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完ミの罪悪感からやっと解き放たれた話

こんにちは、ぺろよしです。
今回は社会保険ではなく私個人の話とはなりますが、娘が産まれて3年以上経ってやっとミルクで育てた事への罪悪感から解放されつつある件について綴りたいと思います。

いや、本当にここまで来るまで長かった。ずっとずっと地味な後ろめたさが私の心を蝕んでいたのです。ぶっちゃけそんな細かい事当の娘はまったく気にしていないし自分で自分を無意味に責めてる状態でした。それが最近になってやっと「母乳じゃなかったけどいーじゃん」「ミルクで育ちましたが何か?」と思えるようになりました。まあ完全じゃないけど。9.8割くらいだけど。

そんなぺろよしの心の葛藤、どうか聞いてください。


◆出るまで泣くんじゃない

2019年の妊娠後期。通っていた産婦人科が主催する妊婦向けの教室について「初産の方は絶対に参加して下さいね」と言われたのが私のトラウマの始まりでした。

その名も「おっぱい教室」!!!!

おっぱい教室と初めて聞いた時の衝撃たるや。今まで「おっぱい」とか性的タブー単語として認識していたので平気で言葉を発する看護師さんに対して「大丈夫かコイツ…」と思ったのは今でも忘れられません。でもそういう枠を超えたのが妊娠出産(あと育児)って事なんだなと今はわかります。そう、「これも いきものの サガか・・・」

この頃から「子供が産まれたら母乳かミルクか考えないといけないんだな」という意識が芽生え始めました。体重も落ちると聞くしミルクだとお金もかかるからうーん…母乳?あ、でも0歳で保育園に預けるならミルクにも慣れた方がいいのかな?マラソンにも早く復帰したいしな…じゃあ母乳よりの混合がいいのかな?なんて考えたりして。
そうこうしている間におっぱい教室当日。
待合には同じように教室を受ける人が集まり、一体何を習うのかわからないまま待つ事少々。先に名前を呼ばれた同志達の衝撃的な言葉で教室の全貌が明らかになります。
同志A「胸引っ張られたんです!!めっちゃ痛かった!!!」
同志B「そうそう、びっくりしました。でも私はそこまで痛くなかった」
私「!!!!???」
どうやらおっぱい教室=看護師さんの前に裸の胸をさらけ出し乳首(以下B地区と記載します)を抓られたり捻られたり等刺激しまくって産後母乳が少しでも出やすくなるようにするためのもの…の様です。
その時点でもう「体調悪いのでキャンセルします!!!」と逃げ帰りたかったのですがそうもいかず、私も同じように嫌々胸をさらす羽目に…。
相手は若くて綺麗な看護師さん。「じゃあちょっと失礼して…」とおもむろに私のB地区をギューーーーーーーーーッッ!!!!!!と左右上下に捻るではありませんか!!「い、い、痛い!!!痛いです!!!!!」と半泣きで訴えてもガン無視の看護師さん。やっとの思いで地獄のような激痛から解放され涙目になっていると「うーん…ちょっと固いですね…。乳首マッサージしてます?」「い、いえ…」「じゃあこれから毎日やっておいてください」

は??毎日??この激痛マッサージを!!!??

妊娠中こういう訳分からんマッサージ色々あるじゃないですか…乳首マッサージとか会陰マッサージとか…。安産の為かわかりませんけど私にはそれが「痛いし気持ち悪いしホンマに効果あるんかい」としか思えませんでした(あくまで個人の意見です)
産婦人科が行う妊婦向けの真面目で正当な行為であってもB地区を触る・触られるのに抵抗感があったし、まるで「母乳以外は許さない!」と言っているように感じられて…物凄く抵抗感を覚えたのです。
それに出産したら量の個人差はあれど母乳は出るだろうし赤ちゃんは勝手に吸うもんだと思っていたので、とりあえず教室で習った事は話半分と自分の中で整理してマッサージもしないまま無事出産しました。


◆どうあがいても授乳

お世話になった産婦人科は本当に「ここで産んでよかったなあ」と思えるホスピタリティ溢れた産院だったのですが、産後は母子同室を推奨していました。「ゆっくりできるのは入院中だけ!」と聞いていたので可能な限り夜の間は娘を新生児室に預けて睡眠を取らせてもらおうとしたのですが、産後翌日…ある一人の看護師さんから「ぺろよしさん…今夜も母子別室ですか?」と渋い顔をされました。
産後当日は必ず母子別室ですが翌日からは同室となります。看護師さん曰く「ちゃんと毎晩一緒に過ごしておっぱい出して飲ませてあげないとダメですよ!!」との事…。勿論赤ちゃんとの触れ合いはめちゃ大切ですし、退院したら昼夜問わずの赤ちゃんの授乳生活が待っているので、少しでもそのリズムに慣れておいた方がいいというのもわかります。
わかります…けど…。
産後2日しか経ってないから尻も股間も爆発状態、歩行もトイレもやっとなので夜の間だけでも休めるうちは休みたかった。あとぶっちゃけ産んだ実感も自分が『母親』になった実感もまだわかなくて戸惑っていた中で急におっぱいおっぱい( ゚∀゚)o彡゜と言われても…と現実と自分の心のギャップにモヤモヤしたのも本音です。

結局私が押し通してその夜も母子別室にしてもらったのですがここでちょっとビックリするような出来事が。深夜トイレに行こうとして部屋を出ると(個室希望だったのですが空きがなく入院前半はトイレのない二人部屋に入院していた)フラフラと歩く人影が見えました。その人は通路の片隅に置いてあるスケールに我が子を乗せて体重を量っては「…あかん…全然増えてない…どうしよう…どうしよう…」と泣いていたのです。
この産院では毎回授乳の後、どれくらい母乳を飲んだか確認するために赤ちゃんをスケールで量って体重を記録させられます。私は入院中ほとんど母子別室だったので知らなかったのですが、今思うとこの授乳管理は結構心理的に産後のママを追い詰めるだけの様な気がしてなりません。勿論赤ちゃんの体重の増え方や母乳の出具合など大切な事かもしれませんが産後ボロボロのママが泣くレベルで徹底管理する必要ってあるのかなあと…。
それはともかく思いつめたママの姿を見て私の心に「母乳ってそんなに必死になってまでやらんとあかん事なんか…」とモヤモヤがまた一つ刻み込まれたのです。

入院中は3~4時間おきに看護師さんか助産師さんが来てくれます。その度に聞かれる「おっぱいどんな感じですか~??」…。
産後数日経つと私の胸回りも血管が透けるほど張ってきてようやくおっぱいモードにシフトしてきましたが…しかし出ない。例の激痛マッサージをしないとほとんど出ない。B地区はチリチリする。胸の中はカラカラだ。乳腺の奥が熱いんだ。

そもそも抱き方が下手くそでうまく咥えさせてあげられないのです。助産師さんから横抱きやらラグビーボール抱きやら教わったり、毛布を丸めていいポジション取りしても上手くいかず焦る一方。そして吸い付いてくれても出ている実感はなく…ただ痛いだけ。娘が大泣きする中で助産師さんに見られているのも緊張感があり、「本当におっぱい出てんの?」「みんなが当たり前に出来てることなのになんで私は出来ないんだろう」「私って根性なしだな…」なんて考えて授乳行為がだんだんしんどくなりつつありました。
とはいえ出産直後に分泌される初乳は赤ちゃんにとって免疫物質がいっぱい。保育士試験でも出るくらい大切な事なので助産師さんや看護師さんが意地でも授乳させようというのは当たり前。小指くらいの大きさの新生児用哺乳瓶にB地区をグリグリされて絞り出した初乳を入れて飲ませます。
その後娘に黄疸が出てしまったので結局母子別室がほとんどでしたが夜になっても授乳に追われるのは同じ。
ウトウトしていると「カラーン…カラーーン…」と籠いっぱいに替えの哺乳瓶を持って看護師さんが巡回してきます。今でもこの音はトラウマになって夢に見ます。
日中のグリグリで胸は熱を持ち痛みが出るように。乳腺炎におびえていたので冷やしながらまた哺乳瓶に搾乳され、足りない分は自分で粉ミルクを作るように指示されました。
病室には小さい粉ミルクの缶と綺麗に消毒された調乳セットも置いてあります。指示通りに作ってみると粉やお湯をこぼしながらもあっという間に粉ミルク完成。
「なんだ!!めっちゃ簡単じゃん!!痛い思いして何度も何度もグリグリされなくてもいいんだ!!」
ミルクという代替案を得た事で少しだけ授乳が楽になりました。ちゅっちゅちゅっちゅしてる娘が可愛くてたまらないのです。でもお互い下手なので体を張った方の授乳はスムーズにはいかずダメージ蓄積されたB地区はついに切れてしまいました。病院の自販機で保護クリームのランシノーを買って塗りたくったものの授乳があるからヒリヒリとした痛みはエンドレスなら訳で…。
後でわかったのですがこのヒリヒリや切れを乗り越えた先に母乳ママさんは鋼鉄のB地区を手に入れると聞きました。でも根性なしで痛みに弱い私にはそれを乗り越える頑張りはもう出産で使い果たしてしまっていました。

退院当日。病院を出る前に最後の授乳チェックがあります。
この日は授乳室で他のママたちと一緒です。皆さん手慣れたもので女神か???というくらい余裕の顔つきでチェックも速攻クリアして授乳なさっている。誰も哺乳瓶なんか持ってない。
自分が母子別室で遅れを取ってしまった事を痛感しました。
看護師さんから何度も何度も授乳に指導が入り「うーん…抱き方もよくないなあ。もっとがぶっとくわえさせないと。出るおっぱいなんだからもっと頑張ってお家で練習して!痛くても吸わせたり搾乳してたら安定するから!」との言葉でトドメの一撃。
何故かサガフロのラストバトルNO FUTUREを思い出しました。

「みんなが当たり前に出来てる事が出来ない」
「みんな痛くても我慢して頑張ってるのに無痛分娩までしておっぱいも無理って私には努力が足りない」
「雑誌見てもネット見てもみんなおっぱいあげて幸せそうに笑ってる。赤ちゃんにそれをしてやれない私はダメ母なんだろうな…」

別に誰からも「ダメ母」とは言われてないし、新米なんだから最初から授乳がうまくいくとは限らない。マジでそれだけなのです。でも罪悪感と不安感で自らを責める日が始まります…。誰が悪い訳でもないのに…。

◆もしも私が完ミでも、母親と言ってくれますか?

退院しても授乳は上手くいきません。でもまだまだおっぱいモードなので胸は張り…痛みも少しずつ強くなっていきます。だんだん夜も眠れなくなり、産院に連絡すると看護師さんがちょっと診てみますねとの事。
タオル越しにマッサージしてくれたのですがこれが過去最高の痛み。出産終わってるのに「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ーーーーーーー!!!!痛い!!!痛い!!!!!痛いいィィイーーーー!!!」と恥も捨てて泣き叫んだのは私です。
タオルには一応母乳がにじんでいました。「痛くてもこうやってしないとどんどん詰まって乳腺炎になっちゃうよ?」と呆れ顔をされましたがでも自分では上手く出来ないんです…。痛くてたまらないし、「こうまでして母乳で育てなきゃいけないんだろうか」と涙が零れました。ここらへんから完母はあきらめてもうミルクでええやん…という気持ちが強くなっていました。
加えて娘の体重を量ってみると増え方も今一つだったので、搾乳で頑張りつつミルクも併用しましょうとなりました。搾乳機…ggってみると自動タイプ?と手動でやるやつがあるらしい…私はそこまで出ないだろうし手動タイプを購入。
早速取っ手のついたカップをあててシュコシュコすると出る。出るがめちゃくちゃちょっぴり。1時間以上シュコシュコして1センチにも満たない量でした。コスパ悪すぎる。

もうここまで来たらミルクに切り替えればいいのに自分の中の自分が「母乳を諦めるんかい」と責めてくるのです。「出るおっぱいだ」と言われたのもあって頑張れば光は見えるだろうと信じていました。
自ら退路を断ってしまう様な追い込まれた当時の状況を自分でもヤバいと思っておらず…その結果がこちらです。

そして忘れもしない2019年10月31日。
その日もかさついたクマだらけの酷い顔で早朝からシュコシュコやっていました。ふとTVを付けると衝撃的なニュースが。

首里城が、燃えている……。

私は妊娠するまでスキューバダイビングが趣味で、何度も沖縄に行きました。と言っても海中にしか行かないから沖縄きっての観光スポット・首里城は行った事もありません。それでもよく見知ったあの赤い綺麗な建物が炎上し、燃え落ちる生中継の映像は私にとって衝撃的だったのです。
それを見ると同時に、なぜか…本当に何故かわからないんですが涙が流れて「もう母乳は無理だ…ミルクで育てよう」と思ってしまったのです。
ちっぽけな私と世界遺産を同列に扱ってしまうのも変な話ですが、今までぎりぎりのところで崩さないように頑張ってきたものが、首里城と同じように燃えて、焼き尽くして、崩れ落ちたように感じてしまったんですよね。
看護師さんや助産師さんに怒られてもいい、努力の足りないダメ母でもいい、B地区は痛いし搾乳の時間もムダだから娘はミルクで育てようと決めたのです。


◆せっかくだから俺は粉ミルクにするぜ!!

そこからはもう粉ミルク一択生活です。これの楽な事楽な事。
母乳派の方からしたらミルクだと「えええ~~~大変そ~~~~~母乳にすればいいのに〜〜」(うっせえわ)と言われますが慣れてしまえばそんなに大変じゃありません。
私が感じた粉ミルクのメリットデメリットを挙げてみます。

■メリット■
①搾乳しなくていい!!
これはまあ人それぞれですけど引きちぎられそうなB地区の痛みや不快感から解放されてよかったです。出血してかさぶただらけだった私のB地区も穏やかになりました。
②ママじゃなくてもいい!!
ミルクは作り方さえ覚えれば誰だって作れます。「私が休んでる間にミルクあげといて~~~」と人に頼む事が出来ますし、何よりミルクならママはいなくても赤ちゃん本体を人に預けられるのです。
あとうちの娘早い内から哺乳瓶自分で持って飲んでくれてた…。
③ママは自由だ!!
自由だというと語弊がありますが母乳はママの血液から作られているので食べ物や飲酒・服薬にかなり気を使う必要があります。ケーキ等甘いものはダメとか…飲酒はしないけどお茶や紅茶が好きなのでカフェインにも注意してとかそんなん無理。でもミルクだと一切気にする必要はありません。あと授乳服もいらん!
③授乳量が一目でわかる!!
母乳だと飲む量を知る為には私が夜中見てしまったママさんのように体重測ったりするのでしょうか?ミルクだと哺乳瓶の目盛があるのでわかりやすいです。
あと個人差はあるかもしれませんがミルクの方が腹持ちがいいとドゥーラさんからは教わりましたね。

■デメリット■
①お金はかかる
粉ミルクは一缶2〜3000円くらいです。娘がMAX飲んでいた時期だと一缶では二週間ももちません。まとめ買いしたり安いメーカーにしたりとありますが赤ちゃんによってミルクの好き嫌いはあるそうで。幸い娘は飲めたら何でもいい派だったので助かりました…が、やはりお金はかかります。
②外出がちょっと大変かもしれない
粉ミルクだとどうしても調乳グッズで荷物は増えます。大きなショッピングモールだと授乳室に給湯機やら洗い場があって持ち物が減らせるのですごく便利でした。外食でもお店によりますが快くお湯や湯冷まし用の氷をサービスしてくれるところも…。
③体重は落ちない
当然だよね!!

あとはよく言われる「大変そう」の言葉通り、調乳の手間や使った哺乳瓶の洗浄消毒が最初は手間かもしれません。でも調乳は計測ほぼ不要のキューブ型粉ミルクや液体ミルクもありますし、洗浄消毒はミルトンドボンで済みます。(最初はレンジでチンマシーンを使いましたが実家がミルトンでこちらの方が圧倒的に楽でした)慣れたら無の境地で出来るのでそこまで大変ではありませんでした。
それよりミルクの量をどう増やしていけばいいかが課題かもしれません。どのタイミングで、どれくらいの量を増やすべきかは私も悩みましたが産後ドゥーラさんや助産師さん保健師さん、果ては粉ミルクメーカーの相談コーナーなど頼れる存在はいくらでもいますのでじゃんじゃん相談してアドバイスをもらえばいいと思います。


◆完ミの法則が乱れる!

長々と書いてきましたが要約しますと
・痛いのが我慢できなかった
・母乳育児の大変さに心が折れた
・早くマラソンやジム通いに復帰したかった
・胸が垂れるのが嫌だった
という超個人的な理由で私は産後2か月早々で母乳育児を丸投げして完ミになりました。「赤ちゃんの為なら何でもするわ…」みたいな聖母には私はなれなかったのです。
不思議なもので搾乳をやめてしまうと母乳そのものを体が作らなくなるので胸の張りも痛みも治まりあっという間に元通り。人間の体ってすごいですね。そしてドゥーラさんから「ミルクにするなら古いおっぱいを出し切ってしまった方がいい」とアドバイスを受けたので綺麗に処理してもらいました。怒られたり処置が痛いのかとめちゃくちゃ身構えていたのですが助産師さんが「ミルクも便利で楽ですよね!」と母乳育児を押し付けてこない人だったのと全く痛みのないツボ押しマッサージの気持ちよさで、これを最初に受けていたらちゃんと母乳あげられていたのかな…なんて考えてしまうほど。

娘はよく泣いて私も初めての育児におろおろはしましたがその内離乳食も始まり…歯が生え…少しずつ元気に成長していきました。
でも、ここまで来ても私の母乳育児が出来なかった事へのコンプレックスはなかなか消えてくれなかったのです。
例えば児童館に行った時周りのママのおっぱいトークを聞くのがしんどかったり、母乳ママだらけの授乳室でミルクをあげている時のちょっとした居心地の悪さ。「母乳?ミルク?」と聞かれた時の「ミルク」と答える時の言いようのない後ろめたさ…。「桶谷式」の看板を目にするとそそくさと通り過ぎたり悪気なく言われた「産む前から出すぎて困ってるんだよね」の言葉…。
実母は「ミルクでもおっぱいでもそんな難しく考える必要あらへんやん。お腹すかせんようにだけしたげ~~」と言ってくれました。でも赤の他人から「ミルクなんか駄目よ!!母乳でないと!!」と言われた事もあります。

自分で「ミルクにする」と決めたのに何故罪悪感が消えないのか。
育児しながらずっとずっと考えて悩んでいました。それはやっぱり母乳育児が推奨されているからなのかなと思います。

ここから急に保育士試験モードにチェンジしますがこちら厚労省の資料をご覧ください。ちなみに「子どもの食と栄養」分野で過去出題されている調査結果ですぞ!

平成27年度乳幼児栄養調査結果の概要
2019年授乳・離乳の支援ガイド

栄養調査結果に「混合栄養も含めると、母乳を与えている割合は、生後1か月で 96.5%、生後3か月で 89.8%であった。」とあるんですね。そして全体的な割合は「完全母乳54.7%、混合栄養(母乳とミルク併用)35.1%、人口栄養(ミルク)10.2%」との事。完ミは1割と少数派なのが見てわかります。また9割の方が「母乳で育てたい・出れば母乳で育てたい」と思っています。

授乳の支援に当たっては母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う等、適切な支援を行うことが必要である。 母子の健康等の理由から育児用ミルクを選択する場合は、その決定を尊重するとともに母親の心の状態等に十分に配慮し、母親に安心感を与えるような支援が必要である。
授乳・離乳の支援ガイドより

そして支援ガイドにはこんな文章もあります。「こだわらない」「母親の決定を尊重する」とありつつも、実際は産院をはじめとした母子保健関連の場で母乳が推奨されているのが現実です。
上で書いた「おっぱい教室」の様に、出産前から母乳で育てるのが普通という刷り込み。そして「赤ちゃんは母乳で育てるべきという母乳神話」に気づかない内に囚われてしまっているのも要因のひとつなのかなと思います。
(何度も書きますがあくまで個人の意見です)


◆おれは しょうきに もどった!

うだうだ悩んでいる内に娘は保育園に入園しミルクよりも離乳食の割合が増えていき、給食をおかわりしまくる食欲魔人の有名人となり…いつの間にかフォローアップミルクすら不要の卒乳状態となっていました。
約1年と数か月…娘が成長するにつれて私を苛んだ悩みの種は少しずつ少しずつ小さくなっていきました。イヤイヤ期やトイレトレーニング…色んな育児の悩みは尽きませんが娘が3歳になったあたりから「あれ?あれだけ悩んでたミルク育児…もうあんまり考えてないや」と気が付いたのです。
ミルクで育った娘は超元気いっぱいに大きくなった…たくさん悩んだし自分を責めたけどもう十分じゃないかと思えたんですよね。

ここまで書いておいてなんですが、私は頭カチカチで教科書通りにしか動けないタイプです。視野も狭けりゃ自己肯定感も低いし、意思決定が苦手で「○○すべき」にがんじがらめになってしまう性格。だからこそ母乳=当たり前をしなかったと自分を責めてしまいました。そして心のどこかで「皆がやっているから私も母乳にしたい、しなきゃいけない」気持ちが捨てきれませんでした。そんな私が完ミの罪悪感から解放されるのに必要だったのは気持ちの変化の為の「時間」だったのかもしれません。
「あの時おっぱいあげていたらどうなっていただろう」と思う事もなくはないですが、今はミルクでよかったなと思っています。というかあれで母乳にしてたら産後ますます頭でっかちになってヤバかったかもしれません。


◆母乳か、ミルクかーすべては、あなたの心のままに。


母乳かミルクか混合か…どっちでもいいと思います。どっちが正しくてどっちが間違っているとかはありません。お母さんが気楽に笑顔で育児が出来、子どもが元気に育てば本当にどっちでもいいのです。母乳ガー!ミルクガー!でピリピリしてるより絶対そっちのがいい。どっちで育とうと人生80年と考えたら授乳の期間なんてめちゃくちゃ一瞬ですからね。まあ…個人的な体験から言いますとミルク育児を周りが責めたり、母乳育児の押しつけはやめてくれよな!!と主張はしたいですが…。

様々な理由があってミルクにした方や、授乳していると気分が悪くなったり不安な気持ちになる不快性射乳反射(D-MER)という症状が現れる方もいると聞きます。色んな考えがあってひとそれぞれのやり方で赤ちゃんのお世話をしているだけなのでそれを尊重してあげてほしいと切に願います。
もしも、今現在私と同じように自分を責めて泣いている人がいるならそんな人に向けて言いたい。

いつかきっと吹っ切れる日が来るよ。だから大丈夫!


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