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SWING-OプロデュースのEllieニューアルバム"90s Baby"レビュー

SWING-OプロデュースのEllie(ex #LoveTambourines )3年振りのニューアルバム

"90s Baby" が11月15日にCDリリースされました!!!
ってことで今回も全曲解説をしてみようと思います。

前作"NEO BITCHIZM"の全曲解説はこちらhttps://jazzmaffia.exblog.jp/28354386/

2020年前作に続き、リリースはインディーの、 #Saigenji#流線形 などをリリースしている #ハピネスレコード から。リリースさせて頂けること自体は有り難いんですが、昨今のCD離れもあり、予算が更に組みにくいという現状があります。このままだとミュージシャンを呼べないし、仮に俺一人で制作しても俺自身もアルバイト以下のギャランティーしか残らない。ライブは続けていたし、新曲もコツコツ作っていたものの、個人的にはリリースには消極的にならざるを得ない状況が続いてました。

そしてある時Ellieから

「2023年はLove Tambourinesでデビューしてから30周年なんだよね」

と聞き、それは記念に作品の一つでもリリースできるよう協力したいなと、でもレーベルに聞くと2020年より更に予算が厳しいとのこと。そこで思いついて、本人とも相談して実行することになったのがクラウドファンディングでした。

そして本人や関係者のマメな宣伝もあり、予想以上の協力者が集まってくれて、レコーディングだけでなく結果ちゃんとMVも撮れるぐらいになり、形になったのがこの"90s Baby"です。

■タイトル"90s Baby"

これはアルバム2曲目"Hey Mr.DJ"の歌詞にもあるワード。そもそも30周年記念だし、30年前の空気も感じるようなアルバムにしようと話していて出来上がった内容がそれに相応しいものになったので、ここに着地しました。そして結果こんな仲間たちがレコーディングに集ってくれました。

guitar : 伊原"anikki"広志、せどこうじ
bass : SUNAPANNG
drums : 久保正彦、米元美彦
percussion & trumpet : 西岡ヒデロー

そして
keyboard、programming、chorus、arrange、produceがSWING-Oです

■ 01 キミに夢中
先行シングル&MVも既に公開中なのでご存知の方も多いですね。これはこのアルバム最後に作った曲です。クラファンをやることが決まり、お客さんに参加してもらっていい感じの曲がなかったので、ピースな、なんならレゲエ調がいいなと思ってたら頭に出てくるあのフレーズが浮かんで土台を作り、Ellieに送ったら気に入ってくれて、なんなら即完成した曲です。Love Tambourinesの頃も"Call Me Call Me"とかあったしね。結果、そのフレーズを子供たちを含めて多くの人に歌ってもらって完成して、個人的にも心地よい嬉しい仕上がりになりました。

■02 Hey Mr.DJ
この、Acid Jazz期のディスコのようであり、Duft Punkっぽくもあるような曲は、このアルバムの中の最初に出来た曲かな。伊原アニキのカッティングギターがまた良い。彼のギターを録った瞬間、「あ、完成した!」って思った。サビに出てくるロボ声はvocoderだし、サビ前のYeah YeahはまるでBee Geesみたいで、でも音数を最小限にして仕上げた、まさに90sなディスコ曲になったと思う。冒頭でも記したようにアルバムタイトルはこの曲の歌詞から。これ7inchレコードになんないかな?

■03 Talk 2 Me
この曲はEllieがパートナーのせどこうじ君と作ってきた曲。シンプルなコード進行にソウルな歌のフロウが乗る、「まるで初期Love Tambourinesやん!」って思った曲ですね。アルバムラストを飾る"Very Special Day"は更にラブタン度高いし。この70s Soul〜Free Soul感溢れる感じはまさに90年代の渋谷系に底流していた空気感。これはtrumpetが欲しいなと思って西岡ヒデローにパーカッションともども大活躍してもらいました。

■04 Longtime Woman
アルバムの曲がまあまあ揃ってきたときに、2作前"Stay Gold"の立役者の伊原"anikki"広志にも曲を頼みたいね、という話になり、それまでに揃っていた曲を聞かせて、そこにないものをよろしくと伝えたら送ってきた曲。結果これもLove Tambourinesの"Midnight Parade"的であるようなロックソウルな曲になって、30周年の相応しい度合いが増しましたね。

■05 Get Emotional
ここからSWING-Oのトラック曲3連発が始まります。そう、偶然なんですが、3曲ともテンポが94。なんなら冒頭の「キミに夢中」も94。94な気分だったんですかねぇ(笑)。あ、で、これはもう分かる人に分かる「あの感じ」を意識しました。そう、89~90年に一世を風靡したUK発信のグランドビートです、 #SOUL ⅡSOUL です。あ、でもベースラインは #DennisEdwards "Don't Look Any Further"、つまりEric B.&Rakim"Paid In Full"(1988)でもあり、、、みたいなね。いろんなものを込めて90s感を演出してみました。

■06 Feeling Better
これは俺は何を意識してトラック作ってたか覚えてません。色々作ってて送った中からEllieが投げ返してきて「ええやん」となって仕上げた曲。当初はずっとワンループだったので、レコーディングにあたり、ちょっと展開部が欲しいなと思い始めて作ったのが中盤と最後に出てくるちょいラテンなところです。これを加えたことでグッと良い曲になったと思います。で、先日のバンドライブでも、なんなら一番盛り上がる場所になったという。パッと聴きド派手な曲ではないけど、成長の可能性を秘めた曲、次のバンドライブで披露するのが楽しみな曲になりました。

■07 マスク越しのキス
シカゴソウルあたりを意識して作ったトラックを投げたら、Ellieは #ColorMeBadd を感じたらしく、結果これも90sなエッセンスのある曲になりましたね。そう、「シャラララ」ってコーラスはColor Me Badd"I Wanna Sex You Up"です。歌詞がまたね、コロナ禍に作った曲まる分かりってのが俺は好きです。レコーディングしてる時に「タイトル変えようかな」なんて言ってましたが、「いや、このままがいい」と言ってこのタイトルを保守しました。この曲までの3曲が同じテンポなんだけど、曲調が変わると意外とそうは聴こえないでしょ?

■08 おなかすいた
そして再び、Ellieとせどこうじによるピースアンドチルな曲。超シンプルですが、味わい深い雰囲気と、最後は一緒に歌いたくなるような曲に仕上がったと思います。「人生なんて短いんだから」ってサビもいい。で、曲の最後の「お風呂に入ろう」って歌った後に急に恥ずかしくなったEllieが笑った瞬間をちゃんと録ってたので、残しました。そういうのが更にアットホームな、体温を感じる雰囲気を作るから好きなんです。

■09 Very Special Day
アルバムを締める曲もEllieとせどこうじ作。これなんてずっと2コードだからね。流石にアウトロはコードを変えさせてもらいましたが、結果これもピースで良い曲に仕上がったと思います。俺のRhodesのソロもいい感じでしょ?SWING-Oはコーラスも頑張ってみてます。70s Soulをベースにしつつも90s〜渋谷系〜Acid Jazzを通過した者にしか作れないアルバム"90s Baby"の締めに相応しい曲だと思います。個人的にはアルバムタイトルにしたい!と最後まで推してたんですけどねw

CDは11月15日より発売開始してます
先行シングル「キミに夢中」は配信開始
アルバム配信は来年予定ですw

*****

そんなアルバムのリリース記念ライブ第一弾はもう終わっちゃいましたが、ご安心ください、第二弾は来年2024年早々に決定しました!
レコーディングメンバーに加えて、コーラスにカマタミズキも参加してくれます。

是非ナマでも浴びてみてくださいね

Ellie 30th Anniversary Live”90sBaby”
■Date : 1.13(土曜日)
■Time : 18:00 open / 19:00 start
■Place : 代官山 晴れたら空に豆まいて
東京都渋谷区代官山町20-20 モンシェリー代官山B2
tel. 03 5456 8880
■Charge : Adv.¥4000/Door ¥4500
■Member
Ellie(vocal)
SWING-O(key,cho)
SUNAPANNG(bass)
伊原”anikki”広志(guitar)
西岡ヒデロー(percussion,trumpet)
久保正彦(drums)
カマタミズキ(chorus)

■晴れたら空に豆まいて ご予約はこちらから
http://haremame.com/schedule/76092/


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