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記憶のタイムカプセル

あんなに熱中していたのに忘れた事にも気付いてない。

なんで忘れたのか、いつから忘れたのかも分からない。

ふとしたキッカケで忘れていた事に気がつくと幸福感と郷愁感。
それと少しの罪悪感に襲われる。

そんな記憶の帰省イベントが不定期に開催される。

最近帰ってきた奴らは、むかし相当仲良くしてた奴らなのでみんなにも紹介したい。


まずはこいつ。

誰かわかる?

こいつは「ガラスの断面」。

僕はガラスの断面が好きだった。

家族で百貨店にお買い物、男児はお菓子コーナーと玩具コーナー以外に興味はない。
退屈な買い物の時間、小さな男児の目線にはガラスのショーケースがある。

ショーケースのガラスの断面を覗き込んでは目を奪われていた。

厚さ1㎝にも満たない透明なガラスの中には緑一色の空間が無限に広がっていた。
透明なのに外の世界は一切見えない。
それがとても不思議で、無機質な美しさに未来を感じた。

僕の幼少期はスケルトンブームの真っただ中。

ガラスの中とおんなじ色をしたゲーム機や家電がたくさんあり僕はそれが大好きだった。
もとい、今も大好きだ。

そして当時まだLEDではなく電球でぼんやり光る字光式ナンバーも大好きだった。
ガラスの中と同じ色に光る文字が未来っぽくてカッコいい!
将来車を買ったらこれにしよう!
と思っていたが現代ではLEDになり世間的なイメージをさほど良くない為結局できていない。


次はこいつ。

こいつの名前は「フローレット」。

知らない人もいるかもしれない。

食感はクリスマスケーキに乗せるサンタの砂糖菓子のような食べ物。

味は優しい甘さで、黄色はバナナの香りがし、オレンジは少し酸っぱかった記憶がある。

これがとにかく大好きで実家の前の駄菓子屋でしょっちゅう買っていた。

いつから買わなくなったのかも分からない。
買わない理由がないのでおそらく仕入れられなくなったのだろう。

そして次第に忘れていったのだ。

忘れていた自分を憎んだ。
あんなに好きだったはずなのに。

調べるとまだ製造はされているらしい。
また買って食べてみよう。


ついでにこいつも置いておこう。

「2DS」。

何の思い出もないけど、最近リサイクルショップで見かけて存在を思い出した。


存在が謎すぎるだろこれ。
でもどうやらスケルトンモデルもあるらしい。

ちょっと欲しい。

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