しゃをみん

そのへんで拾った中国語を日本語に訳しています

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最近の記事

野良翻訳:「おお、香雪」

「おお、香雪」は、中国の女流作家「鉄凝」による短編小説。1982年に発表され、のちに映画化もされた鉄凝の代表作であり、上海では高校の国語教科書でも採用されています。文化大革命終結(1978年)後、ようやく現代化の機運が生まれ、閉塞と貧困に苦しんできた人々に希望が芽生え始める当時の中国の空気を描きだした名作です。 もし列車が発明されていなければ、もし誰かが山奥にレールを敷きにこなければ、この台児溝(タイウーコウ)というちっぽけな村落が気付かれることはなかったでしょう。 この村

    • 野良翻訳:南方人物週刊による胡錫進インタビュー①

      2011年6月、中国のリベラル系メディア「南方人物週刊」が、「保守・愛国・ナショナリズム」をウリとするメディアの代表格とされる「環球時報」の編集長・胡錫進を特集し、大きな話題を呼んだ。この時期(=胡錦涛時代)の中国は、自国の政治体制やナショナリズムを批判的に論じたり、海外の民主主義価値観を持ち上げる知識人が「公共知識分子」と呼ばれ人気を集めるなど、比較的リベラルな価値観がSNSを中心に広がりつつあり、「環球時報」は特にリベラル陣営から嫌悪される対象だった。本記事は南方人物

      • 野良翻訳:「好政府主義」

        (魯迅の雑文集「二心集」より) 梁実秋先生も「新月」の「零星」コラムで、ついに「現状に不満」があることに賛成されたようだ。しかし彼が言うには、「こんにちの知識人(特に従来から『先駆者』、『権威』、『先進的』の称号を持つ者)の責任は、単に冷やかしっぽく『現状に不満』という意見を開陳するだけでなく、さらに誠意をもって、『現状』を治療する処方を見出すことである」らしい。 なぜかというと、病気になれば薬を出さなければならない。梁先生が言うには、「三民主義は一つの処方で、共産主義も

      野良翻訳:「おお、香雪」