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シドニーから#404美術館 -シルクスクリーン-

一般的に陶芸の道具で作れるものはだいたい自分で作る人が多い。私もトンボ(ろくろの時に作る器の深さや直径を測る竹製の道具)やナイフ、コテなどいろんな道具を自分で作って使っていた。

シドニーでも陶芸のコースを取っていたので日本と比べてみるといろいろな違いがあったが、その1つに日本は道具をとりわけ大事に扱うということがある。自分でも作るし、使い方も丁寧だし、使った後も綺麗に手入れする。私の知る限り、腕の立つ人の道具はきちんと手入れされ美しいことがほとんどだった。

日本では道具を大切にするということは陶芸に限らず、書道でも茶道でも板前さんの包丁でも、それがたとえプロでない小学生の習い事でも共通認識である。「道具は大切にしなさい!」と私もよく小学生の時、書道のすずりや筆をカピカピにして怒られた。

私たちの中には道具は単なる道具ではなく大切に扱われるべきものという認識があるのだと思う。だからこそ道具の機能や美しさにこだわり、道具自体を愛でるという感覚が日本にはあるのではないだろうか。
道具でさえも大切に扱い、常に美しくしておくという日本の精神性が私はかっこいいなと思う。

そんな思いを持ちつつ、慣れ親しんだ陶芸の道具をシルクスクリーンにしてみた。題はそのまま「陶芸の道具」。うーん、こじゃれてないっ。

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