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春がやってきて、新しく借金をして、あとは実務が続いて。
春がやってきて、一時は「復帰は無理かもしれない」とさえ感じた体調も回復し始めた。難病疑いは解けていないけれど「今のところ確定出来る材料も乏しい、様子を見ていくしかないですね…」というお医者様の心底残念そうな(難病はレアなので研究者間で患者の奪い合いが発生するらしい)表情とともに、2022年の春はやってきた。人生って大体こういうものだよな、と思うところはある。はっきりはしない、どこかで区切りもついたりはしない。でも、確実に進んでいく。進んでいかなければいけないと思う。
事業拡大のための資金調達を本格化した。26歳で資金をかき集めて起業して、30歳で破滅して、36歳でまた資金をかき集めている。「懲りてないのか?」と言われれば「懲りてたまるか」と答えるし、「怖くないのか?」と聞かれれば「泣きたいほど怖い」と答える。お金を集めるのは本当に怖いことだ。物事が収集のつかない大惨事になる理由の大方は、「人がたくさん集まってしまった」か「お金がたくさん集まってしまった」、あるいは「人もお金もたくさん集まって、爆発した」といった感じになる。常識で考えれば、また失敗して返す当てのない借金を背負いこむ可能性の方がずっと高い。でも、やっぱりリベンジ戦をやらないわけにはいけない。
事業計画書を書いていると、色んな感情が出て来る。「そんなうまく行くわけないだろ」とか「でも、ここまで来れた」とか。実を言えば、ほんの一時だけなのだけれど、僕は「無借金玉」だった時期があった。株式の分配とかそういうめんどくさい話はまぁ抜きにして、とりあえず借金にぜんぶカタをつけたのだ。新しく借金をするために。頑張って借金を返す理由は「お金を借りるため」でしかない資本主義の仕組みに気づいてなんとも言えない気分になった。でも、銀行の融資担当者がやってきて「貸すべき相手」として遇してくれるのは本当にうれしいことだ。前回は出資者の信用と資金に頼り切った創業だった。でも、今度は違う。僕の信用で資金を引っ張っている。常識で考えれば地獄の入り口なのはわかりきっているけれど、それでもやはりうれしい。全て、僕個人の連帯保証をつけた借り入れだ。
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