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ふつうのカレー、水槽、ハゼの死

 長年、食事というものに強い関心をもってきた。人間の感性を喜ばせるものは大体みんな好きなのだけれど、食事というのは多くの人にとって大事なもので、あらゆる人に必要なもので、そういうことが出来ると人生が少し善くなるんじゃないかなという希望があった気がする。

 昔、いろんな人の家を転々としながら売春で暮らす16歳の女の子が家に居ついていたことがある。その頃はシェアハウスをやっていたので、実にさまざな人間が住み着いたものだった。深夜、家に帰るとリビングにはゴロゴロと人間が転がっている。それを踏まないように自分の部屋に帰りついて文章を書き始める。誰かが小便を流す音、くすくす笑う声。

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1,466字
発達障害ライフハックのような実用文章ではなく、僕がライフワークとして書きたい散文、あるいは詩に寄っていくような文章を書いております。いろいろあって、「善い文章」を目指して書くようになりました。ご興味ありましたら是非。

玉雑記

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あまり多くの人に向けては書きたくないこと、表に出なかった商業原稿、最近の雑記など月2回~(最近は大体4回)更新します。色々あって、ツイッタ…

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