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「問題解決」の法則【40】雷水解(らいすいかい)/64卦

問題解決、緊張緩和、解放、もつれを解く、緩める、障害の除去、救済、解消、困難が解けるの【40】雷水解(らいすいかい)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ40番目の【40】雷水解(らいすいかい)の原文(漢文)と書き下し文です。



【40】雷水解(らいすいかい)

 

『卦辞』

「解、利西南。无所往、其來復吉。有攸往、夙吉。」
「解(かい)は、西南(せいなん)に利(よ)ろし。往(ゆ)く所(ところ)なければ、それ来(きた)り復(かえ)って吉(きち)なり。往(ゆ)くところあり、夙(はや)くするときは吉(きち)なり。」

(かいは、せいなんによろし。ゆくところなければ、それきたりかえってきちなり。ゆくところあり、はやくするときはきちなり。)



『彖伝』

「彖曰、解、險以動、動而免乎險解。解利西南、往得衆也。其來復吉、乃得中也。有攸往、夙吉、往有功也。天地解而雷雨作、雷雨作而百果草木皆甲坼。解之時、大矣哉。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、解(かい)は、険(けん)にしてもって動(うご)く。動(うご)きて険(けん)より免(まぬが)るるは解(かい)なり。解(かい)は西南(せいなん)に利(よ)ろしとは、往(ゆ)きて衆(しゅう)を得(え)るなり。それ来(きた)り復(かえ)って吉(きち)なりとは、すなわち中(ちゅう)を得(え)ればなり。往(ゆ)くところあり、夙(はや)くするときは吉(きち)なりとは、往(ゆ)きて功(こう)あるなり。天地(てんち)解(と)けて雷雨(らいう)作(おこ)り、雷雨(らいう)作(おこ)って百果草木(ひゃっかそうもく)みな甲坼(こうたく)す。解(かい)の時(とき)、大(だい)なる哉(かな)。」

(たんにいわく、かいは、けんにしてもってうごく。うごきてけんよりまぬがるるはかいなり。かいはせいなんによろしとは、ゆきてしゅうをえるなり。それきたりかえってきちなりとは、すなわちちゅうをえればなり。ゆくところあり、はやくするときはきちなりとは、ゆきてこうあるなり。てんちとけてらいうおこり、らいうおこってひゃっかそうもくみなこうたくす。かいのとき、だいなるかな。)


 

『象伝』

「象曰、雷雨作解。君子以赦過宥罪。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、雷雨(らいう)作(おこ)るは解(かい)なり。君子(くんし)もって過(あやまち)を赦(ゆる)し罪(つみ)を宥(なだ)む。」

(しょうにいわく、らいうおこるはかいなり。くんしもってあやまちをゆるしつみをなだむ。)



『爻辞』


上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━〇

「初六。无咎。」
「初六(しょりく)。咎(とが)なし。」

(しょりく。とがなし。)
「象曰、剛柔之際、義无咎也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、剛柔(ごうじゅう)の際(まじわ)りは、義(ぎ)として咎(とが)なきなり。」

(しょうにいわく、ごうじゅうのまじわりは、ぎとしてとがなきなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
九二━━━〇
初六━ ━

「九二。田獲三狐、得黄矢。貞吉。」
「九二(きゅうじ)。田(かり)して三狐(さんこ)を獲(え)、黄矢(こうし)を得(え)たり。貞(ただ)しければ吉(きち)なり。」

(きゅうじ。かりしてさんこをえ、こうしをえたり。ただしければきちなり。)
「象曰、九二貞吉、得中道也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、九二(きゅうじ)の貞(ただ)しければ吉(きち)なるは、中道(ちゅうどう)を得(え)ればなり。」

(しょうにいわく、きゅうじのただしければきちなるは、ちゅうどうをえればなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━〇
九二━━━
初六━ ━

「六三。負且乘。致寇至。貞吝。」
「六三(りくさん)。負(お)い且(か)つ乗(の)り、寇(あだ)の至(いた)るを致(いた)す。貞(ただ)しくとも吝(りん)なり。」
(りくさん。おいかつのり、あだのいたるをいたす。ただしくともりんなり。)
「象曰、負且乘、亦可醜也。自我致寇。又誰咎也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、負(お)い且(か)つ乗(の)るとは、また醜(は)ずべきなり。我(われ)より戎(じゅう)を致(いた)す、また誰(だれ)をか咎(とが)めん。」

(しょうにいわく、おいかつのるとは、またはずべきなり。われよりじゅうをいたす、まただれをかとがめん。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━〇
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━

「九四。解而拇。朋至斯孚。」
「九四(きゅうし)。而(なんじ)の拇(おやゆび)を解(と)く。朋(とも)至(いた)りて斯(ここ)に孚(まこと)あり。」

(きゅうし。なんじのおやゆびをとく。ともいたりてここにまことあり。)
「象曰、解而拇、未當位也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、而(なんじ)の拇(おやゆび)を解(と)くとは、いまだ位(くらい)に当(あた)らざればなり。」

(しょうにいわく、なんじのおやゆびをとくとは、いまだくらいにあたらざればなり。)



上六━ ━
六五━ ━〇
九四━━━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━

「六五。君子維有解。吉。有孚于小人。」
「六五(りくご)。君子(くんし)維(こ)れ解(と)くことあらば、吉(きち)なり。小人(しょうじん)に孚(まこと)あり。」

(りくご。くんしこれとくことあらば、きちなり。しょうじんにまことあり。)
「象曰、君子有解、小人退也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、君子(くんし)解(と)くことありとは、小人(しょうじん)退(しりぞ)くなり。」

(しょうにいわく、くんしとくことありとは、しょうじんしりぞくなり。)



上六━ ━〇
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━

「上六。公用射隼于高墉之上。獲之无不利。」
「上六(じょうりく)。公(こう)もって隼(はやぶさ)を高墉(こうよう)の上(うえ)に射(い)る。これを獲(え)て利(よ)ろしからざるなし。」

(じょうりく。こうもってはやぶさをこうようのうえにいる。これをえてよろしからざるなし。)
「象曰、公用射隼、以解悖也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、公(こう)もって隼(はやぶさ)を射(い)るとは、もって悖(もと)れるを解(と)くなり。」

(しょうにいわく、こうもってはやぶさをいるとは、もってもとれるをとくなり。)