スリップしたこと、尽きていったもの、せめて次の電信柱までは
十年越しに睡眠薬依存へスリップし、挙句の果てにオーバードーズで緊急搬送された。言い訳の余地もない。
この数年、ひどいことがたくさんあって。
もちろん、僕なんかよりずっと辛い境遇を前向きに生きている人はたくさんいるだろうし、ただ単に僕が弱いだけなんだろう。「生きのびよう」なんてテーマで「サバイバルガイド」を書いた著者が、自分の人生や未来が存在しなくなった前提に立って行動している現状は、どんな事情があろうと「読者様への裏切り」としか言いようがない。ただただ、申し訳ない。
僕は双極性障害と発達障害を併発している。躁鬱の波も大きい方ではあるから、希死念慮との付き合い方もそれなりに身に着けたつもりでいた。それでも、この二年ほど起き続けたひどい出来事、それに付随してやってきた希死念慮、これはどうにもならなかった。もちろん、僕は今大鬱状態にあるし、経済的にも社会的にも身体的にもひどい状況にある。こんな状況で、衝動や勢いで死ぬのは嫌だ。どっちにせよ多くの人を裏切ることにはなるけれど、それでも最低限やるべきことはある。
だから、後ろ向きに歩くことにした。
どうやっても前向きに歩くのは無理だったから。
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