治療をより多くこなすインセンティブがあります。より多くこなすためには、患者一人当たりにかける時間を減らす必要があります。A歯科の医師の仕事が早かったのも、そういう動機があったのでは無いかと推測されます。
今回の件で私は、医療サービスは、その品質を確認し、支払う医療費の妥当性を担保するためにも、同業者のセカンドオピニオンを得ることが大事なのだということを学んだのでした。

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