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スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

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Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
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#パフォーマンス

様々な特徴を持った人を集めた組織の方がパフォーマンスを高めるという話

最近BLM(Black Lives Matter)など、人種差別問題が世間を騒がせていますが、そもそも人は自分と似た特徴を持った人と関わりがちですよね? 日本に住んでいる人の多くは日本人なので、あまり人種の多様性ということについて考えることはないかもしれませんが、海外のアジア人が比較的少ない場所に長く住んでいた私たちからすると、多様性というのはひとつの大きな課題でした。 ↑カナダの首都オタワでのBLMに関するデモの様子 近年、企業や教育機関においても人種だけに限らず、様

強みを伸ばす指導こそがパフォーマンスとエンゲージメントを高める?コーチやリーダー、部下を持つ人は必読!!

皆さんは、指導している選手、部下、また、会社や組織のパフォーマンスを高めたいと思いますか? では、効率的に(科学的に根拠のある方法で)パフォーマンスを高める方法があるとしたらどんな方法でしょうか? インセンティブ(ご褒美、報酬)?罰を与える?恥をかかせる?君には力がないと思わせる?などですか?少なくとも私たちが昔から受けてきた指導はそのような指導でした。 では、本当にこういった方法はパフォーマンスを高めるのか? 私たちが行った研究からも言えることですが、答えは「イエス

マインドフルネスがスポーツパフォーマンスに影響する可能性を調べた件

こんちは! 最近、日本でもマインドフルネスって言葉が聞かれるようになってきましたが、マインドフルネスのトレーニングが人々に与える影響は絶大だということで近年、非常に研究が進んでいる注目のトピックです。 マインドフルネスマインドフルネス = 「今その瞬間を純粋に気づく力」という意味です。”純粋に”というのは、"今起こっていること(自分自身を含め)を評価すること無く(non-judgement)客観的に(objectively)自分を観察し、受け入れる(acceptance)"

「チームのまとまり」と「パフォーマンス」の関係を調べたよ!

まとまったチームの生産性「あのチームはまとまってるよね。」 「仲良しだよね。」 「みんなが同じ方向向いているよね。」 チームのまとまりを表現する時、人は様々な表現を使いますよね。 研究の世界では「チームのまとまり」は「社会的まとまり」と「タスク的まとまり」が合体したものとして理解します。

ひとつのスポーツばっかしてるとケガしやすくなる問題を調べた件(18歳以下の子どもに注目して!)

私たちは小さい頃からほとんど同じスポーツしかしてこなかったのですが、それって実はあんまり良くないんじゃないの?というのが最近の子どもを対象としたスポーツの研究では盛んに議論されています。 近年の研究では、様々なスポーツをやることで色んな動きを学んで、自分の体をコントロールする能力(運動制御:motor control)を高めることができたり、ケガのリスクを減らしたりするメリットがあるということで、「あんまり早い段階からひとつのスポーツを集中的にやることは、あんまりいいことじ