見出し画像

「ショック(地震)と覚醒」の法則【51】震為雷(しんいらい)/64卦

ショック、地震、雷、火事、オヤジ、衝撃、恐怖、有事、戒め、省みる、修める、覚醒の【51】震為雷(しんいらい)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ51番目の【51】震為雷(しんいらい)の原文(漢文)と書き下し文です。



 【51】震為雷(しんいらい)

 

『卦辞』

「震、亨。震來虩虩。笑言啞啞。震驚百里、不喪匕鬯。」
「震は亨る。震の来るとき虩虩たり。笑言啞啞たり。震は百里を驚かせども、匕鬯を喪わず。」
(しんは、とおる。しんのきたるときげきげきたり。しょうげんあくあくたり。しんはひゃくりをおどろかせども、ひちょうをうしなわず。)



『彖伝』

「彖曰、震亨。震來虩虩、恐致福也。笑言啞啞、後有則也。震驚百里、驚遠而懼邇也。出可以守宗廟社稷、以爲祭主也。」
「彖に曰く、震は亨る。震の来るとき虩虩たりとは、恐れて福を致すなり。笑言啞啞たりとは、後には則有るなり。震は百里を驚かすとは、遠きを驚かし邇きを懼れしむるなり。匕鬯を喪わざるものは出でて以て宗廟社稷を守り、以て祭主と為る可きなり。」
(たんにいわく、しんはとおる、しんのきたるときげきげきたりとは、おそれてふくをいたすなり。しょうげんあくあくたりとは、のちにはのりあるなり。しんはひゃくりをおどろかすとは、とおきをおどろかしちかきをおそれしむるなり。ひちょうをうしなわざるものはいでてもってそうびょうしゃしょくをまもり、もってさいしゅとなるべきなり。)


 

『象伝』

「象曰、洊雷震。君子以恐懼脩省。」
「象に曰く、洊りに雷あるは震なり。君子以て恐懼脩省す。」
(しょうにいわく、しきりにらいあるはしんなり。くんしもってきょうくしゅうせいす。)



『爻辞』


上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初九━━━〇

「初九。震來虩虩。後笑言啞啞。吉。」
「初九。震の来るとき虩虩たり。後には笑言啞啞たり。吉なり。」
(しょきゅう。しんのきたるときげきげきたり。のちにはしょうげんあくあくたり。きちなり。)
「象曰、震來虩虩、恐致福也。笑言啞啞、後有則也。」
「象に曰く、震の来るとき虩虩たりとは、恐れて福を致すなり。笑言啞啞たりとは、後には則有るなり。」
(しょうにいわく、しんのきたるときげきげきたりとは、おそれてふくをいたすなり。しょうげんあくあくたりとは、のちにはのりあるなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━〇
初九━━━

「六二。震來厲。憶喪貝、躋于九陵。勿逐。七日得。」
「六二。震の来るとき厲し。憶りて貝を喪い、九陵に躋る。逐ふ勿れ。七日にして得ん。」
(りくじ。しんのきたるときあやうし。はかりてばいをうしない、きゅうりょうにのぼる。おうなかれ。なのかにしてえん。)
「象曰、震來厲、乗剛也。」
「象に曰く、震の来るとき厲しとは、剛に乗ればなり。」
(しょうにいわく、しんのきたるときあやうしとは、ごうにのればなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━〇
六二━ ━
初九━━━

「六三。震蘇蘇。震行无眚。」
「六三。震いて蘇蘇たり。震いて行けば眚なし。」
(りくさん。ふるいてそそたり。ふるいていけばわざわいなし。)
「象曰、震蘇蘇、位不當也。」
「象に曰く、震いて蘇蘇たりとは、位当らざればなり。」
(しょうにいわく、ふるいてそそたりとは、くらいあたらざればなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━〇
六三━ ━
六二━ ━
初九━━━

「九四。震遂泥。」
「九四。震いて遂に泥む。」
(きゅうし。ふるいてついになずむ。)
「象曰、震遂泥、未光也。」
「象に曰く、震いて遂に泥むとは、未だ光いならざればなり。」
(しょうにいわく、ふるいてついになずむとは、いまだおおいならざればなり。)



上六━ ━
六五━ ━〇
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初九━━━

「六五。震往來厲。億无喪事有。」
「六五。震いて往くも来るも厲し。億りて有事を喪うことなかれ。」
(りくご。ふるいていくもきたるもあやうし。はかりてゆうじをうしなうことなかれ。)
「象曰、震往來厲、危行也。其事在中、大无喪也。」
「象に曰く、震いて往くも来るも厲しとは、危行なり。その事中に在り、大いに喪うことなきなり。」
(しょうにいわく、ふるいていくもきたるもあやうしとは、きこうなり。
そのことちゅうにあり、おおいにうしなうことなきなり。)



上六━ ━〇
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初九━━━

「上六。震索索。視矍矍。凶征。震不于其躬、于其鄰、无咎。婚媾有言。」
「上六。震いて索索たり。視ること矍矍たり。征けば凶なり。震うことその躬においてせず、その鄰においてすれば、咎なし。婚媾言有り。」
(じょうりく。ふるいてさくさくたり。みることかくかくたり。いけばきょうなり。ふるうことそのみにおいてせず、そのとなりにおいてすれば、とがなし。こんこうげんあり。)
「象曰、震索索、中未得也。雖凶无咎、畏鄰戒也。」
「象に曰く、震いて索索たりとは、中いまだ得ざればなり。凶なりと雖も咎なしとは、鄰を畏れて戒むるなり。」
(しょうにいわく、ふるいてさくさくたりとは、ちゅういまだえざればなり。きょうなりといえどもとがなしとは、となりをおそれていましむるなり。)