泉屋博古館の名宝
台風10号が発生した当初、週の半ばくらいに接近すると予想されていたため奈良博へ行くのは週末あたりにしようかと思っていました。その後、台風の進路は西へと変わっていき、スピードも非常にゆっくりで近畿に最接近するのは金曜日以降になりそうでしたので、最初の予定に戻して今日奈良国立博物館へ行ってきました。
いま特別陳列「泉屋博古館の名宝」を開催しています。
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/special/202407_senoku/
泉屋博古館は京都の鹿ケ谷にある美術館で、住友家第15代住友吉左衞門友純(雅号:春翠、1864~1926)のコレクションをはじめとした美術品の保管、研究、公開をおこなう美術館です。現在改修工事が行われており、2025年春のオープンを予定しているそうです。
今回の展覧会は、住友コレクションの中から中国青銅器の名品と、仏教美術を紹介するものでした。国宝1点、重要文化財4点という豪華さです。
上の青銅器は、今回の展覧会で唯一撮影が可能だったもので、鴟鴞という鳥の姿を象った酒器です。殷代(紀元前13~前12世紀)のものだそうです。
青銅器のコレクションは、泉屋博古館ではかなりのスペースをとって展示されていて、かなり幅の広い時代のものが多数揃っています。中には音の出る楽器なんかもあり見ていて飽きないものです。
上は重要文化財に指定されているもので、高麗王朝期に制作されたものだそうです。補陀落山で岩場に腰掛ける観音菩薩を、善財童子が訪れた場面を描くものだそうです。優美な楊柳観音像で素晴らしかったです(絵ハガキ買いました)。
如意輪観音好きとしては見逃せない美しく幻想的な如意輪観音像です。
絵画だけではなく仏像の展示もあり、重文に指定されている阿弥陀如来坐像(平安時代)は昭和8年(1933)に住友寛一が入手したものだそうで、住友家に渡るまで所有者が何度か変わって日本中を転々とした履歴のあるものだそうです。下記の記事に詳細が書かれていました。
今日はもうひとつ、「日本の神さまのびじゅつ」という企画もありました。入口でワークシートをいただいて、展示に書かれた解説を読みながらクイズに答えていく形式で、最後に採点をしてもらえてごほうびのシールを貰えました。小学生のくらいのお子さんでも理解できるような分かりやすい解説で、日本の神さまと仏教の関係などがとても良く分かりました。この年齢になっても、知らないことがたくさんあるものですね…。知識が増えるのは何歳になっても嬉しいものです。
特別陳列を見終わってからは、地下の回廊で一休みして「なら仏像館」も見ました。
こちらの釈迦如来さまは前回はいらっしゃらなかったと思い撮影してみました。ちょっと変わったお顔かなーと思います。
仏像館を出て近鉄奈良駅まで歩く道の途中に暑い時にミストが出る場所があり、鹿がたくさん溜まって水を浴びていました。鹿さんも猛暑には勝てないのでしょうね。
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