本屋が急に閉店するということ(5)
とうとうお知らせをする日になった
4月上旬JRの耐震工事の調査が入る…。天井の水漏れ対応は遅いのにこういう時は早いんだな…とぼんやり考えていた。コロナも勢いが凄くスタッフも自宅療養者がいたり心配することが多かった。
4月18日月曜日はお休みだったがTLがざわついてる。私のSNSのDMも荒れ狂っていた…。
atre 公式から閉店が発表されたからだ。
しかし明正堂からのアナウンスは19日と決まっていて我々は何も出来なかったのだ。DMや引用リツイートやリツイートが濁流のように流れていく…怖い…
SNSでは店名のエゴサを割としていたがその日から怖くてしなくなった。
19日店に張り紙もしSNSでも呟いた。
通常の時間の流れではない感覚…そして急に閉店のお知らせを知り沢山の方から悲しみの声が届いていた。
明正堂公式の呟きには「めいせいどう」ではなく「めいしょうどう」という読み方が記載してあり店長らしいなと苦笑。
そう…閉店まで我々もお客様も時間が無いのだ…
その頃になると返品ではなくもう売ってしまう方向にシフトしていっていた。
4月19日はヤングジャンプの発売で『ゴールデンカムイ』29巻『只野工業高校の日常⑥』など売れ筋が店頭に並んだ。
情報が解禁されてから沢山のお客様や作家さん版元さんがSNSなどで閉店を惜しんでくださっていた。ちょっと驚く数だった。
特に18日19日は私自身が辛かったのであまり見ておらず拾えなかったが人気作家さん漫画家さんも呟いてくださっていた。
閉店のお知らせはとても辛かったがようやく言えたという気持ちもあった。
次に我々は閉店後の返品作業が重くのしかかってくるのだった(つづく)
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