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自宅介護で注意が必要なとき 介護疲れ

今回は介護疲れについてです。

大切な家族の介護をする、あるいは介護を受けることで、幸せを感じることもあろうかと思いますが、負担に感じて疲れてしまうケースもよくあります。

介護疲れする要因

・自分の時間が十分にとれない
・介護内容と自分の体力が見合わない
・被介護者に感謝されるどころか邪険にされる
といったことが大元の原因として考えられます

それでも自宅介護を続ける理由

そもそも上記のような要因があるにもかかわらず、それでも自宅でご家族を介護されているケースには、いくつかのパターンがあります

1つは、今まで育ててくれた親に対する感謝の気持ち、孝行として自宅で介護を続ける場合

死ぬまで自宅で過ごしたいとの願いは、誰でも同じようにもっているもので、それを希望する親を見るとその願いを叶えてあげたいと思う。

もう1つは、経済的な困難さから施設入所をためらっている場合です

年金は個々の事情があって収入はそれぞれです。ご本人の年金以外からの支出が難しいため、施設利用費が払えないというケースもよく聞かれます

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自宅で過ごさせてあげたい、その願いの裏側

私が今まで施設で勤務してきて、利用者さんから実際にお聞きした声の中で印象的なものがあります。それは、娘、息子に迷惑をかけたくないというものです

施設で過ごされている方の中には「家に帰りたい」と言う方もおり、それが願いなのは事実でしょう。
そんな声を聞いたときは傾聴(けいちょう)といって、親身に話を聞くことで相手の心情に共感する技法が使われるのですが、話を聞いていると、帰りたいけど娘・息子に迷惑をかけたくないから帰れないと仰る方がいます。

そのときの顔は親の顔になっていて、あぁ、これはいくつになっても子を思う親の気持ちだなぁとしみじみします。

孝行を大事にしすぎて、子であるあなたが辛いという現実をもし知ったら、親はそれこそ辛いはずです

ですから、あなた自身が充実した生活を営むことが逆に親孝行になる場合もあるということを、今一度見つめてほしいと思います

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施設利用費はピンキリである

文字通りです。大まかな目安として、民間施設は高額になりがち、公的施設は安価です。なので、施設利用費の最低額を目指すならば公的施設である特別養護老人ホームや介護老人保健施設を当たると良いでしょう。

色々なサイトでそれぞれの金額比較が載っているので参考にしてください

それと、介護内容の善し悪しは金額次第かと聞かれれば、NOと答えます。
結局介護サービスの善し悪しは、そこで働く医療・福祉従事者の人柄であって、金額は関係ないと断言できます。

とはいえ、公的施設では個別性が民間施設より劣るのは、その運営形態上仕方のないことだとの認識は持っていて下さい
施設で抱えている利用者の人数の規模が違う(公的施設は大人数)なので、そのぶん個々の希望通りのケアまでは手が回らないことがほとんどです。そのぶん安価であるとの認識でも間違いはないと思います

因みに私が過去に勤務した介護老人保健施設では、月の利用料が8万円というところがありました。これ以外にかかる費用は散髪代とクリーニング代のみで、食費もオムツ代も薬代も全て施設もちでした。
この値段を実現できていたのは、施設運営者が国の補助を受けられるよう事業運営を改革していくことに熱心だったこと、中で働く医師・看護師・介護士・栄養士・リハビリスタッフ同士がチームとして良く機能しており、いかに利用者に負担をかけずコストを減らせるかに熱心だったこと、そして事業主が従業員の福利厚生に熱心だったことが大きな原因と考えています

時は金なり。全ての人の時間は平等に尊いもののはずです。読んで下さり、ありがとうございます。