見出し画像

本願寺派の法統継承式〜2014(平成26)年6月6日参拝の思い出〜

※一部敬称略ご了承ください

10年前の今日はわたしたちの教団では大きな転換点であった。2014年6月5日で第24代即如(御俗名大谷光真)門主(現在は前門)が本願寺住職及び本願寺派門主をご退任。6月6日に第25代専如(御俗名大谷光淳)門主がその法統を継承されることとなった。雰囲気で言えば平成から令和に改元される時のようなものであった。
当時龍谷大学2回生で、3ヶ月前に即如門主より僧籍をいただいていた私は、5日の夕刻のご退任の御消息(メッセージ)を拝聴し、御堂での日没勤行に参拝した。会場の御影堂には大学のメンバーや地元の諸僧方もお参りに。

御影堂門


退任に際しての消息を伝える本願寺新報号外

御堂の縁側で御消息拝聴の後、即如門主御親修、専如新門御出座のもと、皆で声高らかに正信偈(たしか草譜)和讃六首引でおつとめ。

境内には一人でも多く参られるように椅子が

こうして一般公開のことは終わり閉門時間に。この間に門の中では御継承にあたり御譲渡式が行われ、色衣などがお渡しになられたそうです。

半年ほど前からある高札

そして翌朝5時。多くの参拝者で開門ダッシュ。
阿弥陀堂で6時を待つことに。

多くのご参拝

カーンカーンカーン…
6時になり行事鐘が鳴り響く。
専如門主が最初の晨朝勤行を御親修。
光顔巍巍〜と讃仏偈のおつとめのあと、御影堂では正信偈行譜のお勤めに続いて和讃はリセットして彌陀成佛ノコノカタハから六首引。こちらでも皆さん声高らかにおつとめ。

当時の勤行一覧

その後、食事をとってから10時からの法要に向けて早めに御堂へ。

満堂の本堂

勧学和上の御法話もあり、法味満悦のなか阿弥陀堂では四十八願文、御影堂では教行信証の総序と正信偈のおつとめ。門主と新門から門主と前門と席も入れ替わり、色衣の色も変わられてフレッシュなおつとめ。専如門主からは先の戦争のことなどの言及もあり、社会問題にも積極的な姿勢を窺われました。

法要の記録

会場はものすごい人で、新時代の到来を皆よろこんでおりました。

式典後の堂内


供物もすごい
人が恒河沙のようだ
記念品
お饅頭
知り合いに撮ってもらいました(着る服がまともなのなくてごめんなさい)

あれから10年。いま、あの時のよろこびを覚えている方はどれくらいいらっしゃるのだろうか。

全国には大小多くのお寺の住職がいますが、住職の大きさというものは思っている以上にハードかつ大きい。住職の言動一つで寺の護持も変わってくる。そんな事痛感しつつ明日も伝道に努める。