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スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

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Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
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#子ども

スポーツは世界を平和にする可能性を持っているという話

私たちにとってスポーツと言うと、どこか競い合ったり、プロ選手はたくさんのお金を稼いだりといったイメージがありますが、20世紀に入ってから、スポーツをもっと世の中の発展のために使おうという考え方が浸透してきています。 つまり、あくまでもスポーツは人や社会を発展させたり、変化を起こすための道具だということです。 こういった考え方を「スポーツ・フォー・ディヴェロップメント(Sport for Development:S4D)」または「スポーツ・フォー・ディヴェロップメント・アン

勝つためなら、コーチは子どもの心を傷つけてもいいのか? 〜スポーツ現場で頻繁に行われている”感情の虐待”とは?〜

私たちが経験したスポーツでは、指導者が選手を殴る、罵倒する、屈辱を与える、恐怖で支配するといったことはよくあることで、そういった指導を行う指導者たちを今までたくさん見てきました。 体罰が良くないと言うのは、近年盛んに言われていますが、”感情の虐待”というものがあることをご存知でしょうか?今日は、スポーツ界で頻繁に行われている"感情の虐待"に関するお話です! 感情の虐待”感情の虐待”では、身体には直接危害を加えません。しかし、怒鳴りつける、恥をかかせる、言葉の暴力などの方法

ゲームは子どもたちを凶暴化させるのか問題

ゲームってホントに悪いの?ゲーム(特に暴力的ゲーム)は子どもたちに悪影響を与えるから気をつけろっていう話は昔から議論されてるので、ゲームに対して良いイメージを持っている人は少ないかもしれないっすねー。 だがしかーし!ゲーム悪者説に関する科学的エビデンスは、色々とデータや研究方法に問題があるものもあってですね、ステットソン大学の研究者が「もっと信頼性のあるエビデンスを!」と立ち上がったわけです(論文)。

ひとつのスポーツばっかしてるとケガしやすくなる問題を調べた件(18歳以下の子どもに注目して!)

私たちは小さい頃からほとんど同じスポーツしかしてこなかったのですが、それって実はあんまり良くないんじゃないの?というのが最近の子どもを対象としたスポーツの研究では盛んに議論されています。 近年の研究では、様々なスポーツをやることで色んな動きを学んで、自分の体をコントロールする能力(運動制御:motor control)を高めることができたり、ケガのリスクを減らしたりするメリットがあるということで、「あんまり早い段階からひとつのスポーツを集中的にやることは、あんまりいいことじ