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なに故に・・・

なぜそんなことしちゃったんだろうか?

普通、自分に問うことはあまりないのだろうか?

私の場合はままある。

この間も娘のもとさんとレッドコンバース作戦を遂行中に、かわいいワンピースに目が止まった。生成りでオープンカラー、ちょっと品がよさそう。いかん、いかん。煩悩を追い払うべく試みたが、ちょっと魔がさして、試着だけ、してみることに。ちょうど試着室も誰もいなかったのをいいことにそそくさと入る。

ん?
ちょっときつい・・かも?

と思った時は、もう遅かった。そのワンピースはムギュと私の立派な肋骨にはまった。そう、私の肋骨はかなりしっかりしたつくりなのである。その時まで私は自分の肋骨の大きさを完全に忘れていた。

こ、これはやばいかも。

急いで脱ごうとしたが、ワンピースはぴったりすぎで自分の肌か?と思うくらいあばらに張りついている。脱げない、全く。ちょっときついどころじゃない。

「も、もとさんっ、たすけてっ」
外で待っているもとさんに小さく声をかける。
「は?え?どうしたん?」
「脱げん・・・」
「ええっ?えーー?」

「ちょっとなんで?なんで?なんで着たん?なんで?」
私を質問責めにしながら、もとさんが必死に引っ張る。
「ほら、もっと手あげて、手!」

それでもなっかなか脱げなくて、ふたりでもう可笑しくなってしまった。
しかし笑ってる場合じゃない。なんとかせねば。
格闘することしばし、もとさんが私の頭をぐいっと下向きに押さえつけながら服をひっぱって脱がせてくれた。
縫製がしっかりしていたようでワンピースは無事。が、ひっぱられてワンピースにはいい迷惑。

もとさん曰く、
「今後、脱げない服は着んな!」

はい、ごもっとも。


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