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【2021年8月23日】今週の注目はジャクソンホール。予想される2つのシナリオ

こんにちわ。
高橋勇気です。

さて今週は遂に大注目のジャクソンホールが予定されております。パウエルFRB議長の講演は日本時間27日(金)23時になります。
本日はこのジャクソンホールで予想されるシナリオについて書きたいと思います。

話が逸れますが、FXをやる上での重要知識をこちらに書いております。
私は以前、メガバンクでFXのトレーダーをしており、プロの目線からFXについて書きました、
メガバンクの元外国為替トレーダーが語る、FXをやる前に絶対に知っておきたい11個のこと

先週公表されたFOMC議事要旨について

先週18日(水)にはFOMC議事要旨(7月28日開催分)が公表されました。
こちらの内容は市場予想対比ややタカ派となりました。具体的には「経済が想定通りに進展すれば、年内に資産購入額の減額を開始することが適切になる」と記載されていたことです。つまりはこれまで来年に実施すると予想していたテーパリングが、年内に開始される可能性があるということになります。

FOMCメンバーはここもと急速に景気に対して楽観的な見方を示しており、実質、パウエルFRB議長以外の主要メンバーは年内にテーパリング開始について言及しています。そのような中、パウエルFRB議長がどのように考えているかに注目が集まっている状況です。
このあたりについては後述します。

ジャクソンホール前までの市場予想について

今週から夏休みを取っていた市場参加者も戻ってくることで流動性がやや上昇すると思われます。特に事業会社はお盆休みで会社全体を休みにしているところも多い中、溜まった取引を今週から発注することで、需給によって多少はドル円が動く可能性もあります。

特に東京時間9:55の公示仲値には注意しましょう。体感ですが、公示仲値にむけてはドル買い需要の方が高まりやすく、ドル円は上昇する傾向が多いです。

さて、先週はFOMC議事要旨や米小売売上高等、重要イベントが多くありましたが、今週はジャクソンホール以外の重要イベントはありません。よって水曜までは多少上述の需給で動く可能性があるものの、木曜日からはイベント待ちの展開となることで、動意薄でしょう。


ジャクソンホールで予想されるシナリオについて

まずパウエルFRB議長の講演のテーマは「マクロ経済政策」です。この講演に伴い、2つのシナリオが考えられます。

まず1つ目は、こちらがメインシナリオですが、パウエルFRB議長は特段のヒントを与えない、というシナリオです。

翌週の9月3日には8月分の米雇用統計が控えております。
そのような状況下、テーパリング開始に言及する可能性は低いでしょう。

これまで通り、「デルタ変異株による脅威はあるものの、米経済は回復に向かっており、雇用次第では年内のテーパリング開始が妥当」と言ったような、全く面白みのない内容になると考えます。

この場合、米金利が小幅に低下することで、ドル円も若干下押しされると考えます。
一部の市場参加者はパウエルFRB議長の講演で年内のテーパリングについて前倒しされると期待していることでしょう。そのような市場参加者は米金利上昇やドル円のロングにベットしているはずです。
よって彼らのポジションが巻き戻されることでドル円は小幅に低下すると考えます。

次に2つ目のシナリオですが、ややフライングですが、パウエルFRB議長がテーパリング開始の前倒しに言及することです。
可能性は低いと思いますが、先日の米雇用統計は文句なしの結果になったことやその他理事メンバーの発言も同様な内容が相次いでおり、この可能性を否定することはできません。
この場合、当然ですが米金利は大きく上昇すると考えます。ドル円も111円台を試す展開になるでしょう。


今週のドル円見通し

今週木曜日までドル円は109.50から110.50で推移
その後、ジャクソンホールの結果次第では下記のように分かれる。

シナリオ①(パウエルFRB議長が特段ヒントを与えないパターン)
ドル円はジャクソンホール直前対比で30銭程円高に推移。

シナリオ②(パウエルFRB議長がテーパリング開始の前倒しに言及したパターン)
ドル円はジャクソンホール直前対比で1円程度円安に推移。


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高橋勇気


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