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「手帳を使いこなしたいけど続かない」問題

手帳に使う万年筆を買いに行ったら、応対してくれた店員の方が「手帳が続かない悩みを抱える手帳ジプシーさん」だったのが前回の記事。


そこで、自分が手帳をつけ始め、習慣づいたまでの経緯をおさらいしてみた。

元々、手帳には憧れがあった。
「毎日手帳をつけてる人ってなんか素敵」と思っていた。その習慣を味方につけている人が、無性に羨ましかった。
結論から言って、私は手帳をつける習慣を身につけるまで3〜4年かかった。

初めて買ったほぼ日手帳(オリジナルサイズ)は、ほとんど空白で一年を終えた。
これは初期のあるあるだと確信があるんだけど、そもそも何を書いていいかわからないのだ。書くトピックを見つける目が育ってない、というか。
「旅行に行った」とか「面接受けた」とか、割と大きめなイベント以外に書くことがわからなかった。
スケジュールというほど予定が特にない人間の最初の課題だと思う。
それでもめげずに、次の年もほぼ日手帳を買った。
私は必要からではなく憧れで手帳を手にしたので、「何か書くことはないか?」と思うようになった。
なんでもいい、書きたいことはないか。そのトピックを探す目を養う日々だった。

これも初期にありがちなのが、「こんなこと書いていいのか?」だった。
今や歯を磨くように手帳を開いている現在の私から当時の私へ高らかに告げよう、いいのだ! まじで何でもいい。一言でもいい。
何ならその日の天気でもいい。
ただ天気は1日過ごしてみないと割とわからないとこあるから、私のおすすめは「起床時間を書くこと」だ。
それなら6時に起きた時、手帳を開いて「6時起床」と書ける。ほら、もう書けた!
一言じゃん、と思うなかれ。一言書ければ、1行書くも5行書くも自在だ。

そして、何も書かない日があってもいいと私は思ってる。
もう一つあるあるなのが、「空白ページを恐れる」ことだ。
インスタに載ってるような初めから終わりまで細部に至って愛らしい書き込みに満ちた手帳が基準だと思うと、最初はつらいと思う。
三日飛ばしても、一週間飛ばしても、二週間飛ばしても、気にするな。
何なら今どきはほぼ日のday-freeみたいに、日付の入ってない手帳もあるし。

あと、私の場合、空白の理由って割と覚えてる。
私の5年手帳の1年目は半年くらい空白が続いたんだけど、それはあるジャンルに(※私は二次創作をするオタクです)寝食を捧げる勢いで狂っていたからです。まじで手帳を開く余裕もなく24時間そのジャンルのことだけを考えてた。書いたSS(※短い小説のこと)は数百本を超えた。自立する分厚い同人誌をいくつも出した。
その熱狂が、半年分の空白から確かに蘇るのだ。だから、空白にも意味はあります。恐れることはない。
ただその意味は、日々「手帳を開く」ことを繰り返さないと生まれない。書かなくてもいいから開こう、開けば一言でも書くかもしれないから。

書くトピックを見つける目を養いながら、「旅行」「面接」よりも些細なイベントをあえて書く勇気を身につけ、やがてそれを日常としていった。
繰り返すけど、毎日手帳を開かないと落ち着かない、というくらいになるまでかかった時間は3〜4年。
ほぼ日手帳は必ず毎年買っていました。ほぼ日手帳はカバーも内容も充実しているし、持っているだけで・読んでいるだけで楽しい手帳というのも大きかったと思う。

ずらずらと書いたけれど、こんな感じです。
2024年のほぼ日手帳は、ワンピースのカバーをワンチャン狙えないかとちょっと様子を見ている。でもオリジナルかカズンか今更迷い始めた……。ううう。あああ。その逡巡も楽しい。

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