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「娯楽欺瞞」の法則【16】雷地豫(らいちよ)/64卦

熱意、ゾーン、調和喜びのシンボル、安息、満足感、自信、自己欺瞞、不節制、天国の音楽、喜び、楽しみ、娯楽、予備の【16】雷地豫(らいちよ)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ16番目の【16】雷地豫(らいちよ)の原文(漢文)と書き下し文です。



【16】雷地豫(らいちよ)


『卦辞』

「豫、利建侯行師。」
「豫(よ)は、侯(きみ)を建(た)て師(いくさ)を行(や)るに利(よ)ろし。」

(よは、きみをたていくさをやるによろし。)



『彖伝』

「彖曰、豫剛應而志行。順以動豫。豫順以動。故天地如之、而況建侯行師乎。天地以順動、故日月不過而四時不忒。聖人以順動。則刑罰清而民服。豫之時義、大矣哉。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、豫(よ)は剛(ごう)応(おう)ぜられて志(こころざし)行(おこ)なわる。順(じゅん)以(もっ)て動(うご)くは豫(よ)なり。豫(よ)は順(じゅん)以(もっ)て動(うご)く。故(ゆえ)に天地(てんち)もかくの如(ごと)し。而(しか)るを況(いわ)んや侯(きみ)を建(た)て師(いくさ)を行(や)るをや。天地(てんち)は順(じゅん)以(もっ)て動(うご)く、故(うえ)に日月(じつげつ)過(あやま)たずして四時(しいじ)忒(たが)わず。聖人(せいじん)順(じゅん)を以(もっ)て動けば、則(すなわ)ち刑罰(けいばつ)清(きよ)くして民(たみ)服(ふく)す。豫(よ)の時義(じぎ)、大(だい)なる哉(かな)。」

(たんにいわく、よはごうおうぜられてこころざしおこなわる。じゅんもってうごくはよなり。よはじゅんもってうごく。ゆえにてんちもかくのごとし。しかるをいわんやきみをたていくさをやるをや。てんちはじゅんもってうごく、うえにじつげつあやまたずしてしいじたがわず。せいじんじゅんをもってけば、すなわちけいばつきよくしてたみふくす。よのじぎ、だいなるかな。)



『象伝』

「象曰、雷出地奮豫。先王以作樂崇德、殷薦之上帝、以配祖考。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、雷(らい)の地(ち)を出(い)でて奮(ふる)うは豫(よ)なり。先王(せんのう)以(もっ)て楽(がく)を作(つく)り德(とく)を崇(たっと)び、殷(さか)んに之(これ)を上帝(じょうてい)に薦(すす)め、以(もっ)て祖考(そこう)を配(はい)す。」

(しょうにいわく、らいのちをいでてふるうはよなり。せんのうもってがくをつくりとくをたっとび、さかんにこれをじょうていにすすめ、もってそこうをはいす。)



『爻辞』



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━〇

「初六。鳴豫。凶。」
「初六(しょりく)。鳴豫(めいよ)す。凶(きょう)なり。」

(しょりく。めいよす。きょうなり。)
「象曰、初六鳴豫、志窮凶也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、初六(しょりく)の鳴豫(めいよ)は、志(こころざし)窮(きわ)まりて凶(きょう)なるなり。」

(しょうにいわく、しょりくのめいよは、こころざしきわまりてきょうなるなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━〇
初六━ ━

「六二。介于石。不終日。貞吉。」
「六二(りくじ)。介(かた)きこと石(いし)の于(ごと)し。日(ひ)を終(お)えず。貞(てい)にして吉(きち)なり。」

(りくじ。かたきこといしのごとし。ひをおえず。ていにしてきちなり。)
「象曰、不終日、貞吉、以中正也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、日(ひ)を終(お)えず、貞(てい)にして吉(きち)なるは、中正(ちゅうせい)なるを以(もっ)てなり。」

(しょうにいわく、ひをおえず、ていにしてきちなるは、ちゅうせいなるをもってなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━〇
六二━ ━
初六━ ━

「六三。旰豫。悔。遅有悔。」
「六三(りくさん)。旰豫(くよ)す。悔(く)ゆ。遅(おそ)ければ悔(く)い有(あ)らん。」

(りくさん。くよす。くゆ。おそければくいあらん。)
「象曰、旰豫有悔、位不當也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、旰豫(くよ)の悔(くい)有(あ)るは、位(くらい)当(あた)らざれなり。」

(しょうにいわく、くよのくいあるは、くらいあたらざれなり。)



上六━ ━
六五━ ━
九四━━━〇
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━

「九四。由豫。大有得。勿疑。朋盍簪。」
「九四(きゅうし)。由豫(ゆうよ)す。大(おお)いに得(え)ること有(あ)り。疑(うたが)う勿(なか)れ。朋(とも)盍(あ)い簪(あつ)まらん。」

(きゅうし。ゆうよす。おおいにえることあり。うたがうなかれ。ともあいあつまらん。)
「象曰、由豫、大有得、志大行也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、由豫(ゆうよ)す、大(おお)いに得(え)ること有(あ)りとは、志(こころざし)大(おお)いに行(おこ)なわるるなり。」

(しょうにいわく、ゆうよす、おおいにえることありとは、こころざしおおいにおこなわるるなり。)



上六━ ━
六五━ ━〇
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━

「六五。貞疾。恆不死。」
「六五(りくご)。貞(てい)にして疾(や)む。恒(つね)にして死(し)せず。」

(りくご。ていにしてやむ。つねにしてしせず。)
「象曰、六五貞疾、乘剛也。恆不死、中未亡也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、六五(りくご)の貞(てい)にして疾(や)むは、剛(ごう)に乗(の)ればなり。恒(つね)に死(し)せざるは、中(ちゅう)未(いま)だ亡(ほろ)びざればなり。」

(しょうにいわく、りくごのていにしてやむは、ごうにのればなり。つねにしせざるは、ちゅういまだほろびざればなり。)



上六━ ━〇
六五━ ━
九四━━━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━

「上六。冥豫。成有渝、无咎。」
「上六(じょうりく)。冥豫(めいよ)す。成(な)れども渝(か)うること有(あ)れば、咎(とが)なし。」

(じょうりく。めいよす。なれどもかうることあれば、とがなし。)
「象曰、冥豫在上。何可長也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、冥豫(めいよ)して上(うえ)に在(あ)り。何(なん)ぞ長(なが)かる可(べ)けん也(や)。」

(しょうにいわく、めいよしてうえにあり。なんぞながかるべけんや。)