【こどものはたらくレポ】いもばたけのくさとり
記念すべき第1回目の「こどものはたらく」。いやぁ、危うかった。きっかけがなかったら、もしかしたら1回も実施できなかったかもしれません。
彼らがお金を必要としたのは「水槽を買って、魚を飼いたい!」という欲求が湧いたからでした。森のようちえんで川に遊びに行き、「ヨシノボリ」というお腹に吸盤を持った魚を大量捕獲した彼らは「魚を飼う」という言葉に魅せられ、水槽の購入を私に迫ってきたのであります。
▲捕獲されたヨシノボリ氏。口元がベリーキュート。
ハゼ科の彼らのおかげで、なんとか子ども達を「はたらく」の取り組みに自発的に取り組むことになったのです。ありがとう、ヨシノボリ氏。もう川に帰しましたが、多分子ども達より愛情を感じてました。だって、口元がかわいくて・・・。
スタートまでのアレコレ
さて、彼らはヨシノボリの魅力にあてられて、稼ぐ意欲がうなぎ登り。じゃあ何をお願いしようか・・・と二人と検討した結果「畑の手入れ」に行き着きました。
我が家の畑は自称パーマカルチャー、実際にはほったらかし農業です。しかし、それを苦々しく思っていたのが妻。妻は野菜の収穫大好きですから、ぜひお願いしたいと、子ども達にお願いしたわけであります。
子ども達は初仕事に目が爛々。「任せろドンと来い!」てな様子でした。
実際のアレコレ
▲仕事内容を理解しているわけではない幼児に対して、かけるべきではない言葉をかけてしまう場面も・・・。
依頼はしたわけですが、相手はまだ年長・年中コンビ。草抜きの経験もあまりありません。一緒に入ってサポートするわけですが・・・なんていうんでしょうか、年齢じゃないんですよね。その子の特徴がよく出てきます。
弟は、繰り返しのルーティンワークが苦でないし、わりとこまめな性質で、せっせこせっせこ草を抜いて「きれいになってきたー!!」とご満悦。
対して姉は、ちょっと抜いてはチョロチョロ動き回り、作業に集中しきれない様子。本人はいたって真剣なんですが、ダンゴムシやアゲハやらに気をとられてしまいます。半袖で蚊に刺されたのもきいているもよう。
そこで、つい私たち夫婦はNGワードを口にしてしまいます。
「ちょっと!お金払ってるんだからもっとしっかりやって!そんなんじゃお金払いたくない!」
娘はシュンとしてしまいました。
実施後のアレコレ
色々ありながら、最後まで頑張って芋畑3うねをキレイにしてくれました。実際やっていると、色々気づくようで、装備の重要性や草抜きのタイミングなど、色んなことに気づいたり「こうなんじゃないか」という仮説を沢山立てていました。
とりわけ弟は作業が楽しかったらしく、ひっくり返ったなどの失敗談も笑い話にしていました。
作業をしているうちに「こんなこといいな、できたらいいな」という依頼側のニーズもどんどん掘り起こされてきました。継続依頼するクライアントさんの気持ちに近づけた気がします。
まとめ
娘も気にした様子はなく、二人とも充実した顔で報酬と依頼主からのコメントを受け取っていました。
でも、この1回目は大人側に多くの反省点が残りました。
年子であることもあり、二人同時に同じことをお願いしました。その結果、二人を「比較」して見てしまいました。本来は、その子の特性や発達段階を見て言葉がけをしていくべきなのに。
それに、その仕事内容をよく理解しているわけでも、実際にスキルを持っているわけでもない、頑張ろうとしている子どもを相手にして「お金を払っているんだからちゃんとやってくれ」というのは、甚だよろしくない対応だったと思います。
「仕事とは依頼主に注文を付けられたら、お金をもらっているんだから文句を言わずにやらないといけない」と、刷り込むようなものですよね。だって、彼らは「はたらくってどんなことか」を知らないのですから。大人の言い分が絶対に勝ってしまう。「はたらきたい人と困っている人、仕事はその間につくるもの」と話しておきながら、大人に都合の良い論理を振りかざしている。
この点は、きっと誰もが「子どもとはたらく」をした時に陥りやすいポイントのはず。大人側が肝に銘じなければいけない所だと痛感しました。
また、農作業は古くからChild workとしてお願いしやすい分野です。しかし、ある程度「正しいやり方」が決まっていたり、「これはやっちゃだめ」ということも多い分野でもあると感じました。大人側のまなびも1回目は少なく、弟にとっては「Child work」の領域でした。本人は気にしてなくとも、やはり姉にとっては「Child labor」の領域になってしまったように思います。
親の関わりの難しさを感じた第1回目でした。気になることや「ここはどうだったの?どう考えたの?」という疑問があれば、お気軽にコメントしてください🙇
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