上手に喋る方法、演説屋をやめること、つまるところ僕はあなたと過ごす時間を楽しんでいます
最近、よく「上手に喋る方法」について尋ねられる。その度に「僕は喋るのが上手だと思いますか?」と質問するのだけれど、大抵の人は「上手だ」と答えてくれる。もちろん、そういっていただけるのはとてもうれしい。けれど、厳然たる事実として僕は「喋る」のが下手だ。もちろん、一定の経験と努力でそれなりの水準まで持ち上げてはいるかもしれないけれど、想像してみて欲しい。あなたが仲間たちとスマブラでもしながら寛いでいる部屋に僕がいたら、それは結構うざいんじゃないかと思う。
僕が「喋りが上手い」と言われるのは、いわゆる「演説が上手い」に近いスキルだ。多くの人はこんなスキルを日常では使わない。これを日常で使うのは多くの場合、「演説で相手を呑みこんでしまう」みたいなものをコミュニケーションだと思いこんでいるタイプの人間―つまり20代半ばくらいまでの僕―だ。たしかに僕は演説を他人に聴かせるのはどちらかと言えば上手い方になると思う。そのスキルを活かして借金玉をやってると言っていい。でも、これが僕の人生におけるもっとも大きな間違いだった。
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