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言語学者だからって外国語が得意なわけじゃない。

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Thun 湖と牛が大好きな、スイスラボ所属の言語学者による、言語学小咄。 日々の雑感を、言語学に(むりやり)絡めながら綴る予定です。
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#リトアニア

リトアニア、言語学者のための大人の遠足

私Yamayoyam、一応今のところ本業は言語学の博士研究員でいられてます。 いつまで続くかわからないけれど(汗) 先々週は、リトアニアのヴィリニュスで開かれたバルト語学の学会にご招待いただいて、ちょっと言語学者っぽいことをしてきました。 コ○ナ禍をはさんで3~4年ぶりにリトアニアに行ってきましたので、印象に残ったことを綴ってみたいと思います。 ストックホルムから、ラトビアのリーガ経由でヴィリニュスまで、バルティックエアという航空会社の便で飛んだのは、9月21日水曜日の夜。

リトアニアの歴史から~「本の密輸請負人」

みなさん、こんにちは。 Yamayoyamです。 先日リトアニアについての勇敢な記事を見つけました。 リトアニアが強権をかざす中国から離れ、台湾と連帯することを選んだという内容です(※1)。 巨大な中国マーケット・資本・軍事力を考えると、勇気ある決断です。 この勇気はどこから?という疑問の答えとして、記事の中で ことが挙げられています。 これを読みながら、ロシア帝国時代の「knygnešys(本の密輸請負人)」のことを私は思い出しました。リトアニアの向こう見ずに見え