見出し画像

『認知症世界の歩き方』

認知症の概念がガラッと変わった。

違う文化圏で、物の見方や考え方を発見するのは旅行の楽しみのひとつだ。
認知症というものも、脳内で起きている現象が世界観を変えているので、旅をしているとも言える。

本書は、認知症とはどういうものかと、世界になぞらえてガイドブックとして教えてくれる。誤解を恐れず書けば、いずれ自分もそうなった時、読後のこの気持ちがあれば(覚えていれば)、楽しく認知症を迎えられそうだ。また今現在、認知症の旅をされている人にも、まさに旅人を迎えるように接せられると思う。

認知症↔認知症でない、も、実に曖昧ではないかと思う。冷蔵庫を開けて、何探してたんだっけ?とか、玉子を買いにスーパーに出掛けて、ついでにと色々買って玉子を忘れるとか、普通に経験しているし。おそらく皆、そんな覚えがあるだろう(あってくれ😅)。
そう思うと、既に認知症の日帰り旅行みたいなのは、誰しも経験しているのだ。

本のタイトルが「地球の歩き方」に引っかけているのが、僕ら世代ならピンとくる。本当に旅をしているようなイラストが多くて、読みやすくわかりやすい。なるほど著書がデザイナーなのである。監修には、認知症と診断されて、本も書かれている僕と同世代の方。そして出版が2016年創業でヒット作を連発しているライツ社という会社。社員5人、社長が35才。

本自体も面白いが、この本に関わっている人や会社も興味が尽きない組み合わせだ。それぞれ自分のリストに入れてフォローしよう。

#成東図書館  #認知症世界の歩き方 #読書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?