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セラピストなら知っておきたい‼️結合組織について

今回は治療するにあたり必ず必要になる知識である結合組織についてお話ししたいと思います。

結合組織と言ったら理学療法士の養成学校に通っていた方なら1年生の解剖学で1度は習ったことがあるかと思いますが、臨床に出てからはなかなか意識できていない人も多いのではないでしょうか?

学生時代の復習も兼ねて見て頂けたら幸いです。

今回は
①疎性結合組織と密性結合組織
②疎性結合組織の線維化について
③組織とリハビリの適応について
について紹介したいと思います。

①疎性結合組織と密性結合組織

結合組織は疎性結合組織と密性結合組織に分かれます。
久々に聞く人も多いと思うので、まずは疎性結合組織と密性結合組織の違いについて説明していきたいと思います。

疎性結合組織と密性結合組織の違いを一言で言うと、コラーゲン線維(膠原線維)の量が疎(少ない)か密(多い)かです。
少ない方が疎性結合組織、多い方が密性結合組織となります。
疎性結合組織はコラーゲン線維が少ないため、その隙間にはヒアルロン酸やプロテオグリカン等の細胞外基質(細胞外マトリックス)が豊富で、ゲル状やゾル状と言われる形態で、柔軟性が高い特徴があります。
密性結合組織はコラーゲン線維が多いため、張力に対して強靭で硬いという特徴があります。

具体的な組織で言うと、
疎性結合組織は筋膜、神経上膜、血管外膜、血液組織、脂肪などが該当します。
密性結合組織は骨や靭帯、腱などが該当します。

②疎性結合組織の線維化について

上記した通り、疎性結合組織は柔軟性の高い組織ではありますが、線維化(密性化)という現象を生じるとその柔軟性が損なわれ、筋膜や神経上膜、または神経の通り道の脂肪等が硬くなり疼痛を生じてしまいます。

一般的には慢性的な炎症や手術等での組織損傷後不動などによりコラーゲン線維が増殖し、線維化を生じます。

③組織とリハビリの適応について

組織の硬度は大まかに以下の通りになっている。
骨>密性結合組織(腱・靭帯)>筋組織>疎性結合組織(膜組織・脂肪)

結論から言うとリハビリが適応な組織は筋組織と疎性結合組織です。
筋組織は自己修復能力があり、変化をする能力があり、筋力や筋の柔らかさも変えれるためリハビリの適応となります。
また疎性結合組織も変化可能で、温熱療法や筋膜リリースといった手技も有名ですよね。

逆に骨や靭帯等の密性結合組織は基本的にはリハビリ適応外となります。
当然のことですが骨はリハビリではくっつきません。靭帯も基本的にはストレッチできません。靭帯が緩んだら静的機構としての役割を果たせず靭帯損傷で病院に行かなくてはなりません。

でも靭帯へアプローチするってよく聞きますよね??
これは靭帯にアプローチしているのではなくて靭帯の周りの線維化してきている疎性結合組織にアプローチして柔軟性が獲得されているのです。


以上のことをまとめると、
結合組織は疎性結合組織と密性結合組織にわかれており、その2つの違いはコラーゲン線維が疎か密かです。疎性結合組織は柔軟性に富んでいて、密性結合組織は硬く張力に対して強靭な特徴があります。
疎性結合組織は炎症や不動で線維化し、神経や筋肉の柔軟性や滑走性の低下を招き、疼痛を誘発しやすいです。
リハビリの適応は、筋組織と疎性結合組織です。

リハビリでは筋肉にばかり注目しがちですが、疎性結合組織にも目を向けてアプローチすることでより効果が上がるという報告もあります。

以上で結合組織についての話は終わりになります。最後までご覧頂きありがとうございます。
今後の臨床に活かして頂けると幸いです。
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